ステンレスと天然木の玄関収納
2016-7-2カテゴリー お仕事日記
先日ご紹介させて頂きましたF様の造作家具。
最後は玄関周りの収納です。
玄関を入ってすぐ右側に温水器を組込まれたために収納が全くない状態でご相談を頂きました。
螺旋階段奥の温水器。
玄関の照明は縦に置かれたライン照明のみで、暗さも問題でした。
玄関入ってすぐ左はコンクリートの壁。
玄関の袖扉や天井にセンサーが付いているので間口いっぱいの収納は設けられませんが、ベビーカーや掃除機など収納されたいものはたくさんありました。
そこで、上のような形でご提案をさせて頂きました。
玄関ドアからすぐは奥行きが深い収納を設けられないので棚だけ伸ばし、ベビーカーなどを置くためにあえてオープンに。
木の棚だと重たい感じがするので、コンクリートの壁に合う薄い5mmのステンレスで天然木の中にスパーっと流れを通してはどうかと思いました。
温水器側はむき出しになっていた照明を床に組込ませて下からのアッパーライトに。それだけでは照度が足りないので、下駄箱側にも配線を通すことにしました。木造ですと簡単に配線ができるのですが、コンクリート造の壁は電源をもってくるだけでも大掛かりになります。
温水器側に照明のためのボックスを埋め込み、
下駄箱側に配線をするために床のタイルをはつり、
配管を通していきます。
そして一つ一つ、振動ドリルでコンクリートの壁に収納を取付けていきます。かなりの騒音ですが、CちゃんとPちゃんはすやすや眠っていてくれて助かりました。
ようやく取り付きましたチェリーの玄関収納です。
玄関を入って最初に目に付くステンレス棚。
斜めのラインが奥行きを感じさせてくれます。
何も置かなくても明りだけでアクセントになります。
後日お伺いすると、本当にすっきりに収納されていて嬉しかったです^^
温水器側もチェリーの突き板で囲いました。
アッパーライトが幻想的です。
靴をはいたときに見える姿見をご希望でしたので扉裏にミラーを付けました。
手前の玄関収納は同じチェリーでも板目の突き板、温水器側は柾目の突き板でさりげない変化が楽しめます。
今はまだ明るいチェリーですが、日に日に赤みを増してよりコンクリートの壁に生える質感になるかと思います。
F様ご家族といっしょにより味わい深く歴史を刻めていけたら嬉しく思います。
F様、搬入時やいろいろとありがとうございました!
またこれからも引き続きよろしくお願いします。