デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

デスクを兼ねた壁面書棚

2024-4-19

引き続き、Bさまのデスクを兼ねた書棚をご紹介します。

リビングに入ってすぐの一角に書棚を設置していきます。


既にマンションをお引渡し後の工事になるので、電気配線は極力現場施工を少なくするために予め準備しています。


デスクと座った時に目線の高さになる書棚を設置しました。
通常の書棚ですと、こんなに電気配線をすることはないのですが、今回はデスク上のライトやスイッチ、コンセント類を増設しています。
デスク下の支えになっているパネルは、しっかり天板を支えつつ、脚元の邪魔にならない形状になっています。


天井まで取付きました。
ここまで埋め尽くされると圧巻の迫力です^^


後日、お伺いするとこんなに素敵に使って頂いていました。
書棚は本の背表紙がデザインになるので、出来上がり直後よりも断然!今の方が素敵です。


左右に設けたスイッチが3路スイッチになっていて、吊戸棚下の照明を左右で入り切りできます。
デスク上と目線の書物もライトアップされて良い感じです。


手元のコンセント他に、スイッチとUSBポートもご用意。
スマホ用のタイプCとipad用のタイプAの受け口を設けました。
ダイレクトに差せてデスク上がスッキリしそうです。


上部の吊戸棚はA4が縦に入るサイズ設計になっていますが、四六判や単行本などA4以外のサイズが比較的多いとのことで、ちょっとした工夫がされています。
写真で分かるでしょうか。
背表紙が奥と手前で見えたら取出し易いのでは?というご主人のアイデアで、奥行きの浅い可動棚もご用意させて頂きました。
上から4番目の写真で分かりますが、右半分に棚を受けるレールが3本入っているのはそのためです。
なるほど、こんな使い方もありますね^^勉強になりました。


扉がある書棚もストックとしては便利ですが、やはりこうして背表紙が見えている方が垢抜けていて読む機会も増えます。
お子様が小さいうちは特に、オープン書棚をお勧めしたいです。
(我が子の反省も含めて・・・です)

天井いっぱいの書棚は、ご主人様の念願だったそうでお役に立てて本当に嬉しいです。
大容量の書棚とその場所で読めるデスクがあるだけでも理想ですが、それがリビングの一角にあるとライフスタイルが変わってきそうです。
電子化しつつある本ですが、こうして手に取る本は特別な気がします。
本が身近にある生活。
素敵です!

 

寝室と書斎を仕切る家具

2023-12-18

気付けば今年もあと2週間です。
年末年始にかけてお届けの家具の製作真っ只中で、今年はまだまだ終われません(汗)

先月完成しましたT様の寝室をご紹介させて頂きます。

こちらは施工前。
南側に腰窓と掃出し窓、西側に掃出し窓と壁面が少なく長細いお部屋でした。
  
計画中の間取図はこちら。

西陽が強いので窓一面を塞いでここにベッドを設けましょうということで・・・
 
工事でお世話になっている㈱西日本住設さんにベース工事をして頂きました。
クローゼットと入口ドアの位置も変わっています。


長細いお部屋の窓の間に空間を仕切る家具を設置していきます。


左側からはデスクと収納、右側からはブックスタンドと収納。
両面からそれぞれ奥行きも用途も違う収納になっています。


天板を設置した後、1本ずつ格子を立てていきます。
上下に横棒を入れれば一気に取付けできますが、見た目が変わってしまいます。
ピンポイントで天井高の違う場所に、根気良く設置していきます。


格子が設置できました。壁として仕切らなくても空間がちゃんと仕切られています。


デスクが完成しました。
クラシック過ぎないスマートな細框が利いた、上品なドレッサーにもなるグレージュのデスクです。


一番下の引出はファイルなど立てて入れられるように、仕切り板を設けています。

 
格子の前に取付けられた吊戸棚。
左側にはマグネットボード、扉をスライドさせると中央にはミラーが隠れています。
普段どちらを隠しておくかはお任せですが、隠したいものと見たいものが1枚の扉で行き来します。


なぜ、折角の格子を吊戸棚で隠しているかは、背面を見て頂けると分かります。


壁掛テレビのサイズに合わせて、背面を隠す吊戸棚にしました。
長細かったお部屋が、ベッド側とデスク側とで圧迫感なく仕切られています。


ベッド側中央は、背面がデスクで脚を入れるスペースなので、奥行きの浅い絵本立てになっています。
その左側は、背面が奥行きのある3段引出しですが・・・


開けると同時にフタが開く小さなゴミ箱が隠されています。
ここには格子の中を通って下りてきた配線のコンセントも仕込まれています。


お部屋に合わせてカーテンもコーディネイトさせて頂きました。
大人フェミニンなニュアンスカラーの色使いで優しく包まれるような空間になったような気がします。
西陽が強くカーテンを閉めっぱなしのお部屋でしたが、お家の中で一番の特等席になるような素敵なお部屋になりました。
こんなに窓からの景色に癒されるなんて、私も施工中に気付かされました。
時間がゆっくり流れているようです。

次は、ベッド側の造作家具をご紹介させて頂きます。

機能的な収納とプライベートな空間づくり

2022-4-27

Tさまのご新築マンションに合わせて、機能的な収納とプライベートスペースの雰囲気づくりをさせて頂きました。
昨年秋に初めてお会いして何度かやり取りさせて頂いて半年、お引越し前の先月にお届けすることが出来ました。
遅くなりましたが、ご紹介をさせて頂きます。

まず、機能面での家具はキッチンとクローゼット。
キッチンは引違いの扉だけ既に備わっていましたので、内部を造作させて頂きました。

扉を外した状態です。
なかなか引戸の中のこのスペースを既製品で工夫しようとなると、メタルラックを組み合わせて置くなど空間利用が難しいかもしれません。


お手持ちの家電や食器、食品ストックなど綿密にお打合せさせて頂きました。
左側は食器用の4段引出しと作業台、上部は可動棚になります。


右側はレンジ、トースター、炊飯ジャー、ゴミ箱等、それぞれ特等席を設けています。
中央の仕切りが分厚いのは、引違い扉の重ね代になります。


完成してお引越し直後に拝見しましたお写真です。
居場所が一目瞭然、気持が良いくらいスッキリ整理されていました。
左側にもお手製の大切な食器やアイテムを美しく収納されていて、こちらまで嬉しくなりました^^


多目的な収納場所になるフリースペースにも可動棚を設置させて頂きました。
ご新築でお引渡し後でしたので、棚を受けるレールは下地がある場所に直付けでしたが、フレキシブルに棚の高さが調節できるのでとても便利です。
右側の浅い奥行きには、正面掛けのコートハンガーが上下に数枚掛けられて自由な高さに設定ができます。

機能的な収納とは別に、リビングの装飾もさせて頂きました。

大画面テレビを壁掛けにされるのに、内覧会の際に画面サイズの紙をご用意して頂きました。
おかげさまで高さ設定などのやり取りがとてもスムーズでした。
テレビ面にエコカラットタイルをということでしたので、左側の折り返し壁まで貼らせて頂くことになりました。


大判のタイルを美しく貼っていきます。
正面だけ貼るよりも格段にお部屋が広く美しく見えます。


将来バータイプのスピーカーを置くかもしれないとのことで、テレビ画面より少し幅広い棚も設置させて頂きました。
テレビの機器類は背面壁裏の多目的スペースに格納できるよう配線処理がされています。
何もない白い壁にテレビ画面があるよりも遥かに素敵に見えました。

お仕事スペース兼寝室になるプライベートスペースにも造作させて頂きました。

コーナーに壁の凹凸がありますが、L字型にカウンター収納を設けていきます。


一体では到底入らないので、組み立てながら設置していきます。


窓側にはデスクカウンター、左サイドには書棚が設置されます。


Tさまがこだわられたウォールナット無垢の天板。
コーナーのジョイントが難しい形状でしたが、美しく納めていきます。


完成しました。
天板がL字に繋がったことで、何も無い空間に比べてより広がりを感じます。
無垢の滑々した手触りが気持ち良いTさまの大切なワークスペースです。


こちらもお引越し後にお写真を撮らせて頂きました。
すっかりTさまの空間になっていてとても嬉しかったです。
ふと自分のデスク周りを振返ってしまいました(汗)

Tさま、お母様、お打合せ時からたくさんのお心遣いをありがとうございました。
施工直後よりもお引越し後、お伺いする度に愛情がたくさんのお部屋が喜んでいるようで、こちらまで嬉しくなりました。
これからも家具共々、お付き合いをよろしくお願い致します!

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