デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

お仏壇と猫ちゃんと・・・リビングの壁面収納

2022-7-31

K様のリビングに壁面収納を設置させて頂きました。
壁面の中央に置かれたお仏壇を囲う様に収納を充実させたいというご要望でした。


最初のご提案は図のようなフォルムでした。
ワンちゃんと猫ちゃんがそれぞれ2匹同居されているので、上部は猫ちゃんのキャットウォークを兼ねる予定でした。
常に開けているお仏壇の扉が干渉しないように、お仏壇周りは扉のないオープン棚で奥行きも少し控えています。

お打合せを重ねるうちに、天井まで収納を設けてその一部に猫ちゃんの居場所を作りたいということになり、ご提案をさせて頂きました。

左上が猫ちゃんスペースです。上がるまでにステップになる棚を設けます。
人見知りな猫ちゃんだそうで、打合せ中も一度もお会いしたことがなかったのですが・・・。


なんと立派な寝姿でしょう!お写真を見せて頂きました。
電話を枕に!?
それにしてもリラックスし過ぎでしょう(笑)
######### シャープを連打することもあるそうです。
確かに右手の猫パンチは効きそうですね~。

さてさて製作期間を頂いて、施工当日。

お仏壇の周囲に家具を設置していきます。


まるでお仏壇まで製作したように見えてきました。


完成しました。
お仏壇を囲う3方をお仏壇に色合わせすることで一体化させ、その周囲をワントーン明るい木目にすることで圧迫感を解消しています。


収納量もこの通り。
どこに何を収納するかしっかり伺っていたので、今まで外に出されていた物に特等席が出来ました。


そして気になっていた猫ちゃんステップ。
最後までお目にかかれなかったシャイな猫ちゃん、果たして上がってくれるでしょうか。
もし上がってくれなかったことも考えて、収納内部に棚受けレールを付けています^^;

施工翌日。
K様がお写真を送ってくれました~。

なんと可愛らしい猫ちゃんでしょう。
隣のヨーダのインパクトが大き過ぎますが、何だか落ち着いているように見えますね^^
安心しました~。

 
そしてそして更に後日、今度はステップの棚でくつろぐ姉弟猫ちゃんたちのお写真を送って頂きました~。
本当に癒されます。
こちらの想像以上に気に入って頂けているようで、とても嬉しく思います。

工事中、猫ちゃんたちにお会い出来なかったものの、しっかり者のワンちゃんたちに癒されて和やかな現場でした。
責任感のあるCちゃんはまるで現場監督のようでした^^

外に出ていた物がスッキリと片付いて、ワンちゃん猫ちゃんとお孫さんが走り回れるリビングになると良いなぁと思います。

Kさま、打合せ中から色々とありがとうございました。
これからもどうぞよろしくお願い致します!

ブティックのようなクローゼット

2022-7-22

暑中お見舞い申し上げます。
illustrated by HIYORI
イラストレーター曰く、ビーグル犬スヌーピーが涼をとっているところだそうですが、実際のビーグル犬は・・・

はい、この通り元気にしております^^
流石の暑さにシニア犬ポッカはエアコン、我々は空調服で施工を頑張っています。
皆様も水分と栄養を充分補給してくれぐれもご自愛ください。

さて、コロナ禍で納期が2カ月以上かかりましたB様のクローゼットをご紹介させて頂きます。

設置スペースは、4畳半弱の正方形のお部屋です。
大きな下がり壁があり、その下は暗い影が出来ています。
このスペースにL型のクローゼットをご希望でした。


クローゼットのような大きな家具は箱状にするとエレベーターで搬入が出来ないので、全てパネル状にして現場で組み立てていきます。


一台一台、組み立てては設置していきます。
側面に見えるコードは間接照明のために予め仕込んでいる配線です。
全て床上の台輪の中で配線されています。


右側面の本体が納まりました。
こちら側は引出しとハンガーの衣類クローゼットになります。

 
簡単に設置されているようですが、間接照明を仕込みながらの作業のため片面の家具だけで一日かかりました。
テープライトだけですと写真右のように光のドット(粒)が目に入り陰影も強すぎるので、左写真のようにアクリルカバーを付けています。


2日目の午前中。左側面の設置まで終えました。
これから装飾を施していきます。
ちなみに、左側面の手前側はアクリルカバーを付けていて、左側面の奥側は付けていない状態です。
奥側だけ強烈に光のラインが見えてますね。後できちんと取付けますが、違いが分かる良い例でした。


ハンドルやハンガーパイプ、引出しなどが付きました。
これだけでも充分完成!と言っても良い圧巻のクローゼットですが、この後にガラスの扉が付きます。
先にディテールをご紹介したいと思います。


左側はバッグ類の棚メインの収納になりますが、一部アクセサリー類の収納を設けています。
強化ガラスの天板はちょうど、上からの間接照明で内部が良く見えるようになっています。
3段ある引出しが気になるところです。


上段は、無垢板で仕切られたアクセサリー専用引出しです。
細かい仕切りには時計など、2列の仕切りには眼鏡やサングラスが入る予定です。


中段は、フリースペース。
上段と同じく滑り止めにもなる黒いベロア素材の布を貼っています。


そして下段は、スカーフ類のハンガー引出しになっています。
畳むとシワになる物もこうして吊下げると上から色柄も分かり易くさっとと取り出せますね^^


高さはそこまでスペースを取らず細かいアイテムがギュッと整理された多機能スペース。
佇まいも美しく納まりました。

 
引出しのつまみやハンドルも吟味してセレクトさせて頂きました。
小さなことですが、印象がガラリと変わる大事なアイテムです。


そしてついに、完成しました。
ガラス扉が取付くだけで更に洗練されたブティックのようなクローゼットになりました。
通常の太い枠のガラス扉では実現しなかった空間です。
B様が一番に優先されたこの扉はドイツ製の丁番を使用しています。

 
見慣れない金物ですが、扉一枚に対してこの細い丁番が上下にたった2つで開閉ができるようになっています。
複雑な孔加工が必要ですが、おかげでガラスがメインの細い枠扉が実現しました。


デッドスペースになりがちなコーナーも無駄にせずスラックスハンガーを設けています。


内部の間接照明がないと全体的に影になって寂しい印象ですが・・・


点灯することで、イメージがガラリと変わります。
元々あった大きな下がり壁も全く気にならなくなりました。
やはり空間づくりに光の要素は欠かせないなぁと思わせてくれる2日間でした。
衣類や鞄などが入るとより一層素敵な空間になるのではと思います。

納期の遅れを快く受け入れて頂き、B様本当にありがとうございました。
そして新しいことにチャレンジさせて頂けて造り手と共に感謝しております。
これからもどうぞ、よろしくお願い致します。

収納リフォーム(デッドスペース編)

2022-7-8

K様の収納リフォームの最後に、階段下のデッドスペースを利用しました収納をご紹介させて頂きます。

 
廊下にある大きな観音開き扉(左)。扉を開けると実際は階段下の限られた収納スペースでした。
奥行きは80cm以上、容量的にはかなりの体積があるのですが、奥に入れた物はなかなか取り出せずとても不便な空間でした。

洗面所とトイレの対面になるスペースなので、洗剤やトイレットペーパーなどかさばるストック類が入ると良いですね。
引出しにするには三角の部分の利用が難しそうなので、ワゴンにて対応させて頂きました。

すっかり姿を変えて、ちょっとすました顔にも見える三角形の収納になりました。


洗面所側のワゴンを引出すと、クイックルワイパーが余裕で入るコーナーと、固定棚。
上のとんがり部分には奥行きを控えてスプレー類が入るポケットを設けています。


手前のトイレ側のワゴンもシンプルで取り出しやすい高さの収納になっています。
一番使える2段目は、12ロールのトイレットペーパーが調度入る高さ設定です。
全体の容量は減っているかもしれませんが、これなら何が入っているか一目瞭然。
かがまず物の出し入れやストックのチェックが容易にできます。


暗かった廊下が明るくスッキリしました。
中の物を取り出すときの気持ちが以前とは全く違って感じます。
ちょっとしたスペースですが、ときめく気持ちは大事ですね^^

Kさま、長い間大変お世話になりました。
リフォームの疲れをとりながら、新しい空間をちょっとずつ楽しまれてください。
これからもどうぞよろしくお願い致します。

収納リフォーム(LDK編)

2022-7-8

引き続き、K様の3期工事になりますLDKをご紹介させて頂きます。
以前は、床や建具がダークブラウンの暗い色調でした。
サッシの結露で傷んだ窓枠や重たい雨戸が動かず、日中も暗い印象でした。

置き家具の箪笥類はほとんど機能しておらず、使える収納スペースの確保が課題でした。
初めの頃のお打合せでは、少々斬新な案もご提案させて頂きました。

収納が見えない方が良いことと、テレビ画面に窓からの光が映り込まない位置が良いということで、
最終的には今のレイアウトのまま壁面収納を設けることになりましたが、過程を楽しんで頂けていたら嬉しいです^^


少し違うところは、キッチンと冷蔵庫の距離がかなり狭かったので、リビング側に壁を突出させました。


天井いっぱいの壁面収納を設けています。
壁化させるためクロスに色合わせすることで、左のタイルや右のアクセントクロスが引き立ちました。


左側は底板のないバリアフリーにして、掃除機などの長い物の収納になっています。
内部にコンセントを設けているので外に余計な物が見えません。

そしてテレビが取付く壁面は・・・

凄いことになっていますが、外からのアングルです。
重たくて雨戸も壊れていた大開口のサッシをやり替えています。
お荷物を養生しながら移動しながら、K様、現場の皆さま、本当にお疲れ様でした。


そして、寝室への出入り口戸とフローリングも貼り終えた状態です。


途中の写真を撮り損ねていきなり完成していますが、丁寧に仕上げていきました。
宙に浮かせることでお部屋をより広く見せています。
タイルとテレビボードの格子の横ラインが、リビングに入ってきたときにグッと奥行きを感じさせてくれます。
ナチュラルで深呼吸したくなるような気持ちの良い空間になりました。


寝室からの動線を邪魔しないよう、斜めのラインで納めています。
長方形で製作しているとおそらく多少のストレスがあったかと思います。


LDKの収納に棚はあっても引出しがなかったので、大容量の引出しを2つ。
低い高さの収納は、上から見下ろせる引出しが便利です。
薬箱やゲームソフト等、箱ごとごっそり入れて頂けると良さそうです。


ダイニングは、3m弱のカウンターを通しています。
支えの脚はどこに座っても邪魔にならないような形状で強度を保っています。
リビング・ダイニングを分けずにダイニングソファーを置かれるとのことでしたので補助的な役割にはなりますが、
軽食や、家事デスク、趣味のコーナー、リモートワーク等々、ご家族皆さまに役立てて頂けたら嬉しいです。


そして、キッチンと冷蔵庫の距離がかなり近かったカップボードも設置していきます。


リビング側に20cm程壁を奥まらせた位置に冷蔵庫を設けます。
奥の階段の凹凸があるため、カップボードの調度真ん中に冷蔵庫が来ることになります。
通常ですと避けたい位置ですが、良い方に捉えて家電と食器を分けて配置していきます。


下台を設置しました。
最近は家具らしいカップボードが好まれますが、冷蔵庫との違和感を無くす為、ライン引手と艶のある扉であえて設備機器のような仕上りにさせて頂きました。
冷蔵庫もカップボードの一部に見えてきました。狙いはバッチリです^^


階段の凹凸が悩ましいところです。
大工用語で曲尺手(かねんて)が悪いなどと言いますが、壁と天井、壁と床、壁と壁が直角ではなくとても難しい納まりでした。


何とか納まりました。
冷蔵庫と壁が一直線で凹凸がなく、サ~ッと心地良い風が流れるようです。


冷蔵庫を挟んでガス側は、レンジやケトルなど家電とゴミ箱が綺麗に納まっています。


シンク側は食器収納です。
目線の高さにガラスの吊戸棚を入れることで、抜きが出来て圧迫感が解消されました。
上部の吊戸棚が端から端までフラットで繋がっているので、とてもスッキリ見えます。
冷蔵庫の上は、下から上に開けるフラップ扉です。
この部分だけ押入のように奥行きが深いので、年に一度の頻度が少ない食器や場所を取る物を入れて頂ければと思います。


リビング側のアクセントクロスの反しがちょっとだけ特別感があって良いですね^^
隠れ家的な気分です。
以前とレイアウトは変わっていませんが、明るく随分スッキリしました。
引出しも全てセルフクローズ式なので、家事ストレスも解消されると良いなぁと思います。

随分長文となりましたが、心地良いLDKのご紹介でした。

収納リフォーム(寝室編)

2022-7-6

続きまして、K様の寝室をご紹介させて頂きます。
水廻りの次の2期工事は、和室の解体工事からでした。
お荷物をリビングに移動してから、一室ごとに解体していきます。
 
障子窓のすぐ手前にあった床柱や地袋、右奥にあった押入を解体した跡の写真です。
既に畳と天井の板貼りも撤去しています。
広角カメラでちょっと広く見えますが、6畳の和室を寝室に改装していきます。


西日でほとんど開けることがなかった障子窓に断熱材を入れて塞ぎ、両サイドに大容量のクローゼットを設けていきます。
寝室兼、ご家族の衣類が入るクローゼットになる予定です。


リビングとの間仕切り壁もフローリングと建具の敷居が絡むので、解体していきます。
軽量鉄骨造は木造と勝手が違い、一手間二手間かかります。
お荷物を動かして養生しながら、それでもやはり大変ご不便をお掛けしました。


クロスや家具をお待たせ致しましたが、ようやくお部屋が完成しました。
少しエレガントな壁とグレージュの天井クロスで落ち着いた雰囲気のある寝室になりました。


3枚の連動引戸は、2枚の引違い戸よりも開口が広く内部が見渡せます。
ベッドを置かれるとのことで、テレビボードを高めに設置して吊戸棚の奥行きを控えることで圧迫感を解消しています。
以前押入があった場所までクローゼットが繋がったことで、お部屋が随分広く感じられようになりました。


カーテンも合わせてコーディネイトさせて頂きました。
エアコンの空気が調度当たる位置に、室内干し用に物干しバーを設けています。
必要のない時は、下から軽く押し上げればワンタッチで吊り金具が外せてとても便利です。
最近は一年中室内干しという方も多く、ご要望が多くなった気がします。
同じものをリビングにも設置させて頂きました。

リビングが出来上がるまで寝室で過ごして頂きましたが、「居心地が良くてずっとここで良いかも~」と仰られる程でした^^
リビングもずっと居たくなるお部屋を目指して頑張ります(笑)

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