デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

キッチンに合わせて、大容量のオーダーカップボード

2026-7-15

オーダーキッチンの次にカップボードをご紹介させていただきます。

カップボードもキッチンと同じくらい家具の中でも特殊な設計かもしれません。
調理家電が多いこと、食品や食器など収納アイテムの種類が多いこと、人によってそのウェイトも違います。
キッチンと並行してプランニングをさせていただきました。


いきなり完成形に見えますが、6回目の作図でこのような形になりました。
オーナー様が設置予定の家電が多かったので、先にその配置を決め、周囲を埋めるように収納を設けていきました。
収納内部も目的に合わせてアレンジしています。


そして施工の日。キッチンは先に設置が済んでいます。
梁が横たわっていますが、これから無かったことにしていきます。


中間の手が届く高さのアイレベル収納を設置しました。


冷蔵庫の端からトールキャビネットまで、ひと繋がりの吊戸棚を設置しました。
納期はかかりますが、現場の壁仕上り後にシビアに採寸して製作するので、美しく納まります。
梁の存在も無くなりました。


トールキャビネットを設置します。
こちらはリビングに面するので側面を塞ぐサイドパネルのような役割と、両面から出し入れできる収納になっています。


そして、完成しました。
何とも心地良い、オフホワイトの木目に包み込まれた穏やかで柔らかいキッチン空間になりました。


燃えるごみはキッチン側に設けられたので、カップボードにはペットボトルや缶など分別ゴミ置きスペースを。


そしてその上は穴が開いた有孔扉になっています。
こちらは根菜置きやパスタなど使いかけの乾物類の収納としてもご利用いただけそうです。


4段の引出しは、それぞれ目的別の高さ設定にしています。
奥行き50cmのレールが全開するので、見た目以上の収納量です。


シンクに近い一番手前の引出しには、カトラリーケースをビルトイン。
隙間なくピッタリ入っていると気持ちが良いです。


天板はキッチンと同じセラミックに。壁は同系色ですがアクセントになる石目のパネルを貼りました。
影になりがちな吊戸棚の下もライトアップすることで、華やかな魅せ場になります。


家電スペースは下から必要なものを追っていったため、少々設置高さが高くなりました。
トースターはオーブンレンジよりも熱くなるので、加熱中は必ず引出して使用していただきます。


アイレベルのガラス扉は下から上に開けます。
扉を閉めるときは指1本で軽く押すとゆっくり閉まります。
ご身長に合わせた設置高さと圧迫感を感じにくい奥行きを考慮して設計しています。


両方から取り出せるトールキャビネットですが、リビング側を塞ぐとボトル系が倒れず良かったかもしれません。
倒れ防止にボックスを入れてみましたが、逆に取り出しにくいとのことで外して利用されることに。
初めて採用するアイテムは気付かされることが多々あるので、改善していきたいと思います。


キッチンとカップボード、それぞれが良い表情をしています。
通常は天板の厚みや高さもそろえてシステム化するのが一般的ですが・・・
天板の厚みも高さも違います。床上の蹴込板の高さも違います。

理由があってのことですが、全く違和感なく逆にそれぞれの個性が光ってリラックスした印象になりました。
型にはまらないオーナー様らしい空間づくりが出来たように思います。

カップボードの設計

2026-3-30

桜がポツポツと咲き始めるにつれて気持ちがふわっと華やいでいくようです。
満開まであと少し、今年の福岡は例年より少し長く楽しめそうですね。

さて、ただいま進行中の大人のリノベーション
手際良い施工業者さんのおかげであっという間にスケルトン状態になりました。


ちょうど、コンクリートの躯体が剥き出しになっている部分が以前のカップボードとインターホンです。
そこを合わせてご要望に合ったカップボードをご提案させていただきました。


キッチンと同じく、5回目のプランニングでこの形になりました。
お客様によっては10回以上プランニングさせていただくこともあるカップボード。
それだけご要望が多岐にわたる最も個性がでやすい場所かもしれません。

カップボードの場合、他の家具と違うところは家電が多い点。
一番最初に置かれる予定の家電をお伺いしています。
Sさんの場合、通常のレンジやトースターの他に、小型の冷凍庫とワインセラーをご希望でした。
ビルトインもできますが、今回は市販品を想定してスペースを設けました。

次にゴミ箱もスペースの有無が重要になります。
今回はキッチン側に設けられたので、カップボード側には分別ゴミ用(ペットボトルや食品トレイ等)の引出しを設けます。
冷凍庫横の細長い部分です。

その上には、根菜などに通気ができる収納庫。

一番右側にはお酒類や食品庫を想定したトールキャビネット。

その他を食器類の収納として、一部見せる収納も設けつつ充実させました。

設置高さや内部の有効寸法など、他にも色々と加味したうえで設計を進めていきます。

現場が進行している間に、心を込めて製作中です。
桜と一緒に気持ちもワクワク。
大事に進めていきたいと思います。

カップボードの設計デザイン ~ O様の例 ~

2025-5-14

新緑がまぶしい季節ですね。
工場近くのグリーンパークも瑞々しい緑が生い茂っていて何だか元気になります。

さて、今月末に設置を予定していますO様の家具たち。
設計段階~製作~お届け までのプロセスをご紹介させていただきます。

カップボード設計時ですが、まず最初に大まかなお好みのスタイルをお伺いします。
カウンタータイプでオシャレに見せたい~、全面扉で隠したい~などです。
→O様はカウンタータイプをご希望でした。

そして置かれる家電やゴミ箱等のアイテムを伺います。
→その上で、考えられるプランを比較できるようにご提案させていただきます。

何もない中でご自分に合ったかたちを見付けるのは難しい事ですが、こうして絵で見ると優先順位が見えてきます。


お話しの中で、絞られた2案です。
上部を木目に、目線の高さで収納を変えずに扉でスッキリ見せたい・・・など色々なことが見えてきました。
その後、壁のデザインをポイントにされたいということで、左のプランで色や素材を選んでいきます。
ご希望のプランに近づくまで、お好みを知る自己分析のようです。
このプロセスが大事ですし、一番楽しい時間です。

扉やカウンターの色と素材が決まり、最後に壁の素材選びです。
クロスではなくグリーン系のタイルをご希望で、イメージを比較してみました。
同じ家具でもタイルが違うと印象が全く違って見えてきますね。
中央下の特徴的なタイルになりました。
想い出づくりにO様ご自身でタイルを貼られたいとのことで、しっかり割付図を書いてサポートしたいと思います。


色柄や見た目のデザインと同時に、収納や使い勝手など実用的な部分もしっかり詰めていきます。
例えば引出しの高さも入れたい物があと少しで入らない・・・というショックがないように予めお伺いしています。
規格がないオーダーだからこそ、細部までこだわって楽しんでいただきたいです。

リビング壁面のテレビボードと装飾を含めて、しっかりお打合せさせていただいた後に職人高瀬にバトンタッチです。
次は製作時の様子もご紹介させていただきます。

家電を隠せるラグジュアリーなカップボード

2023-1-30

先週からの極寒の日々が少し和らいできましたね。
硬直していた身体がやっと解けてきた感じです。

昨年の8月からお打合せを重ねてきましたF様のカップボード。
ちょうど先週の雪の日に設置させて頂きました。

 
10年少し前のご新築時、冷蔵庫も含めてサッと隠せるように、大きな3枚の引戸にされたそうです。
でも常に壁のような引戸が邪魔して中の収納が半分しか使えていない状態でした。


よくご使用されるエスプレッソマシンは引戸の手前に、ゴミ箱もその下に収納されていました。
お孫さんやご家族の食品ストックも非常に取りにくそうです。

何とか家電、ゴミ箱、食品ストック、食器を効率よく収納してスッキリさせたいと思います。
ご提案させて頂いた最初のプランです。

上は、以前のまま冷凍庫を置かれる場合のプラン。
下は、冷凍庫を移動して頂いて収納重視のプランです。
う~ん、どちらも見た目がスッキリしない・・・なんだかモヤモヤします。

F様が以前引戸にされたのは、家電も全て隠したかったからということで、今回は引戸と違う方法で隠されたいとのことでした。
そこで、下のようなご提案をさせて頂きました。


家電を隠すときに、とても大事になってくるのは「日常が使い易いこと」です。
引戸の場合、隠している非日常は良いのですが、隠していない日常が使い辛いことが難点でした。
F様の場合、扉を開けている状態が日常なので、扉が邪魔にならないよう扉自体を収納する案です。
ちょっと近づいてきましたよ^^

ほぼ決定しかけていたのですが、ハンドルを決めて頂くときにう~ん、奥様が違和感を感じられているようでした。
上の案だとクローゼットのような印象で壁のようなスッキリ感が無いような・・・

この違和感がとても大事なので、再度打合せをさせて頂きました。
以前のようなカウンターをなくして全てフラットに、上部のハンドルを無くすことで壁化させる方向です。
最後まで妥協せずにご希望を伝え頂いて本当に良かったです。

昨年末に、引戸とその周りの壁の撤去をさせて頂いて、その後に製作期間を頂きました。


さて、雪の心配なく搬入が終わり施工していきます。
天井がフラットになっているだけで以前より随分広く見えます。


奥行き68cmと通常よりもかなり深い分、収納量も期待できます。


冷蔵庫の上まで収納が繋がったことで更に間口が広く感じます。


翌日、床の敷居やその他の工事も終えて完成しました。
スッキリと壁化しながらも上品なエレガントさを感じます。


家電収納部分は扉を開けると大きな扉が邪魔ですが・・・


扉を収納すると、手前に突出することなく開けっ放しにしていもスッキリと見えます。


壁側は、炊飯ジャーとトースター用のスライドカウンター。
炊飯時に引き出していても壁側なのでそれほど邪魔に感じません。


その下はゴミ箱3つが格納されています。
以前は手前に別置きにされていたものがスッキリ納まりました。


出来たてホヤホヤの状態で家電を置いて頂きました。
予定していた配置と少し変わりましたが、コンセントも各所に備えているので色々なポジショニングが可能です^^
特等席が決まっているので開けっ放しにしていても素敵ですね。


カップボードが出来たことで、キッチンがより映えるようになりました。
キッチンの框扉と形状を合わせることもできましたが、敢えてシンプルな形状にすることで壁化を計りました。
さりげなく木目が見えている素材感も違和感なく調和しています。
名脇役なカップボード。狙い通りです^^

F様、お打合せからご協力頂いて本当にありがとうございました。
完成形に辿り着くまで少し回り道をしましたが、途中のプロセスも楽しかったです。
これからも家具共々、お付き合いをどうぞよろしくお願い致します。

 

ずっと眺めていたいカップボード

2022-12-5

先月、K様のカップボードを施工させて頂きました。
随分前からキッチン全体のお悩みをご相談頂いて、ゆっくりとじっくりと理想形に近づけていきました。
 
窓に面した独立型キッチンで、明るく本当に素敵な空間なのですが、盛付けや調理をする作業台がないことがお悩みでした。
面積は充分にあるものの、キッチン側は家電置きにスペースを取られてしまい、お料理上手なK様にとって少々ストレスを感じるキッチンでした。
カップボード側とキッチン側両面を改善するべく、色々とご提案をさせて頂きました。


こちらは最初のご提案です。
冷蔵庫をキッチン側に設置して、家電・食品庫・ゴミ箱・作業台をカップボード側に集約させたプランです。

キッチン横には作業台を確保されたいということで、冷蔵庫はカップボード側に設置する方向でプランを進めていきます。
これではまだ作業台が足りない印象です。


最終的に、カップボード側はこんなイメージで製作させて頂くことになりました。
キッチン側はカップボードが出来ると用途が少し変わるかもしれないので、敢えて時期をずらして計画をさせて頂きます。


製作期間を頂いて、施工当日です。
既存のカップボードは別の場所に移設して、下台から設置していきます。


初日、電気工事と共に下の収納を設置しました。
これだけでもテンションが上がります^^


手の届く高さで日常使いが出来る吊戸棚を設置します。


上部の吊戸棚も取付きました。冷蔵庫上まで一本繋がることで、ぐんと奥行きができて空間が広く感じます。

 
納まりもデザインの一つ。細部の納まりが美しく感じる大事な要素になります。


2日半頂いて、完成しました。
ずっと眺めていたくなるような素敵なカップボードになりました。


重たい大皿は市販のアイテムを利用して下段の引出に。
開けてすぐ一目瞭然。必要な一枚だけをサッと取り出せます。

 
奥行きを目一杯活用した引出しの上段は豆皿の収納に。
今まで重ねたお皿の断面しか見えていなかったものが上から絵皿を眺められるようになりました。
引出して、選んで、取り出して・・・所作の全てが楽しみになりそうです^^
下段の深い引出しの2つは、内部に浅い引出しを設けて無駄のない収納になっています。


こちらは設計を具体化する前からイメージにありましたゴールドのタイル。
通常はいくつか絞って選んで頂くのですが、K様の印象にぴったりでしたので無限にあるタイルの中からこの一択でした。
正方形がひし形に角度が変わっただけでグッと優雅に感じる不思議なデザインのタイルです。

 
天井近くの収納は入れたら最後、二度と取り出さないということになりがちです。
今回カップボードのご提案でも、脚立を収納に組込んだり、昇降式の棚など試行錯誤しました。
でも大事な収納が犠牲になって本末転倒という結果に・・・。
そこで市販の軽量脚立をご用意させて頂きました。
畳めばわずか5cmの隙間に入り、上る時もグリップがあるので高所も安全に出し入れできました。
高い所の収納は多く頂くお悩みですが、シンプルな解決策の一つかもしれません。


今回一番の目的は、キッチン周辺の作業スペースと収納の確保でした。
でもそれ以上に解放感と心地良さを感じられる空間になったような気がします。
カップボードが充実したことで、キッチン横のスペースの使い勝手が少し変わってきそうです。
段階を踏んで、より理想に近づけたらと思います。

K様、引き続きどうぞよろしくお願い致します^^

 

 

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