デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

ラグジュアリーな雰囲気のカップボード

2018-11-5

先月施工させて頂きましたA様のカップボードをご紹介させて頂きます。
ご新築マンションの完成間近にお声掛け頂いたのでお引越しに間に合わせることができませんでしたが、その分細部までこだわって頂きました。

当初お問合せ頂いた時は、ヨーロッパの田舎の雰囲気をどこかに・・・ということで少しそんな要素を入れてご提案をさせて頂きました。

ですがお会いしてお話させて頂く間に、やはりモダンなキッチンには合わないのと収納力が心配ということで、
方向性を変えてご提案をさせて頂きました。

モダンなキッチンと同じでシンプル過ぎるのもちょっとということでしたので、少し個性的なものも含めてみましたが、
ちょっと派手過ぎました^^;
その後お引渡しの日に現地にお伺いして、ようやくLDKの空気感とご夫婦の雰囲気に合った素材に辿りつきました。


天板や取っ手の色、照明は最後まで悩まれましたが、ラグジュアリーで少し色気のある、シンプルながらもオリジナリティー溢れるカップボードになりそうです。


いよいよ施工当日。冷蔵庫スペースが奥まっている壁面に施工していきます。


電気の配線や下地の確認をしながら、本体がようやく設置できました。
奥まっていた冷蔵庫スペースにカップボードと同面にした吊戸棚を取付ることで、壁の凹凸が解消されて更に間口が広く感じます。

分りづらいところですが、納まりのディテールにもこだわっています。
小さなところを大事にすることで全体がより洗練されて見えるので、納まりも大事なデザインの要素だと思います^^


翌日タイルの目地埋めをして、完成しました。
照明はダウンライトではなくライン照明にすることで神秘的で高級感を感じます。

扉は陽が当たると黄色が強いゴールド、当たらないと紫色が強いゴールドに見えるラメの入ったメラミン化粧板です。
キッチンも陽によって印象が変わる光沢のある難しい色味でしたので、設置するまで不安がありましたが素敵に納まりました。
そしてライン引手ではない引手を初めて採用させて頂きました。
金物が見える部分はわずか5mm。扉の素材を凹部分まで巻き込んでいるので引手の存在感を感じず開閉し易いメリットもあります。


ダイニングから見ると照明が天板に跳ね返り、下から照らされているような浮遊感を感じます。


収納にもこだわって頂きました。
シンクを振り返ってすぐの場所にゴミ箱収納。
中央は4段引出し、奥は保存食や根菜、粉類などの食品ストックになっています。


冷蔵庫もフラットに納まり、奥の壁の凹凸は感じなくなりました。
中央のブラックガラスの収納は、奥様でも楽に上に上げて出し入れできるので、頻度の高い物をたくさん収納して頂きたいと思います。

タイルや照明が無いと、普通のカップボードの印象になっていたような気がします。
たくさんご意見を頂いて、またご提案を柔軟に取り入れて下さり、積極的に参加して頂いてとても遣り甲斐がありました。
使い勝手と気持ちの両面で少しでも家事や子育てのお役に立てたら幸いです。
A様、これからもどうぞよろしくお願い致します^^

木目と単色が映えるテレビボード

2018-10-28

プランニングが重なり、1ヵ月ぶりの更新になってしまいました。
製作、プラン共にお待たせして申し訳ございません。
F様のテレビボード、3週間前にはなりますがご紹介をさせて頂きます。

ご相談頂いたときの壁面です。左側にウサギのうーちゃんグッズが大きく面積をとっています。
右側にパソコンや大きなシュレッターなど、出ている機器も気になります。
それから正面の梁、右側の下がり壁も悩ましいところです。

何度かやりとりをさせて頂いて、下のような形で製作をさせて頂くことになりました。

右側の下がり壁に高さを合わせて、梁がなかったことにする作戦です^^


これは製作中のフォルムです。木部はウォールナットの突板を使用しています。
無塗装ですと地味な印象ですが、塗装をすると別人にようになります。


いよいよ施工の日。下台はプリンターや機器類が入るよう少し高めの設定です。


3mを超える天板は、上台が乗る分かりにくいところでジョイントしています。


右側の下がり壁下にぴったりの収納。壁紙の少しの膨れで入らず、削り合わせをして・・・


ぴったり納まりました。


移設できなかった右下のコンセント部分は、棚の上下から抜き差しできるような配慮をしています。


本体が取り付きました。
梁下の隙間はベニヤで塞いで壁紙を貼りかえることで、凹凸が何もなかった壁にしてしまいます。
右側はパソコンや機器類、左側はうーちゃんのゲージとグッズが入る予定です。


扉が取り付き、家具の完成です。
全体を木目にせずに、上部の扉を単色にすることで、圧迫感を無くしてお互いを引き立てる効果があります。


白い扉に映える無垢のつまみがアクセントになっています。


右側は折戸を開けて中のスライドカウンターを引出して使えるパソコンスペースです。


白い扉の側面を木目にすることで、テレビ面がゲート状に囲われたようでグッと締まります。

翌日、梁部分のクロスの貼替と、F様が選ばれたTV面のアクセントクロスの貼替で完成する予定でした。
ご主人様と話している間にアクセントクロスも終わり、振り返ってみると・・・

何だこのリーフ柄の白い壁紙は・・・(汗)


間~違~え~た~!!!
完全に品番間違えです。クロス屋さん、ごめんなさい。F様すみません。
後日、同じクロス屋さんに現場の住所を間違えて伝えて辿り着かないという仕打ちまでしてしまった私。
とても反省しています。気を引き締めていきたいと思います。


後日、無事に完成しました。
梁もすっかり見えなくなり、ほっこりとしたアクセントクロスも良い感じです。


機器類の収納も上手に使って頂けていました。
お待たせして大変申し訳なかったですが、収納された状態を拝見できて良かったです。


そして、もう一つ良かったことが。
うさぎのうーちゃんがお相手してくれたこと。
ぬいぐるみみたいで本当に可愛らしいです。

うちもポッカ宣伝部長と一緒にうさぎだったら飼えるかも!と家族会議になりましたが、
ビーグル犬はウサギ狩りの犬種であることに気づき、断念したという話題で締めくくりたいと思います。

F様、いろいろございましたが大変お世話になりました。
これからもどうぞよろしくお願い致します!

チェリーの壁面収納

2018-9-30

以前、既存のカップボードの造作でご紹介させて頂いたT様。
本来の目的でしたダイニングカウンターと壁面の収納を製作させて頂きました。

最初にお伺いしたときは完全に壁で囲われた独立キッチンでした。
当初から、T様ご依頼のリフォーム店さんでこの壁を撤去すると伺っていましたが撤去後でないと採寸ができず、製作期間含めて随分お待たせ致しました。

壁が撤去されただけで、ダイニングの解放感が全く違いました。
奥に見えるのは以前製作させて頂いたカップボード周りの家具です。

シンク裏が丸見えの状態ですが、どう納まるでしょうか。
まずは巾木の中でコンセントを増設しながら設置していきます。


そして下台。
3m以上のカウンターが通ることで、サイズ以上に広がりを感じるといいなぁ。ワクワクしながら取付けていきます。


カウンターの高さはキッチンの立上りに合わせて設定しました。


本体が取り付きました。
図面上ではいつも完成しているのですが、やはり取り付いた状態は新鮮です。
見慣れていないせいもあるこの迫力が圧迫感に感じないといいけど・・・。扉が付くまでドキドキします。


完成しました。品良く納まった気がします。
まだ経年変化する前の明るいチェリー材が初々しくてどことなく照れているような印象を受けます。
愛する我が子が嫁いだような気持ち・・・完全に親バカですね^^;


当初はカウンターの上から天井まで全面収納の予定でしたが圧迫感を気にされていたので中間を抜くことに・・・大正解でした!
このカウンターが奥まで通ることで、リビングから見た奥行きと広がりに効果大です。


つまみもすごく大事なアイテムです。
カタログでは色味や感触が分からないので、老舗の金物屋さんに一緒に行って見て頂きました。
フットボールのような形状とこのくびれがシンプルながらエレガントでチェリーとの相性もバッチリでした。
きっと無難な丸いつまみだとまた印象が違ったはずです。


框扉にもこだわりました。
扉が多く一枚の大きさが高いので、框の幅や落し込みの深さのバランスを悩みました。
数ミリ違うだけで格調高い男性的な印象を受けたりもします。
また框の中のタケノコ柄の板目がきれいに中央にくるように贅沢な材料の取り方をしています。
シンプルで飽きがこず、品の良さを感じる計算されたデザイン(のつもり)です^^


後日、お邪魔した際に拝見させて頂きました。
完成直後よりも断然、家具が喜んでいるのが分かりました。
やっぱり何もない状態よりもこうしてT様らしさが加わったほうが数倍良く見えます。
普通は生活感を無くすことに目が行きがちですが、生活感は立派なデザインだと思うんです。
気兼ねなくたくさん使って可愛がって頂けると嬉しいです。

お会いした時から熱心に参加して頂けて、こちらもとてもやり甲斐がありました。
T様、楽しい時間をありがとうございました。
経年変化しながらご家族の時間に寄り添えられる家具でありますように・・・。
これからもよろしくお願い致します。

300回目のブログです。

2018-9-17

お陰様で、ブログを投稿し始めてから300回目になりました。
いつも見て頂いている方、マイペースな文章にお付き合い頂き本当にありがとうございます。
初めて見て頂いた方、緩くてすみません。

週一回の更新を目標にしておりますが、日々の業務に追われてなかなかご紹介できないお客様もあり、反省と新な決意表明をここにしたいと思います(苦笑)
「本当、しっかり頼むよ~。僕の出番も少なくない?」

宣伝部長のポッカ、草ばかり食べてますが元気です^^

さてさて、只今製作中の家具をご紹介します。

こちらはウォールナットの突板と化粧板を合わせたF様のテレビボード。
木目と単色、個人的にも大好きな組み合わせです。

無垢のつまみがアクセントになる予定です。
塗装をして扉がついた姿を見られるのが本当に楽しみです。

そして、こちらはT様のダイニング収納。

チェリーの框扉は初めて製作します。
無垢材で框組した中に突板のタケノコ柄がきれいに出るように、贅沢に材料を使っています。
框の幅や、框の中を何㎜段差をつけるかなど、細かくお打合せをさせて頂きました。

これはサンプルで製作した扉です。
オイル塗装して経年変化をするとまた風合いがでてくると思います。

どちらも近日中にお届け予定です。

現在プランニングのお客様ですが、来年3月頃まで予定している状況です。
プランニングと製作それぞれ一人で行っておりますのでキャパシティーが小さくご迷惑をお掛けしております。
家具の大小関わらず、手を抜かずに向き合っておりますのでご理解頂けると幸いです。

「ポッカポカ日和」共々、これからもどうぞよろしくお願い致します。

清潔感のあるカップボード

2018-9-13

N様のご新築のマンションに合わせてカップボードを製作させて頂きました。
マンションのオプションや既製品では、幅120cm、奥行き45cmの一般的なサイズの対応しかなかったようです。

頂いた平面図では、幅はあと15cm、奥行きもあと10cm近くも広く確保できそうでした。
キッチンでこの違いは作業性も収納力もかなり大きな違いがあります。
ご新築の方は特に、平面図を基にまだ見ぬ空間を想像しながらのお打合せになりますが、早めにお声掛け頂いたのでじっくりご要望を伺うことができました。


N様のご要望から3案ご案内させて頂きました。
一見、既製品でもありそうな形状ですが、高い天井高とN様のご身長に合わせた使える収納高さ設定です。
3番目の案をベースに、あとは現地を見てから色柄や寸法を決定しましょうということになりました。


ご新築の設計では冷蔵庫を手前に置く前提でコンセントが設置されていましたが、現地に伺うと勝手口側に置いた方が広く使えそうでした。
コンセントの移設や増設をしつつ、手前の壁に家具の出面を合わせることで製作させて頂きました。


製作期間を経て・・・
いきなり出来上がっておりますが、電気配線とここまでで半日以上かかっています(汗)
上部吊戸は頻度の低い収納、中間の収納は頻度の高い収納で奥行きを分けています。
天井高が高かったので、上の吊戸の奥行きのまま使える高さまで下げてくると圧迫感を感じますが、分けることでバランスを取ることができます。
間口と天井高のバランスによりますが、最近ご要望の多い形です。


ようやく完成です。
中間にエコカラットと照明を取り入れることで、インテリア性がアップしました。


リクシル製のキッチンでしたので全く同じ色の扉にすることはできませんでしたが、まるで合せたようでした。


斬新なデザインではありませんが、落着きがあって飽きがこず長く使って頂けるインテリアとしてのカップボード。
清潔感とふんわりとした上品さもあるN様らしい空間になったような気がします。
毎日の家事とリラックスの時間のお役に立てると嬉しいです^^

ページトップへ