デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

爽やかナチュラルカップボード

2022-8-16

残暑お見舞い申し上げます。

まだまだ暑い日が続きますが、せめて気持ちは涼しくしていたいと思うこの頃です。
「残りの夏は心に打ち水をして過ごそうね。」(主)
「水が苦手な僕でもそれならできるや」(ポ)

さて、お待たせしましたT様のカップボードをご紹介させて頂きます。
初回のお打ち合わせは5月、ご不便にされていることをお伝え頂きました。

手前にある冷蔵庫は圧迫感があり、既製品の食器棚も作業スペースがなく、決して使い易い収納ではありませんでした。


製作期間を経て、施工当日。
冷蔵庫を奥に移動して、コンセント類も移設と増設をしていきます。


目線の高さの収納が取付きました。一番使えるスペースになります。


そして、天井いっぱいの吊戸棚が手前から奥までズドーンと一直線に繋がりました。


既存の回り縁(壁と天井の間の縁木)に合わせて隙間を埋めていきます。
この時点で照明も点灯しています。


飾り棚も取付いて、タイルの割付けを行っています。


そして、完成しました。
爽やかでマイナスイオンが流れているような心地よいカップボード。
深呼吸したくなる程です。

 
一番手前のスライドカウンターは炊飯ジャーと無水鍋専用スペースです。
大きなカウンターを引出すと邪魔になりますが、それぞれ分けることで最小限に抑えられます。


一番奥の引出にはゴミ箱が2つ。
現物をお預りしてピッタリ幅に合わせました。
キャスター付きのワゴンよりも、片手でスーッと入っていく引出しはストレスフリーで便利です。


飾り棚が良いアクセントになりました。
棚だけがスッと見えるように、そしてタイルの高さに合わせて美しく納めています。


木目のハンドルが良い仕事をしてくれました。
天板とリンクさせることで、よりナチュラルで優しい雰囲気になりました。


一番上の吊戸棚が、左の壁とフラットで一本繋がったことで随分広く感じるようになりました。
目線の吊戸棚とカウンターだけを木目にしたことで、周りが壁化して見えます。
タイルにグッと目がいく視覚的な効果もありました。
T様ご家族のお人柄がそのまま表れたような明るいカップボードになって嬉しく思います^^

5月の最初のお伺いで、素材までほとんど決めて頂いたのに随分お待たせ致しました。
快く楽しみにして頂いて、大変感謝しております。
家具共々、これからもよろしくお願い致します。

収納リフォーム(LDK編)

2022-7-8

引き続き、K様の3期工事になりますLDKをご紹介させて頂きます。
以前は、床や建具がダークブラウンの暗い色調でした。
サッシの結露で傷んだ窓枠や重たい雨戸が動かず、日中も暗い印象でした。

置き家具の箪笥類はほとんど機能しておらず、使える収納スペースの確保が課題でした。
初めの頃のお打合せでは、少々斬新な案もご提案させて頂きました。

収納が見えない方が良いことと、テレビ画面に窓からの光が映り込まない位置が良いということで、
最終的には今のレイアウトのまま壁面収納を設けることになりましたが、過程を楽しんで頂けていたら嬉しいです^^


少し違うところは、キッチンと冷蔵庫の距離がかなり狭かったので、リビング側に壁を突出させました。


天井いっぱいの壁面収納を設けています。
壁化させるためクロスに色合わせすることで、左のタイルや右のアクセントクロスが引き立ちました。


左側は底板のないバリアフリーにして、掃除機などの長い物の収納になっています。
内部にコンセントを設けているので外に余計な物が見えません。

そしてテレビが取付く壁面は・・・

凄いことになっていますが、外からのアングルです。
重たくて雨戸も壊れていた大開口のサッシをやり替えています。
お荷物を養生しながら移動しながら、K様、現場の皆さま、本当にお疲れ様でした。


そして、寝室への出入り口戸とフローリングも貼り終えた状態です。


途中の写真を撮り損ねていきなり完成していますが、丁寧に仕上げていきました。
宙に浮かせることでお部屋をより広く見せています。
タイルとテレビボードの格子の横ラインが、リビングに入ってきたときにグッと奥行きを感じさせてくれます。
ナチュラルで深呼吸したくなるような気持ちの良い空間になりました。


寝室からの動線を邪魔しないよう、斜めのラインで納めています。
長方形で製作しているとおそらく多少のストレスがあったかと思います。


LDKの収納に棚はあっても引出しがなかったので、大容量の引出しを2つ。
低い高さの収納は、上から見下ろせる引出しが便利です。
薬箱やゲームソフト等、箱ごとごっそり入れて頂けると良さそうです。


ダイニングは、3m弱のカウンターを通しています。
支えの脚はどこに座っても邪魔にならないような形状で強度を保っています。
リビング・ダイニングを分けずにダイニングソファーを置かれるとのことでしたので補助的な役割にはなりますが、
軽食や、家事デスク、趣味のコーナー、リモートワーク等々、ご家族皆さまに役立てて頂けたら嬉しいです。


そして、キッチンと冷蔵庫の距離がかなり近かったカップボードも設置していきます。


リビング側に20cm程壁を奥まらせた位置に冷蔵庫を設けます。
奥の階段の凹凸があるため、カップボードの調度真ん中に冷蔵庫が来ることになります。
通常ですと避けたい位置ですが、良い方に捉えて家電と食器を分けて配置していきます。


下台を設置しました。
最近は家具らしいカップボードが好まれますが、冷蔵庫との違和感を無くす為、ライン引手と艶のある扉であえて設備機器のような仕上りにさせて頂きました。
冷蔵庫もカップボードの一部に見えてきました。狙いはバッチリです^^


階段の凹凸が悩ましいところです。
大工用語で曲尺手(かねんて)が悪いなどと言いますが、壁と天井、壁と床、壁と壁が直角ではなくとても難しい納まりでした。


何とか納まりました。
冷蔵庫と壁が一直線で凹凸がなく、サ~ッと心地良い風が流れるようです。


冷蔵庫を挟んでガス側は、レンジやケトルなど家電とゴミ箱が綺麗に納まっています。


シンク側は食器収納です。
目線の高さにガラスの吊戸棚を入れることで、抜きが出来て圧迫感が解消されました。
上部の吊戸棚が端から端までフラットで繋がっているので、とてもスッキリ見えます。
冷蔵庫の上は、下から上に開けるフラップ扉です。
この部分だけ押入のように奥行きが深いので、年に一度の頻度が少ない食器や場所を取る物を入れて頂ければと思います。


リビング側のアクセントクロスの反しがちょっとだけ特別感があって良いですね^^
隠れ家的な気分です。
以前とレイアウトは変わっていませんが、明るく随分スッキリしました。
引出しも全てセルフクローズ式なので、家事ストレスも解消されると良いなぁと思います。

随分長文となりましたが、心地良いLDKのご紹介でした。

木目のキッチンローボード

2022-6-28

Y様のご新築に合わせて、キッチンのローボードを設置致しました。

上部の棚は工務店さんで最初から設置されてあり、2m55cmのカウンター収納を製作させて頂きました。


驚かれるかもしれませんが木目が美しいアッシュの無垢材・・・ではなく実はメラミンなんです。
最近は本当にリアルになってきた気がします。
経年変化はしませんし触れると天然木との違いは分かりますが、水や油を使うキッチンでストレス無くずっと綺麗なままで使える素材は魅力的かもしれません。


Y様のご希望で、真鍮製のシンプルなハンドルを使用致しました。
最初は磨かれた状態ですが経年変化するので、磨きながら好みの風合いを楽しんで頂ければと思います。


予定されていたゴミ箱もピッタリ。
スッキリとしていて気持ちが良いです。
ローボードでも収納力たっぷりの充実したカップボードです。
このままリビングに合っても良いくらい、インテリアの一部になっていました。

Y様、昨年からお世話になりました。
これからも家具共々、どうぞよろしくお願い致します。

シンプルモダンなモノトーンインテリア(キッチン編)

2022-6-10

昨年末にお問合せ頂き、お打合せを重ねて完成しましたK様の家具をご紹介させて頂きます。
築10年余りのマンションをご購入されての改装ということで、前持主様がお住まい中に現地調査をさせて頂きました。

当初、情報として頂いていた現地写真です。
充分綺麗にお使いでしたが、キッチン吊戸棚の圧迫感とダークな色を解消されたいというご要望でした。
そして、カップボードも一緒に白で統一されたいとのことで、ご提案をさせて頂きました。


カップボードの設置面は幅170cm、奥まっている冷蔵庫スペースが108cmとかなり余裕がありました。
あと30cmも広げられそうです! カップボードは5cm違うだけで随分広く感じるので楽しみです。


ということで、2m幅の設置スペースにして何度かご提案をさせて頂きました。
冷蔵庫上のスペースまで吊戸棚を一面広げる計画です。
タイルはK様に選んで頂いたストライプのモノトーンガラスタイルを横向きに貼ることになりました。
図の左下のようなイメージです。真っ白なキッチンに映えそうですね^^


施工当日。既にリフォーム会社様で吊戸棚は撤去して頂いて、照明もダウンライトに変わっています。
最初にキッチンカウンター下のスペースに収納を設置していきます。


23cm程せり出している人工大理石のキッチンカウンターですが、その殆どが反っていることが多いです。
こちらも手前はこれだけ隙間が空いていますが、奥側が完全に当たってしまっているので突っ張りながら設置します。


それでも美しく納まりました。
キッチン側面はクロス仕上げですが、極力クロスの白に寄せた色にしているので一体化して見えます。


そして肝心のカップボードです。
30cmのふかし壁に合わせて下台を設置していきます。


吊戸棚も天井との隙間が気になりますが、これから納めていきます。


冷蔵庫上の吊戸棚は奥行き80cm弱。押入並みの奥行きです。
梁型に合わせた凸型で設置していきます。


天井のレベルと梁型と・・・、難しい納まりでしたが無事美しく設置できました。
間接照明が点くと気持ちがより高まります^^


完成しました。清潔感あふれる真っ白なカップボードの中にモノトーンのタイルが映えます。


初めて使用するタイルでしたが、真っ白なカップボードに洗練されたガラスタイルが斬新でした。
吊戸下に設けた間接照明も、ほぼフラットなカバーが付いているのでサッと拭き易く爽やかな印象です。


毎日使う炊飯ジャーは最低限の幅で、ケトルやその他の家電とスライドカウンターを分けています。
幅広いカウンターは引出す度に邪魔になるので、頻度に合わせて別にさせて頂きました。


引出しは凹凸がないJ型の掘り込み引手でスッキリ見せています。


そして、ダークブラウンでしたキッチンの扉も、カップボードと同じ色に統一させて頂きました。
キッチン扉は調整が難しく全てが変えられるわけではありませんが、こちらは比較的新しいキッチンでしたので綺麗に納まりました。
以前のキッチンを思い出せない程ガラリと印象が変わりました。


爽やかですね^^
以前のダイニングからの写真を撮り忘れていて残念ですが、下がり壁の中の独立したキッチンから、リビングダイニングと一体化したキッチンへ。
そしてその奥のカップボードへ自然と目がいくインテリアとしてのキッチンへ生まれ変わりました。


日中しか拝見できませんでしたが、きっと夜の雰囲気も素敵だと思います。
フワッと浮き上がるような幻想的な光をしばらく見ていたい程、うっとりしてしまいました。

次はテレビボードをご紹介させて頂きます。

広い作業台のあるカップボード

2022-5-16

先月末にお届けしましたY様のカップボードを紹介させて頂きます。

以前は、引戸で作業台のない全面収納の食器棚をご使用されていました。

間口が2.5mあるものの作業台がなく、特にお菓子作りをされるお嬢様がご不便をされていたそうです。
初めてお伺いした際に、ご要望がとても明確でした。
・作業台の確保
・天井まで隙間なく収納
・家電は極力ひとまとめに
・カウンター下は全て引出しに
・お酒の時間を楽しめるムードづくりを・・・など
キーワードをたくさん頂けたので、ご提案もスムーズでした。
ご家族皆様お料理をされるとのことで、快適にそして気持ちがワクワクするようなカップボードにしたいと思います。

製作期間を頂いて、いよいよ施工の日です。
当日大雨でしたので、前日にご無理を言って搬入させて頂けたのが大変有難かったです。

電気工事を済ませて下台を設置していきます。
最近は、戸建てでもカップボードに2.5m以上確保できる間口は少ない気がします。
設置前から楽しみです^^


カウンターを乗せる前に、家電用の棚を下から連結しています。
箱状にして上からビス留めすると簡単ですが、美しく納めるための一手間です。


カウンターが乗りました。


そして天井いっぱいの吊戸棚と目線高さの吊戸棚を設置しました。
今までドア枠の高さまでしかなかった空間にこうして取付けていくと圧巻の迫力です。


間接照明が点きました。
圧巻の迫力=圧迫感だったのが、装飾を施していくことで段々と和らいでいきます。


そして無事完成しました。
木目の重厚感と、天板を反射する光の浮遊感が相まって、幻想的で高級感のあるカップボードに仕上がりました。


錆のような自然の風合いを感じる石調のタイル。
表面の凹凸が光の陰影をつくり、より奥行きのある表情を感じます。
天板を明るくしたことで、重々しさが解消されています。
ダイナミックな柄模様の天板は扉やタイルとの相性もバッチリでした。


引出しも充実しています。
引手のラインを揃えたことで奥までより遠近感を感じるようになりました。


引手のラインは極力崩さず、収納される物によって、引出しの高さを変えています。


中間高さの吊戸棚は、ブロンズガラスの扉です。
後日、お伺いした際にはグラス類が程よく透けて見えてとても素敵でした。


一番左側にはワイングラスホルダーを設けています。
限られた幅と奥行きに、大小互い違いに4連のホルダーを付けています。


キッチンカウンターからの眺めです。
木と石と光と、異素材がそれぞれを引き立ててくれて、隠れ家風のバーに訪れたような雰囲気でした。
毎日のお酒の時間がより特別なものになると嬉しく思います。

Y様、ご家族の皆様、この度はお声掛け頂きありがとうございました。
ご縁に心より感謝しております。
家具共々、これからもよろしくお願い致します。

ページトップへ