デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

オーダー額

2012-11-12

先日、N様の大切な水彩画に合わせて額縁を造らせて頂きました。
200年前にヨーロッパの女性画家が描いた絵画だそうです。
お聞きしただけで背筋がピンとなりました。
絵と同様とても立派な額でしたが、 お部屋には重厚過ぎるということで、
お部屋に合う額を製作して欲しいということでした。
 
ずいぶん絵を眺めました。
重厚感があり過ぎるからといって、シンプルでシャープにし過ぎると他のアンティーク家具と
調和がとれなくなります。
悩みながらも無垢材を少しずつ削りながら形にしていきました。
正面の幅はシャープに、奥行きはあっても重たく見えないようアールに削っていきます。

そして形と同じく色にも悩みました。
とにかく絵が引き立つよう、背景の色に近い深く趣のある色にしたかったので、
自然塗料を調合しながらいくつもサンプルを作りました。
調合したのは黒、ダブブルー、小石色、ウォールナット、サンフラワー・・・

そしてこんな形に仕上がりました。
チャコールグレーに見えますが、近くで見るとグレーや濃茶やパープルなどいろんな
色を感じるマットで深い仕上がりになりました。

実際にお取付したお写真はお見せできませんが、花籠がかかっているかのように
絵が引立って、静寂のなかにも気品あふれるとても素敵な空間でした。

今回初めて製作させて頂きましたが、額の奥深さ、絵と額の関係、大変勉強になりました。
N様の素敵なインテリアに、ほんの少しプチハッピーを添えられた気がして嬉しく思います。
本当にありがとうございました^^

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