デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

グレイッシュなお仏壇 & お揃いの拡張テーブル

2023-3-11

昨年末にお世話になりましたK様。
テレビボードを含むリビング空間が出来上がった直後に宿題を頂いておりました。

製作させて頂いたテレビボードに合うお仏壇 と、来客時のテーブルを考えて欲しいというご依頼でした。
製作に至るまで少し遠回りになりましたが、K様だけのオリジナルな家具をお届けすることが出来ました。

最初のご提案は、何か特別なものを造らなくては・・・と波紋状の扉や難しい仕掛け扉など、天然木にてご提案をさせて頂きました。
でもK様がご用意されているモダンなガラスの仏具や真鍮のお鈴(おりん)を見せて頂いて、方向性が決まりました。

フォルムはテレビボードと同じライトグレー、内部はワントーン深いグレー、そして背面には布地のような素材を使用する方向です。
お仏壇の扉も今まで閉めたことがほとんど無いということでした。
それならば、常にご対面できる状態で、空間にもご家族にも溶け込むデザインにしましょう!
とうことで、K様の特注お仏壇の製作です。


こちらは背中の姿。背面まで布地のような化粧板で仕上げています。


そして正面はこんな佇まいになりました。
グレイッシュでモダンなお仏壇。木目よりも仏具やご本尊様がより引き立って見える気がします。


お線香などの収納と、元々製作させて頂いていたお供えの一時置きカウンター。
どちらも重宝して頂けそうです。


テレビボードの設計当初は、テレビの横にお仏壇かぁ、困ったなぁというのが正直な感想でした。
お仏壇をインテリアに馴染ませるというのが、どうやっても難しいように思えたのですが、とても勉強になりました。
お仏壇は人目に付かない和室の隅にあるようなイメージでしたが、こちらの方が断然ご家族と一緒に居られてご先祖様も喜ばれていると思います。
背面の格子やタイルに差し込まれた変形のカウンターも、お仏壇を置いたことでまた活きたデザインになりました。

そして、もう一つのご要望でしたテーブルも同じ素材で製作させて頂きました。

こちらはご主人の書斎にデスクとして使用して頂く状態です。


折り畳んでいたパネル状の脚を広げます。


そして折り畳んでいた天板をパタンと倒します。


あっという間に90cm×140cmの大きなテーブルに早変わりしました。
来客時にリビングに移動してご利用頂く予定です。


お仏壇と同じく布地のような素材を使用しています。
布のような素材感ながらアルコール除菌水も使えて傷にも強い、良いとこ尽くしの天板です。


お孫さんが角にぶつかっても痛くないように、天板の周囲は面取りをしています。
メラミンだと貼り合せになってしまうので、無垢材を加工してエナメル塗装を施しました。
こちらもお仏壇内部のグレーに合わせて調色しています。


来客時にはテレビボードの前にテーブルを置かれるので、お仏壇とリンクしたデザインに驚かれるでしょうかそれとも気づかれないでしょうか・・・。
いずれにしてもK様らしい空間にまたアレンジさせて頂けて、本当に光栄でした。
昨年の仕上がったばかりの何もない空間よりも、生活される方のらしさが加わって空間が生き生きしているように思います。
K様、楽しいお仕事をさせて頂いてありがとうございました!
これからもお付き合いをよろしくお願い致します。

シンプルエレガントなテーブル&TVボード

2023-3-6

一昨年カップボードでお世話になりましたT様。
今度はテレビボードとダイニングテーブルでご相談頂きました。
テーブルは当初既製品をご検討されていましたが、テレビボードとお揃いでインテリアに合う色にされたいとのことでした。

テーブルは丸テーブルで、脚は出来るだけ座ったときに干渉しない形状で。
そして脚の色はシャンパンゴールドをご希望でした。

こちらは無垢材で製作した脚です。
3本脚をご希望でしたが、強度を保つと太くなります。
木目だとそれが良い印象になりますが、シャンパンゴールドは金属質が強く出そうです。
色や質感によって似合う太さが変わってくるので、とても難しく正直なところ正解が分かりませんでした。


こちらは色見本です。
シャンパンゴールドと一口に言っても人によって想像する色が違うので、ニュアンスを伝えて作ってもらいまいした。
本当は白っぽい絹ような色をご希望されていましたが、メタリックに白が入ると単色に近くなるそうで、塗装屋さんを悩ませました。
天板の色がほんのりピンクが入っているので、相性の良い一番左のシャンパンゴールドで製作させて頂くことになりました。
いつも頼りになる塗装屋さんです^^


設置させて頂きました。
遠方にお住まいでメールでのやり取りでしたのでとても心配でしたが、気に入って頂けました。
天板は削ぎ面にすることで、くびれた脚ともバランス良く美しい佇まいになりました。


ほんのりピンクのやさしい石目柄がエレガントでやさしい印象です。
奥のテレビボードもお揃いで製作させて頂きました。


シンプルですが、こちらも脚はテーブルとお揃いのシャンパンゴールドで統一されています。


シンプルですが、色や細かい形状にこだわって頂いたことでT様らしい家具になったような気がします。
これからお引越しされてアイテムが増えてもきっと良い役割をしてくれると思います。
T様、昨年から大変お世話になりました。
素敵な新生活となりますようにお祈りしております^^

ナチュラルホワイトのカップボード

2023-2-20

ブログをもっと頻繁に書いて~とご指摘を受けてます高瀬です^^;
心と頭の栄養補給にはランニングが一番良いと知り、昨日から始めました。
ブログがよく更新されるようになったら、効果が出ているんだなぁとご想像ください。
日々の感性アップに繋がりますように。

さて、先週T様のご新築マンションに合わせてカップボードを設置させて頂きました。
お声掛け頂いたのは昨年の8月。
平面図上でお好みをお伺いして、何度かご提案をさせて頂きました。

ライト系のナチュラルカラーがお好みでしたが、天井まで木目だと圧迫感を感じるので、上部は淡い色で壁化する方向です。
ハンドルや木目の粗さ等、お好みを一つ一つ伺いながら辿っていきます。


色づかいはアイボリーをベースに、天板と中間吊戸の木目をアクセントにする方向で決まりました。
ハンドルが違うだけで印象が随分違ってきそうです。
ゴミ箱は引出しの中に収納する方向でスッキリ見せたいと思います。


施工当日。
内覧会の時に把握していますが、冷蔵庫スペースは広めに取ってあり、ちょこっと梁があります。


限られた設置スペースで、無駄に冷蔵庫横が空くのは勿体ないので、9cm壁を足して設置していきます。


次に中間棚です。これだけでもデザインとしては良さそうですが、これから収納量が増えていきます。


急に大きく見えます。これで終わってしまうとただ圧迫感が増したように思えますが・・・


冷蔵庫上まで繋がると圧迫感から遠近感へ、奥行きが出て幅がより広く見えるようになりました。
梁下もちゃんと納まっています。


完成しました。
上部の扉がつくと、照明が反射してより明るいカップボードになりました。
クロスにかなり近いグレーベージュの扉で、左の壁と同面に納めているので壁が繋がっているようにも見えます。


ナチュラルテイストと相性が良いダウンライト。
ライン照明も人気ですが、ほっこりとした可愛らしさがタイルにも良く馴染んでいます。
ハンドルもギラギラしていない艶消しのゴールドで、丸みを帯びたものからお選び頂きました。


ゴミ箱も2つ並んで納まる寸法設定です。現物を直送して頂いてそれに合わせて引出しを製作しました。


奥行きは45cmと決して広くはありませんが、開けると一目瞭然、77cm幅の引出が4杯。
収納も充実しています。


ナチュラルテイストの落着きと、シャキッとした佇まいがとても心地良いカップボードになりました。
リビングダイニングから見えるのは、キッチンよりもこの景色です。
一つ一つ、T様のお気に入りを集めて作らせて頂いたので、日々のお家時間がよりワクワクしたものになると嬉しく思います。

T様、昨年から大変お世話になりました。
これからもどうぞよろしくお願い致します。

家電も隠すカップボード

2023-1-30

先週からの極寒の日々が少し和らいできましたね。
硬直していた身体がやっと解けてきた感じです。

昨年の8月からお打合せを重ねてきましたF様のカップボード。
ちょうど先週の雪の日に設置させて頂きました。

 
10年少し前のご新築時、冷蔵庫も含めてサッと隠せるように、大きな3枚の引戸にされたそうです。
でも常に壁のような引戸が邪魔して中の収納が半分しか使えていない状態でした。


よくご使用されるエスプレッソマシンは引戸の手前に、ゴミ箱もその下に収納されていました。
お孫さんやご家族の食品ストックも非常に取りにくそうです。

何とか家電、ゴミ箱、食品ストック、食器を効率よく収納してスッキリさせたいと思います。
ご提案させて頂いた最初のプランです。

上は、以前のまま冷凍庫を置かれる場合のプラン。
下は、冷凍庫を移動して頂いて収納重視のプランです。
う~ん、どちらも見た目がスッキリしない・・・なんだかモヤモヤします。

F様が以前引戸にされたのは、家電も全て隠したかったからということで、今回も引戸と違う方法で隠されたいとのことでした。
そこで、下のようなご提案をさせて頂きました。


家電を隠すときに、とても大事になってくるのは「日常が使い易いこと」です。
引戸の場合、隠している非日常は良いのですが、隠していない日常が使い辛いことが難点でした。
F様の場合、扉を開けている状態が日常なので、扉が邪魔にならないよう扉自体を収納する案です。
ちょっと近づいてきましたよ^^

ほぼ決定しかけていたのですが、ハンドルを決めて頂くときにう~ん、奥様が違和感を感じられているようでした。
上の案だとクローゼットのような印象で壁のようなスッキリ感が無いような・・・

この違和感がとても大事なので、再度打合せをさせて頂きました。
以前のようなカウンターをなくして全てフラットに、上部のハンドルを無くすことで壁化させる方向です。
最後まで妥協せずにご希望を伝え頂いて本当に良かったです。

昨年末に、引戸とその周りの壁の撤去をさせて頂いて、その後に製作期間を頂きました。


さて、雪の心配なく搬入が終わり施工していきます。
天井がフラットになっているだけで以前より随分広く見えます。


奥行き68cmと通常よりもかなり深い分、収納量も期待できます。


冷蔵庫の上まで収納が繋がったことで更に間口が広く感じます。


翌日、床の敷居やその他の工事も終えて完成しました。
スッキリと壁化しながらも上品なエレガントさを感じます。


家電収納部分は扉を開けると大きな扉が邪魔ですが・・・


扉を収納すると、手前に突出することなく開けっ放しにしていもスッキリと見えます。


壁側は、炊飯ジャーとトースター用のスライドカウンター。
炊飯時に引き出していても壁側なのでそれほど邪魔に感じません。


その下はゴミ箱3つが格納されています。
以前は手前に別置きにされていたものがスッキリ納まりました。


出来たてホヤホヤの状態で家電を置いて頂きました。
予定していた配置と少し変わりましたが、コンセントも各所に備えているので色々なポジショニングが可能です^^
特等席が決まっているので開けっ放しにしていても素敵ですね。


カップボードが出来たことで、キッチンがより映えるようになりました。
キッチンの框扉と形状を合わせることもできましたが、敢えてシンプルな形状にすることで壁化を計りました。
さりげなく木目が見えている素材感も違和感なく調和しています。
名脇役なカップボード。狙い通りです^^

F様、お打合せからご協力頂いて本当にありがとうございました。
完成形に辿り着くまで少し回り道をしましたが、途中のプロセスも楽しかったです。
これからも家具共々、お付き合いをどうぞよろしくお願い致します。

 

モルタル調のカウンター収納

2023-1-18

出遅れましたが、今年最初のブログになります。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
 
少々緊張した面持ちですが、宣伝部長もちゃんとお参りに行ってきました。
今年は工場の地鎮祭をして頂いた古賀市の五所八幡宮へ。
樹齢1000年ものクスの木は、幹の一部がムーミンにそっくりなことで知られています。
古賀市の「未来に残したい巨木」第1号だそうです。

 
幹に触れるだけで神々しいパワーをもらえた気がします。
今年も出来る限り喜んで頂けるものをお届けできますように。
14歳になりましたポッカ宣伝部長もがんばるそうです^^

さて、先日Dさまのカウンター収納をお届けしました。
お引越しに間に合わず、年を越してのお届けで大変お待たせ致しました。

キッチンと横並びになる家電置きも兼ねた収納です。


素敵なキッチンに高さと天板の厚みを揃えたいというご要望で、シビアに設置させて頂きました。


無事完成しました。古木調の木目によく合うモルタル調のカウンター収納です。
土間や暖炉のある素敵な空間にお仲間入りが出来て光栄です。


見た目以上に収納力があるので、重宝して頂けると嬉しいです。
D様、昨年から大変お世話になりました。
これからもどうぞよろしくお願い致します。

ページトップへ