デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

プライベート空間のオーダー家具たち

2024-12-16

一年で一番好きな紅葉の季節をわずかに味わえたかな?と思いきや、冬がすぐ後ろに並んで待っていました。
写真は先月の工場近くのグリーンパーク。今は黄金色から茶色にすっかり衣替えしてます。
 
そんな中、M様のマンションリノベーションに合わせてオーダー家具を製作中です。

8月最初にお声掛けいただいた時は、来月から解体が始まるというタイミングでした。
まだ変更可能なレイアウトということと、解体後にしか分からない水廻りの可否があるということで、早速解体前の現地へ。

建築会社様とご挨拶させていただきました。
一番最後に参加させていただいて恐縮ですが、お客様と建築施工をより良いデザインで繋げるパイプ役ができればと思います。


解体後、ファーストプランがベストかどうかあらゆる可能性からご検討いただいて、寝室スペースの計画変更になりました。
やはり机上ではなく現場が大事です。現場の大工さんや監督さんも熱心に加わっていただいて、現場愛がムクムク湧き上がってきます。


お打合せを重ねて、上のようなレイアウトで進めていくことになりました。
主に、玄関を入ってバルコニーまでの壁から上のプライベート空間に造作をさせていただく予定です。
黄色の着色部分がオーダー家具になります。


造作家具のカラーイメージです。
図面右側のプライベートな寝室と左側のユーティリティーで雰囲気を変えて。
リビングから垣間見えるそれぞれの景色も含めてお部屋全体のデザインになると良いなと思います。

 
 
まだまだ箱の状態ですが、これから色付いてゆくのが楽しみです。
M様、現場の皆様、引き続きよろしくお願い致します!

家電も隠せるカップボード

2024-10-10

T様のマンションリノベーションに合わせてカップボードを製作させて頂きました。
設置スペースは1mと少し。
限られたスペースに食器・ゴミ箱・家電を集約しつつ、使わわない時は隠したいというご要望でした。

家電を隠したいというご要望は比較的多く頂きます。

今までもたくさんのパターンのカップボードを形にしてきましたが、ネックとなるのは家電使用時です。
家電使用中に扉が邪魔をして他の収納が使えなくなることが一時的にあります。
その犠牲をいかに少なくするかがいつも課題になります。

今回、間口は狭いものの奥行きが深いことが幸いでした。
家電使用時も邪魔にならない方法でご提案をさせて頂きました。

製作期間を頂いて、搬入の日です。
大きな冷蔵庫が既に設置されていて、かなりシビアな条件でしたが・・・


なんとか設置出来ました。
真っ黒過ぎて分かりませんか??
だとすると、ブラックガラスのように壁化させる目的でしたので大成功です^^


扉を開けると深い収納庫のようです。
右下はダイレクトに開閉できる食器用の4段引出しになっています。


扉は開けると奥に収納できる仕組みになっています。
奥行きが浅いカップボードだと収納できても手前に扉がはみ出してしまうので、ある程度の奥行きが必要です。


お引越し後にT様が写真を送って下さいました。
冷蔵庫と仲良く並んでカッコ良い佇まいです。


収納されたお写真も。
予定されていた物がスッキリ気持ち良く収納されています。
普段は引出し以外、開けたままでとても使い易いカップボードに。


来客時は閉めていると生活感を全く感じないインテリアの一部になっています。
T様、素敵なお写真をありがとうございました!
ご新居の素敵なインテリアの一員になれて光栄です。
これからも家具共々末永く、よろしくお願い致します。

~身近な人に、世界で一つだけの贈り物を~ 実現しました!

2024-5-28

昨年の8月に、公表していましたイベント、
「身近な人に、世界で一つだけの贈り物を」
9カ月経って、ようやく実現しました。

奥様に内緒でこっそりご応募頂いたIさま。
昨年産まれた息子さんが遊べるおもちゃをプレゼントしたいというご要望でした。
お姉ちゃん二人で男の子っぽいおもちゃがなく、ぬくもりのあるジェンガなどでご家族の喜ぶ顔が見たい!と熱いメッセージを頂きました。

本当はご主人とのやり取りも公開しながらと思い描いておりましたが、日々お待たせしている家具製作でなかなか進まず・・・
反省と課題がいっぱいの初イベントでした。

ご主人に送って頂いた息子さんのお写真とお名前のイメージから色味をチョイス。
木の種類を混ぜるよりも、色遊びや仲間分けなどの遊びが出来たらと思います^^


おもちゃにも安心な植物油を使用した自然塗料を使用します。
2回塗ると塗りつぶしの単色になりますが、あえて1回塗りで良い感じの色ムラにしたいと思います。


途中で隠れCompassを混ぜてみました。
ジェンガやドミノ倒し、積み木など、色々遊んでもらう中でボーナスポイントアイテムとして使ってもらえても楽しそうです。


乾燥期間をゆっくりとって、完成しました。
この斬新な配色を果たして喜んでもらえるかどうか・・・ちょっとドキドキします。
ご主人に先に写真をお見せしたら太鼓判を押して頂けました。


この贈り物を突然、奥様にお届けします。
ご主人からは、「何かが来るから家にいて」と伝えて頂いて、突撃訪問させて頂きました。
イベントの事と、ご主人がこっそりご応募して頂いていたことをお話しして・・・
奥様の「えーっ!!!」という反応がご主人に申し訳ないくらい嬉しかったです。


そして、何よりI君のこの笑顔!
初めてのおもちゃだったそうですが、入れたり出したり渡したり・・・休む暇なく遊んでくれました。

ご主人様のご家族への思いやりと、無いものをつくるワクワク感。
それを共感させて頂けて、初イベントの反省はありますが、実現出来て良かったと思います。
この笑顔が何よりのご褒美でした。

Iさま、ご家族の皆さま、参加して頂けて本当にありがとうございました!

次回は・・・未定ですが、いつかまた実施したいと思います^^

6.3mの長いテレビボード

2024-3-7

お久しぶりの投稿です。
諸事情でなかなか更新できておりませんでしたが、これからまた元気に更新していきたいと思います。
 
愛犬ポッカもこの通り、元気です^^

さて、昨年から打合せを重ねておりましたY様のテレビボードをご紹介させて頂きます。

ご新築マンションの設計段階からご相談頂きました。
当初はテレビを設置予定の壁面に2か所縦長い窓がありましたが、6.3mの長さを活かさない手はないので壁にして頂きました。
限られたスペースを活かす工夫はよくさせて頂きますが、広い壁をどう装飾するかはまた違ったアイデアが必要です。
こだわりのあるK様のご要望で、形はもちろん色々な素材を検討させて頂きました。

 
打合せを数回重ねて、いざ製作。
寸法を間違えてないか不安になる程の長い長いテレビボード。
「線~路は続くよ~どこまでも~♪」 と歌いたくなるような長さです。


施工当日。
納期の関係で、先にタイルもテレビも設置して頂きました。
タイルの割付けもコンセントの位置も、あらかじめ詳細図を作成してお願いしていたので、設置がスムーズでした。

 
エレベーターに入らないので、3分割しての設置です。通常のテレビボードを3台設置するのと変わらない作業になります。
納期は多少お待ち頂きましたが、壁ができてからシビアに採寸するのでこんな美しい納まりが可能になります。
折角製作しても、両サイドに隙間を埋めるフィラーが入ると残念ですからね。
納まりも大事なデザインの一つです。


そして無事、完成しました。
幻想的な天板からの光が、ゆらゆら揺らめく炎のようでずっと眺めてしまいます。
ラインが通ったことで、6.3m以上の長さを感じます。


収納も充実しています。
見た目は全て同じスパンの扉ですが、中は小引出しや可動棚が入っていたり、用途に合わせた収納になっています。


幻想的で蜃気楼のようなゆらめいたライン照明と対照的に、
パキッとエッジの利いた光をイメージしてダウンライトも選定させて頂きましたが、実際は違う器具が設置されていました。
使用する照明で空間の表情が変わってきます。
上下共に調光機能がついているので、昼と夜と色々なシーンを楽しんで頂けると嬉しいです。

Y様、この度は私たちを見付けて頂きありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。

寝室と書斎を仕切る家具

2023-12-18

気付けば今年もあと2週間です。
年末年始にかけてお届けの家具の製作真っ只中で、今年はまだまだ終われません(汗)

先月完成しましたT様の寝室をご紹介させて頂きます。

こちらは施工前。
南側に腰窓と掃出し窓、西側に掃出し窓と壁面が少なく長細いお部屋でした。
  
計画中の間取図はこちら。

西陽が強いので窓一面を塞いでここにベッドを設けましょうということで・・・
 
工事でお世話になっている㈱西日本住設さんにベース工事をして頂きました。
クローゼットと入口ドアの位置も変わっています。


長細いお部屋の窓の間に空間を仕切る家具を設置していきます。


左側からはデスクと収納、右側からはブックスタンドと収納。
両面からそれぞれ奥行きも用途も違う収納になっています。


天板を設置した後、1本ずつ格子を立てていきます。
上下に横棒を入れれば一気に取付けできますが、見た目が変わってしまいます。
ピンポイントで天井高の違う場所に、根気良く設置していきます。


格子が設置できました。壁として仕切らなくても空間がちゃんと仕切られています。


デスクが完成しました。
クラシック過ぎないスマートな細框が利いた、上品なドレッサーにもなるグレージュのデスクです。


一番下の引出はファイルなど立てて入れられるように、仕切り板を設けています。

 
格子の前に取付けられた吊戸棚。
左側にはマグネットボード、扉をスライドさせると中央にはミラーが隠れています。
普段どちらを隠しておくかはお任せですが、隠したいものと見たいものが1枚の扉で行き来します。


なぜ、折角の格子を吊戸棚で隠しているかは、背面を見て頂けると分かります。


壁掛テレビのサイズに合わせて、背面を隠す吊戸棚にしました。
長細かったお部屋が、ベッド側とデスク側とで圧迫感なく仕切られています。


ベッド側中央は、背面がデスクで脚を入れるスペースなので、奥行きの浅い絵本立てになっています。
その左側は、背面が奥行きのある3段引出しですが・・・


開けると同時にフタが開く小さなゴミ箱が隠されています。
ここには格子の中を通って下りてきた配線のコンセントも仕込まれています。


お部屋に合わせてカーテンもコーディネイトさせて頂きました。
大人フェミニンなニュアンスカラーの色使いで優しく包まれるような空間になったような気がします。
西陽が強くカーテンを閉めっぱなしのお部屋でしたが、お家の中で一番の特等席になるような素敵なお部屋になりました。
こんなに窓からの景色に癒されるなんて、私も施工中に気付かされました。
時間がゆっくり流れているようです。

次は、ベッド側の造作家具をご紹介させて頂きます。

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