デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

ナチュラルモダンなカップボード

2024-4-19

引き続き、Bさまのカップボードのご紹介です。
初回の打ち合わせで、置かれる家電やご要望をお伺いしていくつかフォルムを作ってみました。

その後、冷蔵庫上も吊戸棚を繋げて・・・等のご要望を頂きつつ、その後現地でサンプルをご覧頂いて素材が決まっていきました。

そして、お届けの日。
元々、冷蔵庫は手前に置く想定でコンセントが配置されていたので、あちこち配線が必要でした。


本体が取付いて、間接照明も結線されました。
このくらいからテンションが上がっていきます^^


今回、初めて使用する和細工という名前のエコカラット。
和の風合いですが、藁のような模様が入ったニュアンスカラーでご主人がビビッときたタイルでした。
縦に入ったベージュのラインが、キッチンの扉とリンクして良い感じに仕上がりそうです。


完成しました。
ふんわり優しい印象のカップボードです。
吊戸棚は隣のパントリーに色合わせして壁化することで、圧迫感が解消されています。


予め、キッチン扉材の型番を伺えていたので素材を合わせることが出来ました。
違うところはキッチンは黒いアルミのライン引手ですが、カップボードはベージュの掘り込みに。


引手に黒が入ると周囲の素材が負けてしまうので、ベージュにして正解でした。
微妙な色も指定しています。


収納も充実しています。
ゴミ箱が無駄なく2つ入って、引出しがソフトクローズでゆっくり閉まるので、ゴミ箱だけを置いておくよりも出し入れがとても楽です。


ホットプレートが入る高さの引出しも設計通りで気持ちが良いです。


テーブル越しに見えるカップボードも本当に素敵でした。
当初は全部白でも・・・というお話しでしたが、シンプル過ぎずしつらえ過ぎず、
Bさまファミリーらしい明るく優しい空間になった気がします。

Bさま、昨年から楽しい時間をありがとうございました。
これからも末永くお付き合いをよろしくお願い致します!

デスクを兼ねた壁面書棚

2024-4-19

引き続き、Bさまのデスクを兼ねた書棚をご紹介します。

リビングに入ってすぐの一角に書棚を設置していきます。


既にマンションをお引渡し後の工事になるので、電気配線は極力現場施工を少なくするために予め準備しています。


デスクと座った時に目線の高さになる書棚を設置しました。
通常の書棚ですと、こんなに電気配線をすることはないのですが、今回はデスク上のライトやスイッチ、コンセント類を増設しています。
デスク下の支えになっているパネルは、しっかり天板を支えつつ、脚元の邪魔にならない形状になっています。


天井まで取付きました。
ここまで埋め尽くされると圧巻の迫力です^^


後日、お伺いするとこんなに素敵に使って頂いていました。
書棚は本の背表紙がデザインになるので、出来上がり直後よりも断然!今の方が素敵です。


左右に設けたスイッチが3路スイッチになっていて、吊戸棚下の照明を左右で入り切りできます。
デスク上と目線の書物もライトアップされて良い感じです。


手元のコンセント他に、スイッチとUSBポートもご用意。
スマホ用のタイプCとipad用のタイプAの受け口を設けました。
ダイレクトに差せてデスク上がスッキリしそうです。


上部の吊戸棚はA4が縦に入るサイズ設計になっていますが、四六判や単行本などA4以外のサイズが比較的多いとのことで、ちょっとした工夫がされています。
写真で分かるでしょうか。
背表紙が奥と手前で見えたら取出し易いのでは?というご主人のアイデアで、奥行きの浅い可動棚もご用意させて頂きました。
上から4番目の写真で分かりますが、右半分に棚を受けるレールが3本入っているのはそのためです。
なるほど、こんな使い方もありますね^^勉強になりました。


扉がある書棚もストックとしては便利ですが、やはりこうして背表紙が見えている方が垢抜けていて読む機会も増えます。
お子様が小さいうちは特に、オープン書棚をお勧めしたいです。
(我が子の反省も含めて・・・です)

天井いっぱいの書棚は、ご主人様の念願だったそうでお役に立てて本当に嬉しいです。
大容量の書棚とその場所で読めるデスクがあるだけでも理想ですが、それがリビングの一角にあるとライフスタイルが変わってきそうです。
電子化しつつある本ですが、こうして手に取る本は特別な気がします。
本が身近にある生活。
素敵です!

 

勾玉型のダイニングテーブル

2024-4-18

昨年11月、B様からご相談のお電話を頂きました。
ご新築マンションの入居前に、どうすれば快適な空間になるかのご相談でした。

一番は、ダイニングのレイアウトでした。
確かにダイニングの間口はゆっくりあるけど、窓との距離が狭く、難しい間取りです。

<左側:モデルルームのレイアウト>
〇長さがあるので、横幅はゆっくりプライバシーを保ち易い。大人だけのDinks向きレイアウト
▼向かい合う事ができない為、鍋物や焼き肉などでの団らんが取り辛い

<中央:一般的なダイニングテーブル>
〇向かい合っての食事がし易い 横向きにすれば窓側も広く使える
▼通常の配置だと窓側が狭い 横向きにすると短辺方向で向き合うため落ち着かない

<右側:今回のご提案テーブル>
〇全てが円弧になっているので座る場所を選ばない
〇窓との距離が確保できる
〇大きな弧の中心がLDKの中央に向くので、LDK全体の区切りがなく空間を広く感じられる

ということで、変形ですがメリットづくしの勾玉型テーブルをご採用頂きました。
この間取りのこの場所だけに合わせたBさまの為のダイニングテーブル。
規格の材料で最大確保できるサイズで製作させて頂きます。


大事な製作途中写真を撮り忘れて、お届けの日です^^;
この変形の勾玉型は、周囲を木端を小刻みにつなぎ合わせてから少しずつ削っていって形になります。


↑こちらは以前製作した楕円のテーブルですが、同じ様にこんな角角の状態から滑らかになるまで削っていく地道な作業です。
大量生産の規格品とは全く違う作り方になります。


さて、これはどこの何の写真でしょう・・・

テーブルの脚が極力干渉しないで済むよう2本脚にする分、それを壁側で支えるための仕掛けです。
白い板がテーブルの天板、アリ溝加工された木が壁に固定する受け桟です。
下から突き上げても簡単に外れないよう、職人高瀬のアイデアです。


受け桟にもテーブルと同じ化粧をして、天板をはめた状態で壁に取付けます。
この長い受け桟の間で、リビング側と腰窓側の左右にスライドができるような仕掛けです。


無事、取付きました。
円弧側の2席が、リビングに入ったときのこちら側に向いているので何とも温かい気持ちになります。


こちらは逆に、円弧側からの景色です。
LDK全体を見渡せる、一番の特等席。
行ってらっしゃい、お帰り、いらっしゃい・・・全ての声掛けをこの場所からしたくなります(勝手な妄想でスミマセン)
以前も書きましたが、円弧は気持ちを丸く和やかにする効果があります。
ご家族やお友達皆さんが楽しく過ごせる場所になりますように。
家具もなんだか嬉しそうです^^

次は書棚をご紹介します。

 

大人のテレビボード兼壁面収納

2024-4-18

U様のご新築マンションに合わせて、テレビボードを兼ねた壁面収納をお届けしました。
壁掛けテレビをご希望でしたが、設置面の壁がコンクリートでしたので壁の造作からさせて頂きました。


下台のテレビボードは先に設置して、奥行きを目一杯利用します。
ボードの上から壁を造作し、上部の少し出た梁と面を合わせてフラットにします。
家具を設置するための骨組みと、壁掛けテレビの配線ルートを兼ねた壁下地です。


元々、タイルに似た柄の壁紙が貼られてありましたが、プラスターボードで壁を造作してその上にタイルを貼っていきます。


完成しました。
工事はタイル貼りまで一日、そして翌日タイルのボンドが乾いてからテレビを設置しました。


マルチメディアコンセントが右側の外壁面にあったので、収納の背面に配線ルートを設けています。


正面からは全て同じ扉に見えますが、用途に合わせて引出しとフラップ扉になっています。


出来るだけスッキリ見えるように、天板の厚みは見せず、斜めの削ぎ面に手を掛けて引出す設計です。


衣装持ちということで、U様のご希望で正面掛けのハンガーパイプを吊戸棚に設置しています。
可動棚を外せばクローゼットの使い方も可能です。


リアルな木目の落ち着いた大人のリビング空間になりました。
表面は一見、天然木に見えますが、メラミン化粧板です。
最近の化粧材はかなり本物に近い質感を感じます。

扉もタイルも色柄をご指定頂いて、センスの良いU様のご希望通りの形になりました。
融通が利く収納なので、お子様のご成長に合わせて末永く使って頂けると嬉しく思います。
U様、工事中もご協力頂きありがとうございました。

アールの家具たち

2024-4-4

次回のご紹介が遅くなりました。
引き続き、アールに囲まれた優しい空間づくり の中の家具を抜粋してご紹介させて頂きます。
 
一部屋を撤去してワンルームになりましたが、プライベートな空間を家具で仕切りたいと思います。
大きなクローゼットをボンと置けば簡単なのですが、搬入経路が限られる事と変わった形状のため分割して設置します。


滑らかなアールの物体が設置されました。
造ったもの置いただけに見えますが、アールの家具はかなり手間が掛かります。
仕上げ材を貼る前の芯材をアールの形状で骨組みしていく作業・・・の写真を撮り忘れました。


背面はしっかり用途に合わせたクローゼットになっています。


アールにすることで、行き来の多い動線を邪魔せず、とてもスムーズです。


見た目のやわらかさも生まれました。
ドレッサー用のミラーやテーブル、天井もリンクしています。


キッチンシンクの手元を隠す目的で、ちょこっと収納を兼ねたカウンターもアールの形状です。


丸テーブルと少し気分を変えたい時のバーカウンター。
以前の空間から随分変わりました。


そして当初は家具で隠そうとしてましたベッドも製作させて頂きました。
マットレスから少しせり出した板がベンチにもなる、Sさんのアイデアが形になりました。


常に2台のベッドを置くには空間が限られるので、1台が格納されています。
大きなソファも必要なく日常を快適に過ごせるための1台3役のベッドです。


ダイニングからずっと続く白木目の腰壁がお部屋をより広く見せてくれます。
腰壁が隠れないようにベッドの立上りも最小限に抑えています。


お部屋に入ったときの高揚感、行き来を自然とやさしくいざなうアールの家具たち。
なんとなく家具が嬉しいそうです。

海外のお住まいでなかなかお会いできないので殆どのやり取りをLINE電話でさせて頂きました。
イメージやニュアンスを上手く伝えきれないところがありましたが、快くご対応頂いて大変感謝しております。
Kさん、Sさん、楽しい時間を本当にありがとうございました。
末永くよろしくお願いいたします。

 

 

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