デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

子供室のプライベートな空間づくり

2024-9-30

数年前にリビングの家具を製作させて頂いたYさんより、子供室のご相談を頂きました。
当時も少しお話しは伺っていましたが、年齢も性別も違う4人のお子様のプライベートな空間づくりに悩まれていました。

高校生の長女さんと中学生の長男さんで一つの部屋をどう仕切るか。
小学生の次女さんと幼児の次男さんもゆくゆくは過ごされるかもしれません。


入口が手前にあり、正面には大きな梁が下がっていて高さの制限もありそうです。
お子様中心のご家族会議で困っている事と要望をリストに上げて頂きました。
中でも、「自分の部屋と呼べる場所が欲しい」という切実なお悩みが印象的で、是非お役に立ちたいと思いました。

少々無理がありましたが、上の2案のうち右のレイアウトで具体化することに。
通路が狭いので、2段ベッドの中でも一番長さに無駄が無い市販品を先に設置頂いてから周辺を造作していきます。


横に長いお部屋の奥から設置していきます。


まずは奥に長女さんのデスクを設置しました。


そして、大きな梁型に合わせた目隠しパネルを設置していきます。


上段のベッドが奥の空間から仕切られました。


そして下段のベッドは手前から見えない状態に。
最初からこういう商品?と思ってしまうほど違和感がありません。


念願のプライバシーを守れる空間が出来ました。
決して広くはないですが、なんだか落ち着く印象です。


パネルを有孔ボードにすることで、床に物を置かずに掛けられます。
限られた空間の貴重な収納スペースです。


便利なスマホスタンドも。
色々なフックを自由に掛けて移動して、楽しみ方は無限にありそうです。


長男さんのスペースもこの通り。
毎日使う物をオシャレに掛けておけるので、床が散らかりにくいでしょうか。

エアコンの効きと照明の明るさ対策でまたお伺いしますが、プライベートな時間が保てていると良いなぁと思います。
Yさん、ご家族の皆さま、積極的に参加して頂いてありがとうございました!
今後ともよろしくお願い致します。

天然木の壁面収納

2024-9-8

朝晩、虫の音色に涼を感じるこの頃です。
最近知りましたが、虫の声を心地良いと感じるのは日本人とポリネシア人だけだそうです。とても驚きました。
他の国の人たちは右脳で聴くから雑音と感じ、私たち日本人は左脳で聴くから声として捉えられるのだとか・・・。

当たり前と思っていたことが特殊能力だったんですね。
一番良い季節なので、五感を研ぎ澄ませて過ごしたいと思います。

さて、先月になりますがHさんのマンションに壁面収納を設置させて頂きました。
人工素材が苦手なHさん。天然木にこだわってご依頼頂きました。

設置場所はリビングの壁一面。
大きな梁が2段、存在感たっぷりです。
置いている家具とのスケール感が分かりにくいですが・・・


まるで大浴場のように大きな家具です。
搬入ができないので全てパネル状にして組み立ててから起こしていきます。


梁に合わせて家具も凹状で製作しています。表からは梁が無かったことになる予定です。


内部が仕上がりました。
通常、ハンガーパイプは高い位置に設置して、長物を掛けて空いたスペースに鞄などを置くことが多いです。
もしくは上下にパイプを2段設置することも。
今回、Hさんのご希望でハンガーパイプを腰高に、その残りの使い易い高さに可動棚を設置しました。
なるほど。こうすると腰をかがめず目線の棚が使い易くなって良いアイデアでした^^


そして、完成しました。
カバ材の無垢と突板を使用した大容量の壁面収納です。


この框扉の案も、Hさんに頂いたラフ図を基に設計させて頂きました。
何もないフラットな扉と違って個性的で愛着が湧いてきます。


当初は一般的な框扉(四方に枠組みのある扉)で考えていましたが、少しのアレンジで表情が随分変わりました。


対面するキッチンにも同じ素材でカップボードを。


そして玄関は素材を変えてヒノキ材で腰高収納を製作しました。
引戸の国に生まれたかもしれないというほど引戸が大好きなHさん。
カップボードも玄関収納も同じく引戸です。

最近は戸建てでも人口素材を使うことが多くなっている中で、天然木に囲まれた空間になりました。
人口素材がかなりリアルになってきてはいるものの、やはり天然木の癒し効果は絶大でした。
眺めているだけで優しい気持ちになれそうです。

Hさん、打合せから楽しい時間をありがとうございました^^

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