デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

シンプルベーシックなTVボード

2022-11-20

先月からゆっくりと葉が色づき始めて、良い季節だなぁ~と思っていたら。
一気に色鮮やかなグラデーションを目にするようになりました。

はっとするほど赤く染まった木々を見ていると何だか勇気づけられます。
一年で一番好きな季節です。

先月からお届けが続いて更新が遅くなりました。
先月末にお届けしましたM様のテレビボードをご紹介させて頂きます。

階段で5階までの搬入。
肩で息をしながら数往復してようやく設置。歳・・・いや運動不足を感じます(汗)


予めコンセント類の位置を把握していたので、設置はスムーズでした。


搬入経路に限りがあるので、天板は中央で継いでいます。
どこで継いでいるかほとんど分からず美しく納まりました。


これ以上ない程シンプルなテレビボードです。
扉はプッシュオープン式ではなく、窪みに手を掛けて開閉します。


外見では分かりませんが、内部は用途に合わせて引出しとフラップ扉になっています。
それぞれ一長一短がありますし、お客様によって収納したい物は様々です。


当たり前ですが、隙間なくピッタリ納まりました。
ベーシックだからこそ納まりが決め手になります。
テレビや観葉植物などアイテムが増えてくる程、良い役割をしてくれそうです。
M様、この度はご依頼頂きありがとうございました。

収納リフォーム(LDK編)

2022-7-8

引き続き、K様の3期工事になりますLDKをご紹介させて頂きます。
以前は、床や建具がダークブラウンの暗い色調でした。
サッシの結露で傷んだ窓枠や重たい雨戸が動かず、日中も暗い印象でした。

置き家具の箪笥類はほとんど機能しておらず、使える収納スペースの確保が課題でした。
初めの頃のお打合せでは、少々斬新な案もご提案させて頂きました。

収納が見えない方が良いことと、テレビ画面に窓からの光が映り込まない位置が良いということで、
最終的には今のレイアウトのまま壁面収納を設けることになりましたが、過程を楽しんで頂けていたら嬉しいです^^


少し違うところは、キッチンと冷蔵庫の距離がかなり狭かったので、リビング側に壁を突出させました。


天井いっぱいの壁面収納を設けています。
壁化させるためクロスに色合わせすることで、左のタイルや右のアクセントクロスが引き立ちました。


左側は底板のないバリアフリーにして、掃除機などの長い物の収納になっています。
内部にコンセントを設けているので外に余計な物が見えません。

そしてテレビが取付く壁面は・・・

凄いことになっていますが、外からのアングルです。
重たくて雨戸も壊れていた大開口のサッシをやり替えています。
お荷物を養生しながら移動しながら、K様、現場の皆さま、本当にお疲れ様でした。


そして、寝室への出入り口戸とフローリングも貼り終えた状態です。


途中の写真を撮り損ねていきなり完成していますが、丁寧に仕上げていきました。
宙に浮かせることでお部屋をより広く見せています。
タイルとテレビボードの格子の横ラインが、リビングに入ってきたときにグッと奥行きを感じさせてくれます。
ナチュラルで深呼吸したくなるような気持ちの良い空間になりました。


寝室からの動線を邪魔しないよう、斜めのラインで納めています。
長方形で製作しているとおそらく多少のストレスがあったかと思います。


LDKの収納に棚はあっても引出しがなかったので、大容量の引出しを2つ。
低い高さの収納は、上から見下ろせる引出しが便利です。
薬箱やゲームソフト等、箱ごとごっそり入れて頂けると良さそうです。


ダイニングは、3m弱のカウンターを通しています。
支えの脚はどこに座っても邪魔にならないような形状で強度を保っています。
リビング・ダイニングを分けずにダイニングソファーを置かれるとのことでしたので補助的な役割にはなりますが、
軽食や、家事デスク、趣味のコーナー、リモートワーク等々、ご家族皆さまに役立てて頂けたら嬉しいです。


そして、キッチンと冷蔵庫の距離がかなり近かったカップボードも設置していきます。


リビング側に20cm程壁を奥まらせた位置に冷蔵庫を設けます。
奥の階段の凹凸があるため、カップボードの調度真ん中に冷蔵庫が来ることになります。
通常ですと避けたい位置ですが、良い方に捉えて家電と食器を分けて配置していきます。


下台を設置しました。
最近は家具らしいカップボードが好まれますが、冷蔵庫との違和感を無くす為、ライン引手と艶のある扉であえて設備機器のような仕上りにさせて頂きました。
冷蔵庫もカップボードの一部に見えてきました。狙いはバッチリです^^


階段の凹凸が悩ましいところです。
大工用語で曲尺手(かねんて)が悪いなどと言いますが、壁と天井、壁と床、壁と壁が直角ではなくとても難しい納まりでした。


何とか納まりました。
冷蔵庫と壁が一直線で凹凸がなく、サ~ッと心地良い風が流れるようです。


冷蔵庫を挟んでガス側は、レンジやケトルなど家電とゴミ箱が綺麗に納まっています。


シンク側は食器収納です。
目線の高さにガラスの吊戸棚を入れることで、抜きが出来て圧迫感が解消されました。
上部の吊戸棚が端から端までフラットで繋がっているので、とてもスッキリ見えます。
冷蔵庫の上は、下から上に開けるフラップ扉です。
この部分だけ押入のように奥行きが深いので、年に一度の頻度が少ない食器や場所を取る物を入れて頂ければと思います。


リビング側のアクセントクロスの反しがちょっとだけ特別感があって良いですね^^
隠れ家的な気分です。
以前とレイアウトは変わっていませんが、明るく随分スッキリしました。
引出しも全てセルフクローズ式なので、家事ストレスも解消されると良いなぁと思います。

随分長文となりましたが、心地良いLDKのご紹介でした。

収納リフォーム(寝室編)

2022-7-6

続きまして、K様の寝室をご紹介させて頂きます。
水廻りの次の2期工事は、和室の解体工事からでした。
お荷物をリビングに移動してから、一室ごとに解体していきます。
 
障子窓のすぐ手前にあった床柱や地袋、右奥にあった押入を解体した跡の写真です。
既に畳と天井の板貼りも撤去しています。
広角カメラでちょっと広く見えますが、6畳の和室を寝室に改装していきます。


西日でほとんど開けることがなかった障子窓に断熱材を入れて塞ぎ、両サイドに大容量のクローゼットを設けていきます。
寝室兼、ご家族の衣類が入るクローゼットになる予定です。


リビングとの間仕切り壁もフローリングと建具の敷居が絡むので、解体していきます。
軽量鉄骨造は木造と勝手が違い、一手間二手間かかります。
お荷物を動かして養生しながら、それでもやはり大変ご不便をお掛けしました。


クロスや家具をお待たせ致しましたが、ようやくお部屋が完成しました。
少しエレガントな壁とグレージュの天井クロスで落ち着いた雰囲気のある寝室になりました。


3枚の連動引戸は、2枚の引違い戸よりも開口が広く内部が見渡せます。
ベッドを置かれるとのことで、テレビボードを高めに設置して吊戸棚の奥行きを控えることで圧迫感を解消しています。
以前押入があった場所までクローゼットが繋がったことで、お部屋が随分広く感じられようになりました。


カーテンも合わせてコーディネイトさせて頂きました。
エアコンの空気が調度当たる位置に、室内干し用に物干しバーを設けています。
必要のない時は、下から軽く押し上げればワンタッチで吊り金具が外せてとても便利です。
最近は一年中室内干しという方も多く、ご要望が多くなった気がします。
同じものをリビングにも設置させて頂きました。

リビングが出来上がるまで寝室で過ごして頂きましたが、「居心地が良くてずっとここで良いかも~」と仰られる程でした^^
リビングもずっと居たくなるお部屋を目指して頑張ります(笑)

シンプルモダンなモノトーンインテリア(リビング編)

2022-6-10

引き続き、K様のリビングをご紹介させて頂きます。


写真は現地調査前に頂いていた以前のリビングです。
一つの空間ですがテレビがコーナーに有り、ダイニングとリビングが分かれている印象でした。


当初の予定はキッチン周りの家具だけでしたが、急遽テレビボードもご要望頂きご提案をさせて頂きました。
ダイニング側に少し収納のボリュームが欲しいとのことで、いくつか図にしてみました。
しかしカウンターが一枚繋がっていた方がより広く見るので、ダイニングでも使い易い高さに少し上げて右の図で製作させて頂くことになりました。
色は限りなく黒に近い木目。シックでカッコいいテレビボードを目指します。


設置面の壁がコンクリート躯体で強固に設置する事ができないので苦肉の策です。
下駄をはかせてその上に乗せることで強度を保ちつつ、配線ルートも兼ねています。


本体は3つに分けて設置していきます。


天板はエレベーターに乗るサイズで2枚に分かれていますが・・・


ジョイントすると殆ど継ぎ目が分からなくなりました。


タイルを貼って、間接照明を繋いで完成です。
スタイリッシュで洗練されたリビングになりました。
そして以前よりも随分お部屋が広く感じられます。


天板の両サイドには上から抜き差しできるコンセントと配線孔を設けています。


ブラックアルミフレームのガラス扉。
異素材が少し入るだけで、全体が同じ素材の扉よりも空間がキュッと引き締まります。
ガラス自体は透過性がありますが、内部を黒にすることで透けにくく艶やかで高級感を感じます。
足元の間接照明も浮遊感があって気持ちが高まります。


キッチンからの眺めも良いですね。
キッチンの白とは逆に引き締まった黒が洗練された印象です。


キッチンとリビングダイニングが一つになりました。
白と黒、ガラスタイルとマットなタイル、質感は違ってもモノトーンで揃えられたことで統一感があります。
ガラスタイルの色ムラが遊び心があって垢抜けた印象です。
テレビボードの足元灯(写真は点け忘れてますが)は、リモコンで調光と調色ができるので、シーンに合わせて楽しんで頂けそうです。
ご夫婦のお酒の時間がより特別なものになると良いなぁと思います。

K様、昨年から大変お世話になりました。
家具共々、これからもどうぞよろしくお願い致します。

お気に入りだけが詰まった空間づくり

2022-5-9

N様ご夫婦の新しいお住まいに合わせて、カップボードとテレビボードなど製作させて頂きました。
最初のお打合せは一昨年だったのですが、お引越後しばらく住まわれてからご検討されたいとのことで、本格的なお打合せは3月に入ってからでした。
でもその時期をずらして頂いたご決断が大正解でした。

大きな一戸建てからマンションへのお引越しということで、少しでも収納量を確保するために壁量が多い西面で計画をしていました。
図のようなプランで間口3.8m。どこに何を収納するか、隠すものと見せるものなど諸々イメージして頂いていました。
でもいざお引越しされると、テレビは東面でソファーは西面の方がゆっくりリラックスできるとのことで、仰られる通りでした。

こちらは東面です。西面に比べて1.2m間口が狭くなりますが、こちらの壁面を雰囲気が良くなるようご提案させて頂くことになりました。


以前のプランを残しつつ収納量を確保しようとすると上のようなイメージになりますが、お伺いした時にはお荷物をかなり片付けていらっしゃいました。
そして壁面に貼るタイルもセレクトして頂いていたので、そこから波及して下のようなイメージでご提案をさせて頂きました。
使う素材も既存のドアに相性の良いチーク材で統一感と高級感を図ります。


製作期間を経て施工当日。
壁掛けテレビの為の補強や電気工事などを済ませ、設置していきます。

窓側の壁からドア枠まで、隙間なく美しく納まりました。

以前はご近所のお客様に「ピッタリ王子」と名付けられていましたが、今は「ピッタリ親父」でしょうか・・・。
怒られそうなので素敵なあだ名を募集します。(笑)


冗談はさておき、着々と進んでいきます。
N様セレクトのタイルが貼られると随分雰囲気が出来上がってきました。


完成しました。
以前とは雰囲気がガラリと変わって、木と土の自然を感じる心地良い空間に生まれ変わりました。


洋室の出入り口ドア横はサイドまで無垢材のボーダーが美しく繋がって見えます。


どこで分かれているか見た目で分かりませんが、無垢材の高さに合わせて引出しを大小に分けています。
プッシュオープン式で軽く押すとほぼ全開に近いところまで飛び出してくる引出しです。


チーク材の美しい木目によって視線が自然と遠くへ向かいます。
以前とは比べられないほど広く感じられるようになりました。

そしてカップボードも、新しくなりました。

電気工事を経て、下台を設置していきます。
冷蔵庫スペースだけ奥に凹んだ壁面がどうなっていくでしょうか。


中間の吊戸棚を借り付けしました。


天井いっぱいまで吊戸棚を設置しました。
ここまでですと、幅よりも高さが強調されて多少の圧迫感を感じます。


冷蔵庫上の収納が繋がると、不思議なほど幅広くそして圧迫感も感じなくなりました。
前面は揃っていますが、冷蔵庫上だけ奥に広い収納庫になっています。


その後、間接照明やタイルを施工して仕上がりました。
リビングとまた違ったモダンでラグジュアリーなカップボードの完成です。


中間のガラス扉には、カップ&ソーサーが5組入れられるようにということで、奥行きの設定をしています。
奥行きを確保しつつ、頭を打たず取り出しやすい高さの折合いがお一人お一人違うので、大事なところです。
ガラスの透け具合、そして内部の色味も細かくお打合せさせて頂きました。


幅154cmと限られた作業台にレンジとトースターが乗るので、簡易的に引き出せる作業台をご希望でした。
こちらは2度目の採用となりますが、軽く引出せてロックがかかる作業台です。
解除も横のレバーと軽く上げるだけで引出しと同じようにゆっくり閉まる優れた機能でとても喜んで頂けました。


冷蔵庫の上は扉幅が大きいので、下から上に上がる扉です。
壁側の固定扉は、神棚が取付く予定なので棚の奥行き分を避けています。


タイルや間接照明が入るだけで一気に空間が華やぎました。
人工大理石の天板に照明が跳ね返り、より気分が高まりそうです。


最後にレンジフード裏のこのスペースにも収納を設置しました。
対面キッチンが主流になってよく見られるスペースですが、上手く利用すると良いディスプレイコーナーになります。


梁の凹凸や天井の段差も気にならない、元々あったような一体感のある収納になりました。
ガラス棚にすることで圧迫感なく、飾りたいものだけに目がいきます。


横から見てもピッタリです。
テレビボードとカップボードも含めて、LDK全体で隠すものと見せるものの収納がバランス良く配置されたような気がします。

N様、お会いして長い期間、大変お世話になりました。
たくさんの熱い思いをかたちに出来て安堵しましたし、喜んで頂けてとても嬉しかったです。
これからもどうぞよろしくお願い致します。

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