デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

組子細工とテレビボード ~お届けしました~

2020-5-6

以前ご紹介させて頂きましたIさまの組子細工とテレビボード
なかなか更新ができずお届けから1ヵ月が経ってしまいました。
Iさま、その後いかがお過ごしでしょうか?
ご紹介をさせて頂きます。

仁田原建具さんにお願いしておりました組子細工を引取りに大川まで伺ってきました。
図面化していたのものが形になるのは家具も同じですが、組子細工はそれとはまた違う感覚を覚えます。
その繊細さと感動で溜め息が出るほどでした。

地組の三角形は濃い杉。地組のりんどう形は薄い杉。5つのりんどう形は桧。
そしてその中心は二重麻の葉と亀甲模様で変化をつけて・・・。仁田原さんからご提案頂きました。

テレビボードのウォールナットとリンクして、どこかにウォールナットを・・・とお願いしていたらこんな素敵な入れ方をして頂きました。
2番目と4番目のりんどう形の中心にさりげなく入っています。
まるで万華鏡のようでいつまでも見ていられそうです。

造り手と二人で組子を眺めながら似合うベースについて話し合いつつ製作を進めて・・・完成しました。

お手持ちのスピーカーに合わせてウォールナットでシンプルに。
シンプル過ぎても深みが欠けるし、民芸調のような重たさは避けたい。
ほんの少し天板に装飾を施して、組子とのバランスを工夫しました。

そしていよいよお届けの日です。

両サイドのスピーカーや内部の機器類を行き交う配線を極力隠すため、壁際に配線スペースを設けました。
扉を付けてしまうと配線が大変なので、この状態で機器類を入れて頂きながら配線も繋いで頂きました。


そして機器類がこんなに入りました。
トランス、ミキサー、アンプ、コンバータ・・・盛りだくさんです。
組子を活かすための間接照明でしたが、機器類の設置や配線がしやすいことに気付きました。
テレビボードには演出の用途でしか使用したことがない間接照明でしたが、機能面でもあると良さそうです^^


そしてこんな風に仕上がりました。組子が主役のテレビボードです。


スピーカーと一緒に製作したかのような一体感を感じます。
今では手に入らない海外製の歴史あるスピーカーと日本の伝統工芸である組子細工の融合。
というと大袈裟かもしれませんが、佇まいに誇りを感じます。


どの角度から見ても違う表情に見えるのも組子細工の魅力かもしれません。


夜でも暗い日でも、組子を楽しんで頂けるように調光と調色機能がついた間接照明を組み込んでいます。


色々なシーンを楽しんで頂けたらと思います。


Iさまに引き寄せて頂いたご縁で、たくさん勉強をさせて頂きました。
不慣れで随分お待たせしてしまいましたが、快くご依頼して頂けたことに心から感謝しております。
Iさま、仁田原建具様、この度は大変お世話になりました。
今後とも末永くお付き合いをよろしくお願い致します。

 

シームレスな洗面とスマートなカップボード

2020-2-29

コロナウィルスの影響で刻々と変化する状況に戸惑うばかりですが、今できることを冷静に判断していきたいと思います。
そんな中、小学校も突然の休校で昨日はどんな顔して帰ってくるかと思っておりましたが「先生お世話になりました会」をしたとのことでした。
前々から計画していた先生へのサプライズは全て実行できなかったけど、皆んなからのメッセージは伝えられたそうです。
一年間、愛情を注いでこられた先生が終業式もできずに終了を余儀なくされ、教育業界は子供や親以上に先生もやりきれない気持ちかと思います。
不満や避難はどうしても出てしまいますが、子供たちの柔軟で思いやりのある行動にはっと気づかされた一日でした。与えられた時間を大事に頑張っていきましょう。

 

さて、昨年から打合せを重ねてきましたM様の洗面台とカップボードを施工致しました。
ご新築の工程に合わせての設置でしたので、設備や電気工事はハウスメーカーさんに予め図面で先行して頂きました。

こちらは洗面台。間接照明の通電した状態を確認できずのお引渡しでした。
間口180cm。横ラインをスッキリと強調したフォルムです。


こちらは洗面後ろの階段からの景色です。
降りてきながらハミングしてしまいそうです^^


お引越し後におじゃまして、照明がついた状態を拝見できました。
使いやすさと収納したい物が入る高さ、間接照明が映えてスッキリ見える高さ両方のバランスを図りました。


人工大理石の天板とボウルはもちろん、排水溝もシームレスで清潔感があります。
立上りの水撥ねも防水用のタイルなので気にならない以上に、タイルの陰影が美しく幻想的です。

カップボードも設置させて頂きました。

こちらは下のキャビネットの間口が約3.6m。
当初は下台だけの予定でしたが、吊戸棚もご提案させて頂きました。
洗面台と同じく、横ラインを強調したフォルムでスッキリしています。


引出の高さもMさんが普段使いやすい高さでミリ単位の設定です。
水筒や調理器具などに有効高さ30cm確保しつつ、内引出しを設けたスパンを1ヶ所。
食器類用の浅い引出しと別に高さ設定が違う引出しがあると便利です。


そして食品庫のスパンも一つ。
引出と違うメリットとしては、メッシュなので3段が見通せるところでしょうか。
お引越し後にお伺いすると早速たくさん使って頂けていました。


最近ご要望が多いのは取っ手は付けたくないけど引出し易い引出し。
ということで、よく使わせて頂いている引手です。
よくあるライン引手と違って正面から見える引手はわずか5mm。
扉と同じ面材で巻き込んでいるので設備機器感が軽減されて、楽に引出すことができます。

養生を剥がしてからの状態をしっかり撮影することができませんでしたが、リビングからの景色もスマートでスッキリしていました。
白いキッチンと木目の家具類に合うカップボードの素材をずいぶん悩んで決めて頂きましたが、両方を引き立てる名脇役になっている気がします。
M様、昨年から大変お世話になりました。
ご家族の新生活を応援しております!

ナチュラルモダンな空間づくり ~子供室編~

2019-1-30

Y様の空間づくりが完成致しました。
Y様ご家族に直接見て頂いてご感想を伺う前にご紹介をさせて頂きます。
果たして最大限の仕事ができているかどうか実際にお住まいになられてからにはなりますが・・・喜んで頂けると嬉しいです。

まずはお待たせ致しましたHさんのお部屋です。
カーペットとシェードが入って温もりと明るさが加わりました。
以前はウォークインクローゼットでしたが・・・

程良く囲われた温もりのあるプライベートスペースになりました。

オレンジの差し色に気持ちが明るくなります。


デスクに座って背面の壁にはカーブを描いた飾り棚。
小さな棚ではありますが、一カ所円弧があるだけで空間全体がやさしくなるから不思議です。


奥行きを変えた可動式の棚。
上はA4サイズの書類、下は鞄や学校道具など大きな物の収納に。
上の棚の奥行きを控えることで、上部の物の出し入れもし易く中段はカウンターのような使い方もして頂けそうです^^


デスク上の棚はLEDライトが組み込まれています。
白い清潔感のある木目の腰パネルの上には空気をきれいにするエコカラットタイルを貼っています。


こちらは施工中です。窓のラインに合わせて貼り分けました。
全面同じ仕上げにするより趣きがあってほっこり良い感じです。


充実した引出し収納と天井までのハンガー収納。
引出し収納は季節で分けて整理していても充分な収納力です。
収納の上にはY様からのご要望でディスプレイ用のアクリル板を。
ベッドからの視界に入る場所にお気に入りの物を飾って頂ければと思います^^

子供部屋と言うと失礼かもしれませんが、お会いしていないHさんを想像しながらお部屋づくりをさせて頂きました。
ずっと快適にお気に入りの場所になってもらえたら嬉しいです。
見て頂ける日を楽しみにしています^^

ナチュラルモダンな空間づくり ~施工中NO.1~

2019-1-12

Y様の空間づくりが着工して5日間、家具が入る前のベースとなる空間が出来上がってきました。
ご紹介させて頂きます。

まずはHさんのお部屋のクローゼットです。
窓横の壁を壊していきます。

撤去する壁がその他の壁天井よりも先に施工されていたので、なかなか大変でした^^;

無事に一つの空間になりました。ここがデスクスペースになる予定です。

そしてダイニングの天井です。
リビングを入ってすぐの写真ですが、左側のダイニング天井の凹凸が目立っていました。
ここに天井を造作して、奥へといざなう優しい間接照明で演出する予定です。

天井のベースを造作していきます。

ボードが貼られると少しずつイメージが出来てきました。
大工さん、頑張ってください。

一枚一枚、天井の羽目板を貼っていきます。

ようやく板貼りが完成しました。

桧の羽目板が貼られると随分奥行きを感じます。


そしてキッチン横に格子が取り付きました。
上下に横桟を入れると施工がしやすかったのですが・・・大工さんにはお手数を掛けました^^;
でもやっぱりすっきり見えて良い感じです^^

リビングからの見た目も変わりました。
こちらは施工前のダイニングです。

骨組みを施工して、

ボードが貼られた状態です。

そして、板貼りとキッチン横の格子が取り付きました。

イメージ通りです。
心配していた桧の色合いも自然な濃淡が良い風合いです。
格子のタモ材もこれから経年変化で良い色に変わっていくと思います。

来週はいよいよ家具と装飾が入っていきます。
Y様、引き続きよろしくお願い致します!

木目と単色が映えるテレビボード

2018-10-28

プランニングが重なり、1ヵ月ぶりの更新になってしまいました。
製作、プラン共にお待たせして申し訳ございません。
F様のテレビボード、3週間前にはなりますがご紹介をさせて頂きます。

ご相談頂いたときの壁面です。左側にウサギのうーちゃんグッズが大きく面積をとっています。
右側にパソコンや大きなシュレッターなど、出ている機器も気になります。
それから正面の梁、右側の下がり壁も悩ましいところです。

何度かやりとりをさせて頂いて、下のような形で製作をさせて頂くことになりました。

右側の下がり壁に高さを合わせて、梁がなかったことにする作戦です^^


これは製作中のフォルムです。木部はウォールナットの突板を使用しています。
無塗装ですと地味な印象ですが、塗装をすると別人にようになります。


いよいよ施工の日。下台はプリンターや機器類が入るよう少し高めの設定です。


3mを超える天板は、上台が乗る分かりにくいところでジョイントしています。


右側の下がり壁下にぴったりの収納。壁紙の少しの膨れで入らず、削り合わせをして・・・


ぴったり納まりました。


移設できなかった右下のコンセント部分は、棚の上下から抜き差しできるような配慮をしています。


本体が取り付きました。
梁下の隙間はベニヤで塞いで壁紙を貼りかえることで、凹凸が何もなかった壁にしてしまいます。
右側はパソコンや機器類、左側はうーちゃんのゲージとグッズが入る予定です。


扉が取り付き、家具の完成です。
全体を木目にせずに、上部の扉を単色にすることで、圧迫感を無くしてお互いを引き立てる効果があります。


白い扉に映える無垢のつまみがアクセントになっています。


右側は折戸を開けて中のスライドカウンターを引出して使えるパソコンスペースです。


白い扉の側面を木目にすることで、テレビ面がゲート状に囲われたようでグッと締まります。

翌日、梁部分のクロスの貼替と、F様が選ばれたTV面のアクセントクロスの貼替で完成する予定でした。
ご主人様と話している間にアクセントクロスも終わり、振り返ってみると・・・

何だこのリーフ柄の白い壁紙は・・・(汗)


間~違~え~た~!!!
完全に品番間違えです。クロス屋さん、ごめんなさい。F様すみません。
後日、同じクロス屋さんに現場の住所を間違えて伝えて辿り着かないという仕打ちまでしてしまった私。
とても反省しています。気を引き締めていきたいと思います。


後日、無事に完成しました。
梁もすっかり見えなくなり、ほっこりとしたアクセントクロスも良い感じです。


機器類の収納も上手に使って頂けていました。
お待たせして大変申し訳なかったですが、収納された状態を拝見できて良かったです。


そして、もう一つ良かったことが。
うさぎのうーちゃんがお相手してくれたこと。
ぬいぐるみみたいで本当に可愛らしいです。

うちもポッカ宣伝部長と一緒にうさぎだったら飼えるかも!と家族会議になりましたが、
ビーグル犬はウサギ狩りの犬種であることに気づき、断念したという話題で締めくくりたいと思います。

F様、いろいろございましたが大変お世話になりました。
これからもどうぞよろしくお願い致します!

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