デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

気品漂う木目の洗面台

2019-8-23

残暑お見舞い申し上げます。
連日の暑さも朝晩は少しずつ過ごしやすくなってきました。
束の間でしたが自然と建築物に触れてフル充電。夏後半、頑張れそうです^^

さて、先月完成しましたMさんの家具をご紹介させて頂きます。
(Mさん、ずいぶん遅くなってすみません!)

中古マンションをご購入後、入居前にリフォーム店さんで水回りと内装工事を予定されている中、
不足している収納を兼ねたテレビボードを・・・ということでお声掛け頂きました。
現地にお伺いしてテレビボードのお打合せ後、洗面台とトイレ収納もご相談頂きました。
洗面台に関しては、リフォーム店さんで既製品を勧められたもののどこか無機質でときめくものが無く、同じくらいのコストで好みのものができるなら・・・という押し迫ったご相談でした。
着工間近、リフォーム工事と絡みのある洗面台だけ先に製作させて頂きました。


撤去前の写真を撮り忘れましたが幅120㎝の大きめの洗面台でした。
大きな鏡はお好みだったものの、老朽化が目立っていました。


天板はボウルと一体化した人工大理石。本体は隣の収納扉にに似た突板調のメラミンで色合わせしました。


サイドに幅の狭いオープン棚だけ設けて、解放感のある大きな鏡がメインになっています。
既製品の3面鏡のように素晴らしい機能性はないものの、ゆとりのある贅沢な空間のように感じます。


つまみは収納扉に合わせてゴールドに。でも形状をフットボール型にすることでエレガントな印象が加わりました。


クラシカルな建具に合う、気品あるMさんらしい洗面台になったような気がします。
照明がマットな天板に反射してふんわり明るい雰囲気です。
ご家族皆さんのお気に入りの空間になりますように・・・。

次はテレビボードとトイレ収納をご紹介させて頂きます。

ライフスタイルカップボード ~ダークグリーンのカップボード~

2019-8-5

引き続き、A様のカップボードをご紹介させて頂きます。

カウンタースペースになる奥の収納から設置してきます。
下台の手前部分、壁との隙間があるのは食洗機用の給排水配管や専用電源が入ります。
カップボード側に食洗機!?と思いますよね。
海外メーカーの洗浄力は優れていてシンクで軽く流すこともなく作動できるので、食器の出入れがし易いカップボード内の設置も多いそうです。
当初はキッチン側に設置していましたが、収納スペースが多いカップボード側に格納することになりました。


ビルトイン食洗機と冷蔵庫スペース、そしてダイニングからのグラス収納。
トータル間口4.6mの大容量のカップボードのフォルムが設置されました。


そして扉がついて、ほぼ完成です! (食洗機扉は専用工具がなく後日になりました)
当初から決定されていた幅90cm以上もあるmabeの冷蔵庫。
ハイグレードな機器類がカップボードをより引き立ててくれているようです。


引き立ててくれるのは機器類だけではなく、無垢のフローリングやオシャレな上げ下げ窓もです。
お部屋のいろいろなアイテムがそれぞれの相乗効果で空間をより良く感じさせてくれている気がします。


食洗機の扉も無事につきました。
扉を開けた写真を撮り忘れましたが、そこに食洗機があるとは分からない美しい納まりです。


ダイニングからのアングルです。
チェリーとダークグリーンの相性、バッチリでした。
インパクトのある色、ダイナミックな素材、大きな機器類、それらもこれも、これだけの広さと心地良い陽当たりがあってこそです。
余裕のある空間が、よりゆったりと贅沢な気持ちにさせてくれます。


玄関からリビングに入って最初に瞳に入るアングルです。
キッチン天板下の木流れが、ズドーンと奥まで遠近感を感じさせてくれます。


リビングからのアングルです。
チェリーとダークグリーンのコントラストが美しい、ずっと眺めていたくなるような空間になりました。
キッチンとカップボードが同じ色や素材だったら・・・こんなにこなれたオシャレな雰囲気にはならなかったかもしれません。
A様の一つ一つの感覚が全て良い方向に繋がりました。


設計時に、細かい寸法設定や機能的な配慮はもちろんさせて頂ていますが、そんな説明は必要なさそうです。
お気に入りのアイテムに包まれて、ここにいる時間を楽しんで頂けたら嬉しく思います。


使うほどに経年変化していくチェリー材や真鍮のハンドル。
ご家族に寄り添って一緒に歴史を刻んでいける家具になりますように・・・。

A様、サニースポット様、テサック様、大変お世話になりました。
A様の家づくりの一部に参加できてとても楽しい時間でした。
これからも家具共々、どうぞよろしくお願い致します!

ライフスタイルキッチン ~チェリーのキッチン~

2019-8-4

それではA様のキッチンをご紹介させて頂きます。

チェリーの天然木で製作しましたキッチンのサイド部分です。
まだ無塗装なので少々顔色が悪いですが、これから見違えるようになります。

キッチン天板の奥行きは1m。その下はちょっと腰掛けができるニースペースになっています。
木の素材感だけでも充分デザインになりそうです。


塗装後、木目が美しく際立ってきました。
取っ手はA様のご希望で貝殻型のシェルハンドル。
真鍮なので最初は艶がありますが、時と共に味のある風合いに変化していきます。

施工当日、既にお客様がセレクトされたレンジフードがサニースポットさんによって設置されていました。
まずは本体を設置していきます。

無垢材で枠組みされたサイドパネルを設置します。天板もリビング側に奥行きが深くなります。

リビング側から見るとこんな感じです。

無塗装のときとは見違える程、ダイナミックな木目が圧倒的な存在感です。
横のラインが強調されて、より広く見えます。


キッチン側からの姿です。
シェルハンドルが何とも良いアクセントになっています。
水栓金具やガスコンロの設置がまだですが、養生を剥がすのが待ち遠しいです。
さぁ、ダークグリーンのカップボードとの相性はどうでしょうか。

次は背面のカップボードをご紹介させて頂きます。

ライフスタイルがデザインになるキッチン ~プランニング編~

2019-8-4

2月頃、A様よりカップボードの費用を知りたいということでお声掛け頂きました。
ウォールナットのシンプルなカウンタータイプのカップボードだったかと思います。
とりあえずの概算御見積りでしたが、その後にお越し頂きいろいろとお話を伺うことができました。

既にキッチンは他社さんでご検討されていましたが、とてもモダンでスタイリッシュなキッチンでした。
でもA様がたくさんストックされていた海外のオシャレなキッチンの写真はそれとはかけ離れたイメージで、
ライフスタイルそのものがデザインになるような良い意味でとても熟れた空間のお写真ばかりでした。

ご希望の伝え方は人それぞれ。
事細かにサイズ等ご指定頂く方が多いなか、A様は「(規格化された)国産感を出したくない」ということと、A様が集められた海外のインスタグラムの写真を見せて頂いただけでした。
でもそれで充分でした。
A様が「なんか良いなぁ」と思われるニュアンスを形にするべく、カップボードのご提案をさせて頂きました。

最初のご提案はネイビーとライトグレーのイメージで。
その後ネイビーかダークグリーンで迷われて、ダークグリーンの方向に。

ただ、スタイリッシュでモダンなキッチンとどう合わせていくか気掛りになっていたところ・・・
キッチンも提案して欲しいとご要望を頂けたのでキッチン全体のご提案させて頂く事になりました。


最初のキッチンのご提案です。
当然のように、カップボードと同じ色味でご提案させて頂きました。

お打合せをしていく中で、渋みのあるオリーブグリーンよりインパクトのあるダークグリーンの方が奥様のお好みのようでした。
そうなると重た過ぎるからキッチンを木目にしては?というA様の貴重なご意見で、キッチンをグリーンと相性の良い赤味のあるチェリー材でご提案させて頂きました。


これだけインパクトのある色を全体的にもってくるには勇気がいるし、なかなか日本のキッチンでは見慣れない色かもしれません。
でもキッチンの素材を変えることで、それぞれの良さが映えてきっと素敵な空間になるはずです。
ますますワクワクしてきました。


建設中の嘉麻市の現場にお伺いしました。
工務店さんは地元で絶大な人気のSunnySpot(サニースポット)さん。
A様とお打合せ中から感じていましたが、お客様からの信頼が厚く、家づくりを一緒に楽しまれているような方でした。
素敵な空間に、キッチンとカップボードがどう納まっていくか楽しみです。


事前にご準備した扉のサンプルでイメージの確認です。
チェリーの框扉は少し角を取り過ぎたせいか、規格品っぽさが出てしまいました。
クラシカルな框のグリーンのカップボードと対比して、キッチンは少し粗削りでラフな方が映えそうなので、角の取り方を変えて製作することになりました。

さぁいよいよ製作開始、次はキッチンをご紹介させて頂きます。

猫まっしぐら!! キャットゲージを兼ねた壁面収納

2019-7-16

1月にD様から、かなり特殊な家具ですが製作できますか?ということでお問合せを頂きました。
キャットゲージを兼ねた壁面収納で、D様がEXCELで描かれた図を送って頂きました。
2匹の猫ちゃんがそれぞれ自分専用の爪とぎスペースとご飯スペース、トイレスペースを上下に行き来できるような案でした。


最初に作図したときのプランです。左側のステップから上がって2ブースが猫ちゃんスペース、右側が収納スペースです。
犬の習性はある程度想像ができますが、猫ちゃんはその子を知り尽くした飼い主さんの意見だけが頼りになります。
このくらいの寸法で大丈夫かなぁと不安もありつつ、何度もやりとりをさせて頂きました。


一旦はGOサインを頂いたものの、いざ製作に入ろうとすると不安要素がいろいろと出てきてプラン変更させて頂きました。
トイレスペースの扉を開き扉で予定していましたが、トイレの後に暴れる習性があるとのことで引戸に。
格子の扉もそれぞれ幅の小さな引違い戸でしたが、開けると全部が見渡せるような大きな扉に。
最終的に  ↑  の形でようやく製作スタートになりました。

左右が猫ちゃんの専用スペースで、上からご飯スペース、爪とぎスペース、トイレスペースを上下に行き来出来ます。
中央がステップになっていて、左右の専用スペースの出入り口は外から鍵をかけられるので、外出時にも安心してお留守番してもらえます。
(この外からの鍵の閉め方と扉の開閉方法を本当に悩みました)
そしていざ、製作です。


こちらは格子扉内部のご飯スペースと爪とぎスペースになります。


底の素材も、引戸を開けた状態を想定して美しく見えるよう貼り分けています。
中に入っている猫ちゃんにしか分からないところですが・・・^^;


右の扉を中央に引くと中が一望できました。格子も良い感じです。

ちなみに格子扉はこんな感じで造っています。
施工前のご紹介が長くなりましたが、これから塗装していよいよ取付です。


マンションの搬入経路を考慮しつつ、納まりが美しく見えるよう現地で組み立てていきます。


2段目が組みあがりました。ここはトイレスペースです。


ステップ部分も組みあがりました。


天井いっぱいまで最上段が何とか乗りました。


背面はステップの補強が入っています。表には棚しか見えません。


そのまま固定、の前に建具を先に入れていきます。

トイレスペースの引戸も先です。
美しく見せる為にサイドパネルを最後に取り付けます。
この納まりは二度と建具を外せませんが、むしろ外せないほうが良いということでそうさせて頂きました。
引戸の溝も最小限に抑えることができました。


無事完成です。タモの木目が美しい、まさか猫ちゃんのお部屋とは思えない上質な壁面収納が出来上がりました。
本当に気に入ってくれるでしょうか。まだ半信半疑で素直に喜べない私です^^;


こちらはトイレスペース。小さな格子は明かりとりと臭いがこもらないよう通気孔も兼ねています。
全開するのでお掃除も楽にして頂けるかと思います。こちらも側面に外から掛けられる鍵がついています。


トイレから上がると爪とぎスペースです(ご飯スペースにして頂いてます)。
中央からの出入り口も引戸なので、開けっ放しても溝も枠もなく美しい納まりです。
こちらも白い壁に向かって外から掛けられる鍵がついています。


その外から見るとこんな感じです。
小さな引戸ですが本体と縦に木目を合わせています。
悩んだ末の鍵も上手くいきました。
ステップなどの中央ブースの床板はグレーの布目にような素材のメラミンです。
タモの無垢材とぴったりの相性です。


猫ちゃん目線で下から見上げるとこんな感じです。
仕掛けがたくさんの遊具のような家具ですが、裏面もタモ材を使用しています。

D様がふいに猫ちゃんを連れてきてくれました。
ステップに乗せられた猫ちゃん。どんな動きをするでしょうか・・・。


ニャンだこれは~。恐る恐るゆっくりと入っていきます。見てる方はドキドキです。


お~、格子の中に入ってくれました。格子の間隔も調度良い気がします。


トイレスペースにも降りてくれました。
猫ちゃんのわくわく好奇心が伝わってきて感動しっ放しです。


そして探検は上まであっという間でした。
施工時の不安が解けてほっと一安心。たくさん悩みましたが(特に造り手が^^;)、本当に遣り甲斐のある作品にチャレンジさせて頂けて感謝の気持ちでいっぱいです。

その後、その日のうちに猫ちゃんたちがお引越しされたそうで、早速お写真を送って頂きました。

私たちがいる間は殆ど姿を見せてくれなかった猫ちゃん。
右側が特等席になったんですね^^


下段のステップも調度良い高さのようです。


そして次のステップも。


軽快に上がって・・・


はぁ~。溜め息が出るほど愛くるしいお二人。こんなに寄り添って寝るほど仲良しなんですね。

当初のきっかけは、猫ちゃん専用のお部屋をお子様のお部屋にするためにリビングにゲージを兼ねた収納をということでした。
猫ちゃんたちが小さなお子さんたちに追いかけられて落ち着く場所がないから居場所を作ってあげたいとのことでお話を頂いたかと思います。

そんな経緯もあったせいか「やっと落ち着く場所ができたニャ~」という安堵の表情に見えて仕方がありません。
猫ちゃんのことを知り尽くした飼い主さんのご意見があったからこそ、こんなにも気に入ってくれる家具になったと思います。

D様、猫ちゃんたちにどうぞよろしくお伝えください。
本当に楽しい経験をさせて頂けてありがとうございました!

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