デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

ラグジュアリーな洗面室

2018-9-3

昨年末からお打合せを進めてきましたR様の空間づくり。
予定していた中では最後の家具を納めさせて頂きました。

こちらは以前の洗面台。右側の堀込棚にタオル類の収納がありましたが、壁を撤去して間口を50cm程広げられました。

間口2.2m程のスペースいっぱいに設置していきます。

上部は奥行きの浅いミラーと両サイドの深い収納です。
当初は全てをミラーにする予定でしたが、使える高さに収納をということでデザインを損なずに変更させて頂きました。
確かに引出しではなく棚に向いている収納物も洗面室にはたくさんあります。

タイルは本体が設置されてからご検討頂いたので完成が遅くなりました。
ゴールドのラグジュアリーなガラスタイルです。


完成しました。横にスパーッと流れるライン照明がより広がりを感じさせてくれます。


天板は、川の流れを模したリバーパールという名称の人工大理石です。
洗面ボウルへ滑らかにつながる肌ざわりがとても心地良く、お掃除の手間が省けます。
洗髪をされるということで、シャワー水栓がミラーに干渉しない高さ、そしてタイル面積のバランスの良い所で設計させて頂きました。


照明のスイッチと、ドライヤーの際のコンセントはさりげなく家具の側面に。
折角のタイルが損なわないよう、また一歩移動が必要な壁ではなく手元で手軽に操作できる位置です。


扉はリビングのサイドボードに合わせてサペリの天然木突板です。
リビングとは違い、床に接する蹴込み部分をステンレス調にすることで抜きが出て清潔感も感じられます。
ハンドルもエレガントなリビングの形状とは異なり、横のラインを強調したシャープな物をセレクトさせて頂きました。


写真には写っていませんが、天井のダウンライトは演色性と彩度が高く顔映りの良い照明を用いています。
天井だけですと顔に影が出来てしまいますが、鏡下の間接照明が天板に反射してダウンライトの影を解消してくれます。
浮遊感を感じるムードづくりだけでなく、見えない役割をしっかり果たしています。

光とクロスやタイルなどの異素材を取り入れることで、家具だけでは限られる空間が羽が生えたように華やいで見えます。
機能性と気持ちに作用する空間づくり。
たくさんのことをさせて頂いたR様に感謝しつつ、また新しいことにチャレンジしたいと思います。

トイレの空間づくり

2018-8-20

朝晩が少しだけ過ごしやすくなってきました。
残暑お見舞い申し上げます。

今年の夏は流石の暑さで宣伝部長のポッカも体調を崩してしまいました。
後ろ姿に哀愁が漂っていますが完全復活。もう大丈夫です!
夏後半、私たちもエンジン全開で取り組みたいと思います。
(プランニングと製作共にただいま少々お待ち頂いている状況です。ご迷惑をお掛け致します。)

お盆前に完成致しました、R様のトイレ空間をご紹介致します。
トイレは工務店さんの管轄でしたが、手洗いの造作と内装のコーディネートをさせて頂きました。
1、2階それぞれのトイレは、1階にパイプスペースの柱がある以外、窓の位置や広さは殆ど同じ条件でした。

▲1階のトイレ。右側に手洗いがある横にパイプスペースの柱があります。


▲2階のトイレ。1階よりパイプスペースがない分、手洗いカウンターが広く設けられています。

1、2階共通のご希望が、一面にエコカラットを貼ることと、窓の黒いサッシを目立ちにくくすることでした。
エコカラットはマットな質感がお部屋に馴染みやすいタイルですが、その自然な質感のためにテイストが限られてしまうという点がありました。
同じ空間だからこそ、印象を変えて変化をつけたい。
家具と照明、壁紙とタイルを用いてシックだけど全く違う空間を演出させて頂きました。

1階のトイレです。

当初は手洗い収納の下から床を照らす幻想的な照明を計画していましたが、本を読まれるとのことで、壁を上下に照らす照明と天井からのダウンライトに変更させて頂きました。


分厚い天板と宙に浮いた収納扉、間口いっぱいのミラーで横のラインを強調しました。
2階と異なり、天板に水撥ね防止の立上りをつけていないのもそのためです。


奥行きが30cmと少ないですが、自動水栓で無駄がありません。
壁のエコカラットは光があたることで陰影が映えます。

そして2階のトイレです。

こちらは雰囲気を変えてエレガントな要素をプラスしました。


天井を照らす間接照明と、ミラーと飾り棚を照らすダウンライト。
直接照明ではなく間接照明で雰囲気づくりをさせて頂きました。


便器に近く、開き扉では全開しない為、収納にも工夫させて頂きました。
手前は横にスライドする扉、一番奥は引出して横から出入れする収納です。
スライド収納は最近メーカー品でも目にしますが、横からの引出し収納はR様だけのオリジナルです。


開閉方法でやむを得ず付けることにしたハンドルは、エコカラットの縦目地に合わせたデザインをセレクトしました。
扉はさりげなく光沢のある和紙模様が入っています。


写真では分かりにくいですが、天板はホワイトオニックスという流れ模様の人工大理石です。
1階と違い、タイルに縦溝があるので立上りを付けています。


照明をつけていない時の静寂とした雰囲気も好きです。
黒いサッシが目立ちにくいアクセントクロスとエコカラット。
1、2階で使った素材は似ていますが、それぞれスタイルを変えて違う印象になるように表現させて頂きました。
サンプルを片手にああでもないこうでもないと色合わせに回ってようやく形になりました。
リビングとは少し違うトイレの空間づくり。
ただ落ち着けるだけじゃなく、静かな高揚感もプラスできていたらいいなぁと思います^^

LDKをつなぐ家具~サイドボード

2018-7-28

引き続き、R様のサイドボードをご紹介させて頂きます。
少し前にご紹介しましたドレッサーのあるサイドボードです。


製作期間を経て、いよいよ設置の日。
引出しの数が多いので、搬入時はお部屋を埋め尽くすほどです。


本体を設置しました。
床がタイルなのでレベルが合わないことを覚悟していましたが・・・上手くいきました。


こちらも無事完成しました。
キッチンの扉に合わせて調色したサペリの風合いが絶妙な存在感です。


そしてドレッサースペースはこうなりました。
閉めているとその存在が分かりませんが・・・


天板を兼ねた扉を開けるとドレッサーです。
手前の浅い収納にはメイク用品や小物を、置くの深い収納にはドライヤーやコテなど、中のコンセントに挿したまま収納して頂けます。
内部は小物が見えやすいベージュ色に。細かいところですが、床のタイルに色合わせしています。
白よりも落ち着きと品があってサペリとの相性も良さそうです。


収納も用途に合わせて形にしています。
一番左はモデムや電話配線の収納。その横は新聞や古雑誌のスペース。


キッチンの背面になる場所にはカトラリーケースを無垢材で製作しました。
右から菜箸・箸・スプーン・フォーク・ナイフ・来客用箸、手前はティースプーンとスペースに合わせて設計しています。


3段引出しは、食器収納に。高さを変えて3スパンあるので、頻度の少なかった食器も使い易くなればと思います。


総間口7m以上。それ以上に奥行きを感じさせてくれる圧巻のLDKになりました。
サペリの占める面積が多いですが、タイルの床のおかげで相乗効果をもたらしてくれました。
フローリングの床ではこうはならなかったと思います。
やむを得ずのドレッサーのブラケットライトでしたが、こちらも良いアクセントになっています。


翌日伺うと、ドレッサースペースがZ君の特等席になっていました。
いろんな用途に重宝して頂けそうです(笑)

洗面室やトイレなど、水回りの工事が落ち着いたらまた改めて撮影させて頂ければと思います。
引き続き、R様、現場の皆さまよろしくお願いします!

LDKをつなぐ家具~テレビボード

2018-7-28

この場を借りて、暑中お見舞い申し上げます。
猛暑のためではありませんが、更新がずいぶん遅れました。
Rさまのリフォーム工事が着々と進み、無事リビングの家具が納まりましたのでご紹介させて頂きます。
(現場の方々、暑い中本当にお疲れさまです。)


以前のリビング。右側の壁を一部撤去してここにテレビボードが付きます。


壁が撤去され、床のタイル、キッチン、壁も仕上り、とても気持ちの良い空間です。
これからこの二面の壁に光と素材で装飾を施して、より雰囲気のある空間に仕上げていきます。


まずは間接照明を仕込むバーをL字に取付けていきます。
「あ、Z監督お疲れ様です!」
そうなんです。R様のお宅は工事中もワンちゃん3匹が自由に行き交う、犬好きの私たちにはたまらない現場なんです。

小さな応援団にずいぶん癒されました。


間接照明が付きました。いつも照明がつく瞬間は感動のひと時です。
この照明がL字に付くことでリビングとキッチンダイニングが一続きになり、より表情豊かな空間になります。


タイルの割付けも大事です。このタイルの厚み分、テレビボードの幅を調整して製作しています。


タイルを貼ると綺麗に納まりました。タイルの凹凸を考慮して納めています。


さあ、それからは忍耐力の要る作業です。
二人で550枚近く。


無事、完成しました。2面に壁掛けテレビが付くとまた空間が引き締まるかと思います。
間取りの変更だけでもリビングからキッチンへの動線がスムーズになりましたが、装飾を施すことで視覚的にずいぶん広がりました。
次はキッチンをはさんで窓側のサイドボードをご紹介させて頂きます。

既存のカップボードに付け足すことで・・・。

2018-7-10

T様より、独立キッチンの壁を開口して対面キッチンにされるにあたり、カウンター収納のご相談を頂きました。
他のお部屋のリフォームもされるため壁の開口工事はリフォーム店さんにご依頼済みとのことで、造作家具のご要望をお伺いしました。
当初はカウンター収納のお話しを中心にさせて頂いておりましたが、対面キッチンになることで無くなる吊戸棚の中の物や、オープンになることで見えてしまう背面収納をどうするかということで先にカップボード側のご提案させて頂くことになりました。


既存のカップボードのガラス扉を木扉に、それから洗面所へ続く通路の両サイドを有効活用することで見えても生活感を感じない家具を目指します。


洗面所への行き来の頻度と、キッチンからの物の出し入れの仕方をご検討頂いて、大きな開き扉で製作させて頂くことになりました。

既存のカップボードからバージョンアップして格調高い雰囲気の家具を目指します。
難しい納まりでしたが製作を経て、いざ施工です。


右の引出し収納は既存のカップボード、左の溝のある家具が新しく製作した樺桜の家具です。
クリア塗装では赤身が強く出たので、黄色に寄せて調色してもらいました。
色を濃くするほうが簡単ですがその逆は技術が要ります。塗装屋さんに感謝です。


天板が少し出ている部分を溝に合わせてぴったり納まりました。


冷蔵庫横は根菜収納や大きめのストックと家電置きです。


ガラスの扉を木扉にすることで生活感がすいぶん無くなりました。
通路右側は調味料や食品ストックです。
間口が広くて奥行きが小さな収納、とても重宝するかと思います。


以前のカップボードから格調高い雰囲気に様変わりしました。
通路を挟んではいますが、同じ素材の面積が増えるとずいぶん空間が広く感じます。

これで壁が開口されて見えても大丈夫ですね。見せたくなるともっといいなと思います。
ダイニング側のカウンター収納も良い物ができるよう精一杯取り組みたいと思います。
T様、引き続きどうぞよろしくお願い致します。

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