デッドスペースの有効利用
2021-12-28こちらも施工時にご紹介できなかった例です。
使えていなかったデッドスペースを利用した隙間収納も施工させて頂きました。
まずはキッチンのデッドスペースから。
L型やコの字型キッチンのデメリットはコーナー部分の収納が使い辛いこと。
N様のキッチンも開き扉を開けると2段の回転棚がありましたが、グラついてあまり利用できていませんでした。
新しく取替えました収納棚。初めて使用するのでドキドキします。
まずは扉を開けて・・・
ひょうたんのようなバーバパパのような、面白い形の棚が出てきました。
これだけでも充分前に出てきていますが、
前に出てきた後、右に弧を描くように全開しました。
動画でアップ出来れば良いのですが、本当に滑らかにそして想像以上に大きく前に出てくるのでとても取り出しやすそうです。
コンロの前に立ったまま鍋をすっと取り出せてとても便利になりました。
こんな歪な形、日本ではとても商品化しそうにありませんが、動線と最大利用を考えた結果の形なのでしょう。
技術大国ドイツの商品は本当に優れている物が多く、さすがです。
取っ手が場所を取るフライパンや雪平鍋、土鍋など、こんなにたくさん収納できました。
使えていなかったデッドスペースに、主役級のアイテムを楽に収納できると毎日の家事が劇的に変わりそうです^^
そしてもう一つ、インターホン周りの家具も製作させて頂きました。
元々の家具とラインが揃わずまばらに付いているインターホンやスイッチ類。
電話や充電器のコードも気になるところでした。
全てを綺麗に移設してしまえば良いのですが、壁を破って大掛りなうえ、空いたスペースも気になりそうです。
そこで、隙間を埋めつつ収納としても有効利用できるような家具を設置させて頂きました。
リビングに入ってからの動線を邪魔しない形状で、且つ既存の家具に馴染むよう、上と下と奥行きを変えて製作致しました。
コンセントも上下に増設して、出来る限り配線が見えないような工夫もしています。
小さなスペースですが、携帯やiPadの充電ができるように奥にコンセントとUSBの差し込みを増設しています。
スライドカウンターになっているのでほんの少し手前に引き出せます。
3段の引出しは、それぞれ収納するアイテムに合った仕切り板を設けています。
ダイニングチェアに座ったまま振返って取り出せてとても便利と仰って頂きました。
かと言って、既存の家具より奥行きを控えているので圧迫感なく使って頂けています。
当初は下台だけの予定でしたが、ガラス扉の吊戸棚を設けたことで空間が間延びせず一体感が生まれました。
あえて扉をなくしたことで圧迫感が解消されて抜きが出来た気がします。
リフォームは新築と違い、今ある物を活かしたり条件にあわせる難しさがあります。
でもだからこそ生まれる唯一無二の空間が出来たりするので、やり甲斐のあるこの仕事が大好きです。
今年も色々なことに挑戦させて頂けて、本当にありがとうございました。