デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

大人のテレビボード兼壁面収納

2024-4-18

U様のご新築マンションに合わせて、テレビボードを兼ねた壁面収納をお届けしました。
壁掛けテレビをご希望でしたが、設置面の壁がコンクリートでしたので壁の造作からさせて頂きました。


下台のテレビボードは先に設置して、奥行きを目一杯利用します。
ボードの上から壁を造作し、上部の少し出た梁と面を合わせてフラットにします。
家具を設置するための骨組みと、壁掛けテレビの配線ルートを兼ねた壁下地です。


元々、タイルに似た柄の壁紙が貼られてありましたが、プラスターボードで壁を造作してその上にタイルを貼っていきます。


完成しました。
工事はタイル貼りまで一日、そして翌日タイルのボンドが乾いてからテレビを設置しました。


マルチメディアコンセントが右側の外壁面にあったので、収納の背面に配線ルートを設けています。


正面からは全て同じ扉に見えますが、用途に合わせて引出しとフラップ扉になっています。


出来るだけスッキリ見えるように、天板の厚みは見せず、斜めの削ぎ面に手を掛けて引出す設計です。


衣装持ちということで、U様のご希望で正面掛けのハンガーパイプを吊戸棚に設置しています。
可動棚を外せばクローゼットの使い方も可能です。


リアルな木目の落ち着いた大人のリビング空間になりました。
表面は一見、天然木に見えますが、メラミン化粧板です。
最近の化粧材はかなり本物に近い質感を感じます。

扉もタイルも色柄をご指定頂いて、センスの良いU様のご希望通りの形になりました。
融通が利く収納なので、お子様のご成長に合わせて末永く使って頂けると嬉しく思います。
U様、工事中もご協力頂きありがとうございました。

6.3mの長いテレビボード

2024-3-7

お久しぶりの投稿です。
諸事情でなかなか更新できておりませんでしたが、これからまた元気に更新していきたいと思います。
 
愛犬ポッカもこの通り、元気です^^

さて、昨年から打合せを重ねておりましたY様のテレビボードをご紹介させて頂きます。

ご新築マンションの設計段階からご相談頂きました。
当初はテレビを設置予定の壁面に2か所縦長い窓がありましたが、6.3mの長さを活かさない手はないので壁にして頂きました。
限られたスペースを活かす工夫はよくさせて頂きますが、広い壁をどう装飾するかはまた違ったアイデアが必要です。
こだわりのあるK様のご要望で、形はもちろん色々な素材を検討させて頂きました。

 
打合せを数回重ねて、いざ製作。
寸法を間違えてないか不安になる程の長い長いテレビボード。
「線~路は続くよ~どこまでも~♪」 と歌いたくなるような長さです。


施工当日。
納期の関係で、先にタイルもテレビも設置して頂きました。
タイルの割付けもコンセントの位置も、あらかじめ詳細図を作成してお願いしていたので、設置がスムーズでした。

 
エレベーターに入らないので、3分割しての設置です。通常のテレビボードを3台設置するのと変わらない作業になります。
納期は多少お待ち頂きましたが、壁ができてからシビアに採寸するのでこんな美しい納まりが可能になります。
折角製作しても、両サイドに隙間を埋めるフィラーが入ると残念ですからね。
納まりも大事なデザインの一つです。


そして無事、完成しました。
幻想的な天板からの光が、ゆらゆら揺らめく炎のようでずっと眺めてしまいます。
ラインが通ったことで、6.3m以上の長さを感じます。


収納も充実しています。
見た目は全て同じスパンの扉ですが、中は小引出しや可動棚が入っていたり、用途に合わせた収納になっています。


幻想的で蜃気楼のようなゆらめいたライン照明と対照的に、
パキッとエッジの利いた光をイメージしてダウンライトも選定させて頂きましたが、実際は違う器具が設置されていました。
使用する照明で空間の表情が変わってきます。
上下共に調光機能がついているので、昼と夜と色々なシーンを楽しんで頂けると嬉しいです。

Y様、この度は私たちを見付けて頂きありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。

寝室と書斎を仕切る家具

2023-12-18

気付けば今年もあと2週間です。
年末年始にかけてお届けの家具の製作真っ只中で、今年はまだまだ終われません(汗)

先月完成しましたT様の寝室をご紹介させて頂きます。

こちらは施工前。
南側に腰窓と掃出し窓、西側に掃出し窓と壁面が少なく長細いお部屋でした。
  
計画中の間取図はこちら。

西陽が強いので窓一面を塞いでここにベッドを設けましょうということで・・・
 
工事でお世話になっている㈱西日本住設さんにベース工事をして頂きました。
クローゼットと入口ドアの位置も変わっています。


長細いお部屋の窓の間に空間を仕切る家具を設置していきます。


左側からはデスクと収納、右側からはブックスタンドと収納。
両面からそれぞれ奥行きも用途も違う収納になっています。


天板を設置した後、1本ずつ格子を立てていきます。
上下に横棒を入れれば一気に取付けできますが、見た目が変わってしまいます。
ピンポイントで天井高の違う場所に、根気良く設置していきます。


格子が設置できました。壁として仕切らなくても空間がちゃんと仕切られています。


デスクが完成しました。
クラシック過ぎないスマートな細框が利いた、上品なドレッサーにもなるグレージュのデスクです。


一番下の引出はファイルなど立てて入れられるように、仕切り板を設けています。

 
格子の前に取付けられた吊戸棚。
左側にはマグネットボード、扉をスライドさせると中央にはミラーが隠れています。
普段どちらを隠しておくかはお任せですが、隠したいものと見たいものが1枚の扉で行き来します。


なぜ、折角の格子を吊戸棚で隠しているかは、背面を見て頂けると分かります。


壁掛テレビのサイズに合わせて、背面を隠す吊戸棚にしました。
長細かったお部屋が、ベッド側とデスク側とで圧迫感なく仕切られています。


ベッド側中央は、背面がデスクで脚を入れるスペースなので、奥行きの浅い絵本立てになっています。
その左側は、背面が奥行きのある3段引出しですが・・・


開けると同時にフタが開く小さなゴミ箱が隠されています。
ここには格子の中を通って下りてきた配線のコンセントも仕込まれています。


お部屋に合わせてカーテンもコーディネイトさせて頂きました。
大人フェミニンなニュアンスカラーの色使いで優しく包まれるような空間になったような気がします。
西陽が強くカーテンを閉めっぱなしのお部屋でしたが、お家の中で一番の特等席になるような素敵なお部屋になりました。
こんなに窓からの景色に癒されるなんて、私も施工中に気付かされました。
時間がゆっくり流れているようです。

次は、ベッド側の造作家具をご紹介させて頂きます。

オークのテレビボード

2023-9-13

先日、Fさまのテレビボードをお届け致しました。
270cmのテレビボードが既製品ではなかなかないとのことでお声掛け頂きました。

ご要望は、サイズと配線が表に見えない事、そして素材の大きく3つでした。
造り付けの家具ですと配線を中に取り込んで当たり前に隠しますが、置き家具での処理は工夫が必要です。
特に、中央以外の収納方法が引出しでしたので、内部に配線ルートを設けました。

製作期間を経て、お届けの日です。

工場からは順風満帆に出動しましたが、マンションの荷上げは少々苦労しました。
もちろん下見の際に階段での荷上げはシュミレーション済みでしたが、それでもギリギリでした。


そして無事にセッティング出来ました。
大型テレビもベースの家具が270cmもあると、とてもバランス良くお部屋全体がゆったりと心地良く感じます。

扉の上部は無垢材の細格子、下部はフラットで木目の流れを繋げることでより長く広く感じる効果があります。

壁にピッタリと隙間なく設置した上で、配線も表に見えていません。
既製の置き家具ではなかなかこうはいかないかもしれません。

 


収納力も抜群です。
テレビボードに収納力はあまり期待できないことが多いですが、これだけあれば長く色々なアイテムを収納して頂けそうです。

Fさま、この度はお声掛け頂いてありがとうございました。
家具共々、末永くよろしくお願い致します^^

グレージュのリビング収納

2023-8-14

朝晩の暑さが少しだけ和らいできたでしょうか。
おかげで愛犬ポッカ君、4時起床でしたが5時過ぎになってきて少しホッとしてます^^;

さて、今日はMさまのテレビボード兼リビング収納をお届けしました。
ご新築にお引越し直後でリビングに家具をあまり置かれておらず、テレビ台以外に充実した収納もご希望でした。

当初はテレビボード+本棚を想定してお打合せを進めておりましたが・・・

お打合せを重ねるうちに、3人のお子様それぞれの衣類も整理できる収納をご希望ということで、色々とご提案をさせて頂きました。

上部の吊戸棚よりも使える収納を充実されたいとのことで、引出し収納ベースになりました。
リビング入口のドアが壁の途中の位置にあることと、天井高さ2.7m、建具高さ2.4mと家具をどこに合わせるか、バランスが難しい壁面です。
さて、どのプランが一番お部屋が広くスッキリ見えるでしょうか?

答えは置いておいて、お届けの日です。

下台を早々に設置してタイルを貼っていきます。


右面だけ貼り終えました。
これでも良いのですが、なんとなくリビングが右壁だけでぷっつり終わってしまい、こじんまりと見えます。


完成しました。
エレガントなMさまにピッタリのやさしい印象のリビングになりました。
天井までタイルを貼ると建具だけが目立ってしまいそうですが、建具の上端に合わせたことでリビングが随分広く見えるようになりました。


収納も驚くほど充実しています。
お子様が小さいうちは衣類がメインとのことですが、ライフスタイルに合わせて様々な収納に重宝して頂けそうです。


ダイニングからもタイルが繋がっていることで奥行きを感じます。
幅も高さも以前とは比較にならないくらい広がりました。


最近は、テレビ台という枠にとらわれない多目的な用途の家具が増えてきた気がします。
用途が変わっても、小さなお子様が大きくなられるまでずっとご愛用頂けると嬉しいです。
Mさま、二度目のご依頼をありがとうございました。
これからもどうぞよろしくお願い致します。

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