デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

スッキリ!モダンなダイニング収納

2022-1-19

先週は二日に渡り、Y様宅へ今年最初の家具をお届けしました。
一昨年にもリビングの壁面収納を造り付けさせて頂きましたが、今回はダイニング周りです。
前回とはテイストを変えて、でもY様のこだわりはたっぷり取り入れて製作させて頂きました。

 

ダイニングのお悩みはマンション特有の梁の凹凸によってピッタリ合う収納が設けられないこと。
ご要望は、梁の存在をなくす壁面収納と、インテリアに合うダイニングテーブル、
そしてキッチン天板下の空いたスペースの収納と、写真の赤枠部分にお酒を飾るボトルショーケース。の4つでした。


フォルムは比較的早くに固まりました。
大型テレビを囲うように引出し収納と長物を収納できるトールキャビネット、グラスを飾るガラスディスプレイ、梁を覆う上部収納を設けます。
難しかったのは素材選びでした。
壁面収納とダイニングテーブルがリンクしつつお互いを引き立てる色使い、少し離れた場所にある焼酎ボトルケースのインパクトの強弱。
ご提案に少々悩みましたが、波状の扉や麻の葉柄の素材など、メインとなる部分を「これ!」と即決して頂けたので周辺の素材も自然と決まりました。
右側のカラーバランスでY様だけのオリジナル家具、とっても楽しみです。

年をまたぎ、製作期間を経ていよいよ施工の日。

窓側にあったコンセントやテレビの同軸ケーブルを移設して、キャビネットを設置していきます。


設置面がコンクリートの壁なので、テレビの背面は壁をふかしてコンセントを設けます。
素材の違うバックパネルを設置予定です。


梁の形状に合わせて吊戸棚も凹凸のある形状で製作しています。


窓枠が干渉する部分。
既製品であれば太いコーキングかフィラーで隙間を埋めることになりますが、設置後に本体と同じ化粧材を後から貼ります。
こんな納め方も手間がかかりますが、美しく見える大事な部分です。


隙間が埋まり、バックパネルも設置しました。段々と完成が見えてきました。


扉を設置して完成です。
以前の梁の凹凸を全く感じないスッキリとしたダイニング収納になりました。


奥様に即決して頂いた波状の扉。
白にしたいけどシンプル過ぎるのも・・・ということでご提案をさせて頂きました。


余談ですが、いつもの海散歩でも同じ柄に出会えます^^
風がつくった自然の砂浜がモチーフ。と思うとまた奥深く見えてきそうです。


引出しはプッシュオープン式。
一見深い引出しに見えますが、上部には内引出しを設けています。
ダイニングテーブルのすぐ横なので、筆記具や衛星用品など仕分けがしやすく便利です。


グラスホルダーやガラスの棚はライトアップしてい見せる収納に。
全てが面材の扉よりも、抜きが出来て全体が垢抜けて見えます。


トールキャビネットは可動式の棚で融通が利くように。
ヨガマットなどの長物や、将来スティック掃除機を収納できるようコンセントを設けています。


上部の収納は全て下から上へリフトアップする扉です。
全開すると全てがスッキリ見通せます。
梁の関係上、棚の上下で奥行きが異なりますが、カセットコンロなど薄い物の収納に利用できそうです。

2日目は、キッチン周りを造作します。

以前は利用できていなかったキッチンカウンター下に収納を設置していきます。


まずは焼酎のショーケースから。
動線が行き交う場所なので、両サイドをカーブの形状で製作しています。


キッチンカウンター下にも収納を設置しました。
左下の台輪部分にはコンセントを増設しています。


扉がついてスッキリ、完成しました。
カーブの面とフラットな扉が奥まで続くので、以前より随分広く見えるようになりました。


焼酎のボトルケースはY様たってのご希望でした。
上は五号瓶、下は一升瓶が入るようにギリギリの高さで調整させて頂きました。
白いフォルムに焼酎が入るので、少し和の要素を感じられる遊び心をということで、麻の葉柄を。
そして焼酎が綺麗に整列できるようにボトルホルダーもご要望頂きました。
形状もかなり悩みましたが、木目が透けて見えるグレーの染色塗装で引き締めました。
さぁ、お酒を並べたときにどう見えるでしょうか。ドキドキします。


キッチンやダイニングの動線にも邪魔にならず美しく納まりました。


ダイニングテーブルもセッティングしました。
真っ黒でよく見えませんが、通常のテーブルより4cm程低く、引出しを交互に設け、ディテールにもこだわっています。


爽やかな白い空間に黒いダイニングテーブルが良い引き締め役になりました。
壁面収納のカウンターの厚みを10mmにしたこともメリハリが出来て好バランスでした。

一緒にセレクトさせて頂いたダイニングチェアーや焼酎のディスプレイを拝見できなかったのですが、後日お写真を送って頂きました。

ラグも敷かれて仕上り時よりもとっても素敵な空間になっていました。
お仕事の打合せもされる場所とのことでしたので、カジュアル過ぎず落ち着いた雰囲気のダイニングをイメージしていましたがピッタリでした。
モダンだけど良い意味で肩肘張っていないところがよりオシャレに見えます^^


そしてそして心配していたボトルケース。
こんなにたくさんの銘酒が並んでまるで酒造店のギャラリーのようです。
最初にご要望を伺ったときは「ここに焼酎ですか・・・」と私自身すぐにイメージが出来なかったのですが、白い空間でも背面を一工夫したことでとても素敵なスペースになりました。
Y様の一言があったからこそ生まれたオリジナルの家具です。

一昨年のリビングに引き続きダイニングと少しずつお部屋が素敵になっていく様子を伺えてとても嬉しく思います。
物の居場所が出来たからでしょうか、収納力が大幅にUPしてお部屋が随分スッキリしましたと嬉しいコメントを頂きました。
Y様、昨年からとても楽しい時間をありがとうございました!

今月はお届けが続きますが、感染対策に気を付けてお伺いしたいと思います。
お待ち頂いているお客様、どうぞよろしくお願い致します。

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