デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

キッチン収納あれこれ

2021-10-4

気付けば1カ月ぶりの更新です。
只今通常よりもプランニングにお日にちを頂いております。
お待たせ致しますが、順にご案内しておりますのでどうぞよろしくお願い致します。

さて、昨年お世話になりましたN様宅のキッチン収納をリフォームさせて頂きました。
昨年ご紹介できなかった部分も含めて、ご紹介させて頂きます。

もともとパナソニックさんの立派なL字型オーダーメイドキッチンに、ダイニングに面してカウンターが誂えてありました。
一見、かなりの収納量と収納場所がありそうなイメージでしたが、細かく拝見すると使い辛い点も見えてきました。


例えばカウンター下のスペース。おそらく食事ができるカウンターとして造られたのだと思います。
ただ空いているだけなので、根菜や食品ストック用の木箱を置かれていましたが、重たい箱を擦らせて出し入れされていました。


こちらはダイニング側。
やはり空いているだけなので見せたくない物が見えてしまい、また右奥の収納も天板よりかなり奥まっていて上手く使えていませんでした。


大きなレンジフード横の棚も出来れば見せたくないものの、調味料やレードルなど手元で使いたいアイテムがたくさんあります。

そこで、カウンター周辺の収納を大幅にリニューアルさせて頂くことになりました。

オペ中・・・いえ、カウンター下をごっそり抜いた状態です。
今となっては懐かしく思いますが、当時はお住まいながらN様はもちろん、職人皆様にご苦労をお掛けしました。
人工大理石の天板はそのままに、その下の収納を充実させる予定です。


天板と同じ形状で台輪を設置していきます。
奥のガスレンジ横もごっそり無くなっている状態です。


本体が取付きました。
上部はダイニングからの小引出しになっていて、キッチン側からも同じように奥行きの浅い引出しになります。
下はキッチン側からの収納を優先して化粧パネルになります。


何事もなかったかのように美しく納まりました。
コーナー部分は敢えてリブパネルを使用してお部屋のアクセントとさせて頂きました。
レンジフードやキッチンパネルも新しくなっています。
まだこの時点ではガス周りがリビングから丸見えですが・・・。


完成しました。
以前の記憶が思い出せない程、最初から誂えたようにぴったりの収納が出来上がりました。


ガス横はレードル類と調味料、それぞれ引き出したまま調理が出来るのでとても便利になりました。
見えていても整理されているので逆にインテリアになりそうです。


こちらはダイニングから隠すためのトールキャビネット。
上部は両面ハッチになっていて、どちらもガラス扉なのでお気に入りのカップ&ソーサーなど並べて頂くと出し入れはもちろん、見せる収納になります。
コーヒーメーカーや電子ポットは、見せたくないので背面を隠していますが・・・


ダイニングからはこんな風に開けることができます。
キッチンへまわらずにスマートにお茶やコーヒーを淹れることができそうです。


以前、根菜の木箱を置かれていたスペースがこんなに便利なゴミ箱スペースになりました。
引出しを開けると同時にフタが開いた状態のゴミ箱が引き出され、ソフトクローズ式で閉めると同時にフタが閉まるしくみです。


以前は収納スペースはあるものの、その殆どが奥に何が入っているか分り辛い開き扉でした。
今回、全て使い勝手の良い引出しになったことで、鍋ふた専用スペースまで出来ていました^^


以前は丸見えだったガスコンロ周りもトールキャビネットが出来たことで、死角になるだけでなく空間に締まりが出来たような気がします。
ここまでは昨年ご紹介できなかったキッチンリフォームでしたが、先日シンク周りのプチリフォームをさせて頂きました。


シンク上の吊戸棚は、N様には高過ぎて殆ど使わない頻度の低い物しか収納されていませんでした。


吊戸棚の下に、目線で出し入れできるアイレベル収納を設けました。
片手で軽く開いて、閉める時もゆっくり閉まるので出し入れのストレスがありません。
一番左は水切り棚になっているので、洗った食器の一時置きに便利です。


そして今まで届かずに使えていなかった吊戸棚に昇降棚を設けました。


収納面積は減るものの、殆ど使わない収納場所から良く使うアイテムの収納場所になりました。


そしてその横にはトレイの専用スペースを設けました。
トレイは薄いけど場所をとるので、意外に収納場所に困るアイテムかもしれません。
どうせ届かず使い辛い場所ならこんな使い方もアリですね。
仕切り板は自由に抜き差しできるので、トレイ以外の用途にも融通が利きそうです。

キッチンのシンクや天板は変えずに収納だけをリフォームさせて頂きました。
収納面積はそれ程変わっていないはずですが、上から見下ろせて一望できる引出しや、目線で見える高さなど、使い勝手の面で劇的に変わったような気がします。
適材適所―。物に対しては使わない言葉かもしれませんが、その用途に合った居場所とその容量が出来たことで、予想以上のパフォーマンスを発揮してくれているようです。

N様、ちょうど一年越しでしたが、大変お世話になりました。
また家具共々末永くよろしくお願い致します。

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