デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

チークのテレビボード

2021-9-9

猛暑から一転して、朝晩過ごしやすくなってきました。
愛犬ポッカは12歳と8カ月。
毎年の暑さに今までデッキの日陰で過ごしていましたが、年齢的なことを考えて季節を問わず玄関が定位置になりました。
ただ最近、初めてお越し頂いたお客様に必ず吠えてしまう悪いクセが直らず困っています。
あ、本人から一言あるそうです。

・・・。全然反省していません。わがままボーイです。
最初の挨拶だけ少々勢い余ってしまいますが、人が大好きで悪気はありませんのでどうかお許しを・・・。
ポッカポカ日和といっしょに可愛がって頂けると嬉しいです。

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さて、M様のテレビボードをご紹介させて頂きます。
お問合せ頂いたのは5月でした。
お住まいの間取り上テレビの置き場所が限られていて、10年間ぐらいずっと調度良いものが見つからないまま過ごされてきたそうです。
コロナ禍でお部屋を見直す時間ができたこともあったからでしょうか、ご相談を頂きました。

テレビを設置できるスペースは50cm深く掘り込まれた壁面でした。
掘り込まれているので陰になっていて暗く、テレビの角度を大きく振るにはテレビ台を手前に出さないといけませんでした。


左側は隣室への引戸枠が干渉していて、造り付け家具でも正面からすっと入れるには難しそうです。
なかなかぴったり合う既製品はなかったかと思います。
スペースは変わりませんが、収納や配線処理、照明などで最大限の工夫をさせて頂きたいと思います。


お伺いした時にお預かりしたシルバーのつまみがご提案のヒントになりました。
このつまみを小引出しに使うと良いポイントになりそうだったので、あえて5つの框扉にさせて頂きました。

一番左は、お伺い前に作成させて頂いた図です。
暗くて重たい印象でした。もう少し明るく引出しがあった方が・・・ということで、それから徐々にお好みに近づけていきました。
2番目、3番目はM様にお見せしていなかったかもしれませんが、こちらで候補として挙げていたプランです。
途中、心の迷いも書いてますが、無限にあるタイルや石材と家具の素材を見比べながら腑に落ちるまで試行錯誤していきます。
最終的に一番右のバランスで製作させて頂くことになりました。

そして、あっという間に出来上がり・・・
というわけではなく、無垢材を製材して加工して、木目が美しく見えるバランスで扉を製作して、ここまで2週間はかかります。
まだ無塗装の状態ですが、チークならではの美しい木目がダイナミックで存在感があります。

オイル塗装を施すとこんなに美しくなりました↓
チーク材はウォールナットやチェリーよりも更に高級材でなかなか使用する機会がなかったのですが、やはりそれだけのことはあります。
はっきりとした木目の美しさと、木の油分でしっとりとした手触りに溜め息が出るほどです。益々楽しみになってきました。

オイル塗装を経て、いよいよ施工の日。

既存のコンセント類を移設して、まず奥行きの深い台輪を設置します。


見え辛いですが、テレビボードは奥行き50cmを最大限利用して設置し、それから上は手前に壁をふかしています。
間接照明の配線も仕込んでいきます。


本体が設置できました。
設置すると浅い収納かと思いますが、実は奥までの深い引出しになっていて、収納力たっぷりです。


これは天板の形状です。オイル塗装されていない部分が壁の中に入ります。
壁の中で全て配線処理ができるよう大きく開口しているので、上下の取り回しも楽にできるようになっています。


間接照明も点いて、石材を貼っていきます。
この時点でもう仕上りが見えてきました。ワクワクします^^


そしてようやく完成しました。
イメージ通り、でも質感はそれ以上です。


表向きは浅いテレビボードに見えますが、引出しを全開するとこれだけの収納量です。
デザイン的な意図がないとなかなか設けることが少ない小引出しですが、リモコンや文具など下段の引出しよりも重宝される収納かもしれません。


サイズもバランスも、お預かりしたつまみがピッタリでした。
長年保管されていたそうですが、ここに付けるために待っていてくれたのかもしれません^^


当初は棚の下を照らすようにご提案しておりました間接照明。
ソファーに座って低い位置から見上げると光源が目に入ってしまうので、棚の上に設けました。
ちょうど掘り込んだ部分がどんよりと暗い印象でしたので、リビング全体が明るくなってより効果的でした。


掘り込んだ部分にテレビを壁掛するので、手前に引き出して配線処理ができるよう、アーム式の壁掛金具を利用しています。
以前の置き型テレビのようにテレビボードとは関係なく、自由に引き出して角度を変えることができるので、見た目もスッキリです。


完成まで随分お待たせ致しましたが、じっくり吟味して過程も楽しんで頂けたことに心より感謝致します。
M様、この度は大変お世話になりました。
お家時間がますますワクワク快適になりますように・・・。
これからも家具共々どうぞよろしくお願い致します^^

グレーと木目のカップボード

2021-8-29

先週お届けしましたI様のカップボードをご紹介させて頂きます。
長年ご愛用されていた食器棚をデザイン的にも機能的にも一新されたいとのことで、ご相談を頂きました。

当初からご要望を明確にお伝え頂けたので、ご提案もスムーズでした。
・吊戸棚を冷蔵庫上までつなげる
・カウンターの高さを1mくらいの高めに設定
・グレー基調で壁にはエコカラットタイルを
・目線の高さに飾り棚を設けたい
・家電はできるだけパントリーに移動してスッキリさせたい
以上のようなご要望を基に、何度かやりとりをさせて頂きました。


左から徐々にI様の理想の形に近づけていきました。
ゴミ箱スペースやその上の可動棚、目線の飾り棚などの見せる収納と隠す収納のバランス。
また収納する物に合わせた寸法設定など、事細かに打合せ重ねて、右上のイメージで製作させて頂くことになりました。


製作期間を頂いて、施工当日。
設置する壁は1m35cmと限られているものの冷蔵庫スペースに余裕があります。
そこで最近よくさせて頂く秘策が・・・


タイルを貼る前提ではありますが、壁を足して少しでも広いカップボードを設置します。
これで1m52cm。カップボードでこの差は、収納力も見た目の効果も随分変わります。
もちろん奥の側面もクロスの色で仕上げてあるので、タイルを貼ってしまえば違和感なく納まります。


吊戸棚が付きました。初日はここまでで翌日にタイルを貼ります。
冷蔵庫上まで吊戸棚を設けたことで、随分幅が広く見えるようになりました。
早速場所をとってしまうコストコキッチンペーパーのストックを特等席に^^


翌日お伺いすると予定されていた物が綺麗に入っていました。
収納ケースに合わせて高さと奥行きを設定しました吊戸棚。
冷蔵庫上は押入並みの70cm近い奥行きがあります。
通常であれば使えない収納かもしれませんが、年に一度の節句人形がジャストサイズで納まっていました。
脚立に乗らなければ届かない高さではありますが、頻度が低くてかさばるアイテムには重宝するスペースかもしれません。


完成しました。
ウォームグレーと木目、タイルの組合せがI様にぴったりの素敵なカップボードになりました。


以前と同じアングルで・・・


吊戸棚が奥までつながったことで、随分広く感じられるようになりました。
キッチンだけでなく、リビングダイニング全体の雰囲気が変わったような気がします。


数日後、I様にお写真を送って頂きました。
I様お気に入りアイテムとカップボードが本当に仲良く楽しそうで、こちらまで幸せな気持ちになりました。
スッキリ洗練された部分と遊び心のある垢抜けた部分がI様らしくてとっても素敵です。


毎日生活している場所は特に、物が壊れたりやむを得ずのことがないと変えるきっかけがなかなかないかもしれません。
I様の場合、産休中の家事の時間に不便に思うことが多く、職場復帰までに環境を整えたかったということでした。

きっかけはストレスかもしれませんが、毎日過ごす場所にワクワクが加わると、家の中にいる時だけでなく外で過ごす時間も確実に力がみなぎってきます。
家事、育児、仕事、趣味、皆さん活躍の場は様々ですが、そんなパワーの源になるような空間をつくりたいと思っています。

I様、この度は大変お世話になりました。
家具共々、これからもよろしくお願いします^^

横ラインのテレビボード

2021-8-12

先々週に施工させて頂きましたS様のテレビボードをご紹介致します。
ご新築マンションに合わせてご入居前に施工が間に合うよう、唯一現地を拝見できる内覧会の日に内容をご確認頂きました。


平面図上で把握してました通り、正面には梁、右側にはカーテンボックスの凹凸があります。
正方形に近い壁量です。


最近のテレビの大型化に伴い、壁掛けタイプにされる方が圧倒的に増えています。
その時に大事なのが壁とのバランスです。
横長のテレビ画面に対して壁もやはり横長の方がお部屋が広く見えてバランスも良いです。
そこで正面の梁を隠し、右側のカーテンボックスに高さを合わせてご提案させて頂きました。

ご要望は上と下に分かれる収納ではなく、目線で収納できるトールキャビネットを取り入れて欲しいとのことでした。
そこで、左は床置きタイプの両サイド収納、中央は宙に浮かせた両サイド収納、そして右は宙に浮かせて片側収納と段階的にご提案をさせて頂きました。

図だけでも、右にいくにつれて広く感じるのが分かります。
横のラインを強調した右側のバランスで製作させて頂くことになりました。


施工当日。初日に壁の造作工事を行いました。
梁の下から壁をふかし、棚板や壁掛け金具が取付く部分に下地を入れていきます。


右の外壁側にしかなかったコンセントから、中央と左そして間接照明の電源へ配線します。


家具本体が取付きました。吊戸の上をボードで塞いで、梁の存在が分からなくなりました。
右の棚板は、下地を入れて差し込んでいるので、余計な金物も見えません。
これから中央にタイルを貼り、上下にはクロスを貼ります。


完成しました。
全体のフォルム、扉の木目、タイルの形状等、横のラインを強調したことで、以前よりお部屋が随分広く感じられます。


収納量も抜群です。収納する物に合わせて計画させて頂きました。


当初、決めて頂いた素材では、木目の方向を横に使うことができず、急遽変更して頂きました。
その時は冷や汗がでましたが、結果オーライ^^;
こちらの素材で正解でした。フローリングとリンクしつつ、特長のある柄が垢抜けて見えます。
S様、その節は慌てて失礼しました!


同じ奥行きで3方を囲っているので、間接照明がコの面に照らされて、幻想的な雰囲気です。


そして手前に見えますこのファブリック。実はカーペットではありません。
設置するまで、いや設置後S様にご覧頂くまで、自信がなかったテーブルです。


テレビボードをご発注時にご依頼頂いたダイニングテーブル。
椅子は既製品を購入されてセットのテーブルもあったそうですが、汚れにくく特徴のある天板をご希望でご相談頂きました。


ファブリックのように見えますが、ツルンとしたメラミン化粧板です。
椅子の座面との相性によっては有りかも?と半信半疑でご提案させて頂いた柄です。
このサンプルを持って椅子の販売店へ行き、相性の良さそうな座面の生地をピックアップして、S様にご報告しました。


その後、ご家族皆さんテーブルがお気に入りです!と伺って本当にホッとしました。
お引越し後にお邪魔しましたが、椅子との相性も良く、ご家族に受け入れられているようで安心しました。

S様、短い間でしたが楽しい時間をありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。

ベッドルームが完成しました。

2021-7-30

引き続き、K様のベッドルームをご紹介させて頂きます。
引戸内部のクローゼットまでご紹介しておりましたが、3枚の引戸が取付きました。


全開すると扉2枚分の幅が開口します。


閉めていると素材感が印象的な落ち着きのある空間になりました。


建具はオーク材に着色ウレタン塗装を施した本体に、サイザル麻素材の特殊紙布を貼りました。
サイザル麻のここの部分に合わせて調色して~と塗装屋さんにわがままを言って色合わせしてもらった唯一無二の建具です。


そして、ベッドのヘッドボードも建具と同じ素材です。


コーナーの形状、ボタン締めしたファブリック周辺のモールディングもK様のお好みを想像しながら製作させて頂きました。
ドレスルームとは違う落ち着きのある雰囲気は、色と素材はもちろん、細かい装飾からもそう感じるかもしれません。
ベンチのクッションとよく似ていますが、それぞれの空間に合った異なる色をセレクトして頂いています。


ベッドサイドにあるニッチ。K様ご指定の深いグリーンでアクセントになりました。
右は間接照明とダウンライトのスイッチそしてコンセント。
携帯の充電にピッタリの小さなスペースです。
左は就寝前の読書に本が数冊入る程良いスペースです。


着工前にわざわざベッドに座って頂いて、調度良い高さをご確認頂きました。
裏の収納を少し狭めて、建築会社様に指定した寸法で開口して頂きました。
サイドボードを置くまでもなく、ちょっとあると本当に便利な収納棚です。


写真には写っていませんが、ちょうどベッドから見える窓辺の景色がとても素敵でずっと眺めていたい程でした。
以前の間取りでは衣類に隠れて殆ど見えなかった景色が一望できて、更に良い気が巡り始めたようなそんな印象でした。

デザインはもちろんですが、機能的にもそれぞれの居場所を細部にわたって組み込ませて頂きました。
家具だけでなく、中に収納されるアイテムたちも喜んでいると嬉しいなぁと思います。
K様、昨年から本当にお世話になりました。
これからまた家具共々、お付き合いをよろしくお願い致します。

ドレスルームが完成しました。

2021-7-30

連日オリンピック選手にたくさんの感動をもらいながら、自分が出来ることを頑張ろうと思う日々です。
さて、製作からご紹介しておりましたK様のお部屋が完成しましたのでご紹介させて頂きます。


前回はこの状態までご紹介していましたが・・・


中央に配置する家具を組み立てています。


オペ中です。
(天板の大理石を固めているところです)


そして、ついに完成しました。
昨年からお打合せを重ね、図面上でしかなかったイメージが実現しました。
製作期間は約2カ月、それを搬入して一週間程で少しずつ形になっていくのですが、
出来上がっていく姿を目の当たりにしていても完成したときは感無量です。

仕上りをイメージして頂くためのパース通りになったでしょうか。


配置はその通りでしたが、パースでは感じられなかった質感、景色、自然光と間接照明光が相まって想像できなかった空間になったような気がします。


入口の扉を開けた時のアングルです。
ガラスの扉にはお手持ちのバッグが隙間なく入る予定です。
サイズ違いで5種類あるバッグをそれぞれ隈なく数え、全てが入るよう居場所を決めて計画させて頂きました。


センターのカウンター収納は、天板を2カ所開口した部分に強化ガラスを入れて上から見えるようにしています。
ここにはクラッチバックや長財布などの小さなアイテムが入ります。
クラッチバックもお手持ちのものを全て採寸して、2カ所に納まるよう設計させて頂きました。


収納したときも取り出すときも常に見えているので、その日に合ったアイテムを選択しやすく便利です。
以前はバッグを掛けて置かれていましたが、こうしておくと忘れさられてしまうこともなく、常にお気に入りのアイテムたちが嬉しそうに顔を出していそうです^^


引出しもただあれば良い3段引出しではなく、収納するものに合わせてミリ単位で設計されたK様専用の引出収納です。
框扉同士が合わさる角部分も美しく納まりました。


センター収納のガラス扉は、両側面から奥行きの違うガラスの収納棚になっています。
ちょうど中心で割り振ると、ミドルサイズのバッグが入らずスモールサイズには余裕があり・・・
それぞれのサイズのバッグを収納する面を決めて、寸法違いで製作させて頂きました。
ちょっとしたことですが、これもK様だけの仕様です。


収納力抜群の引出収納は全てソフトクローズ式の引出です。軽く押すだけでスッと入っていきます。
収納でコンセントが埋まってしまうので、蹴込みの見えにくい部分に家具コンセントを増設しています。


本体を入れるのにとても苦労しましたコーナー部分。
通常の開き扉は105°までしか開きませんが、広角の155°まで開く丁番を使用して、狭い間口も見渡せるような工夫をしています。


寝室を兼ねているとミラーは落ち着かないかもしれませんが、ここには最適でした。
全てが白い框扉だった場合を想像すると違いは歴然です。
ただ広く見せる効果以上に抜きが出て、晴れやかで清々しい気持ちにさせてくれます。
K様の一言が素敵な空間づくりに繋がりました。あらためて感謝です。


照明も計画させて頂きました。
天井の間接照明は調光式にして、センターのカウンター上部には華やかなシャンデリアを設けました。
カウンター収納やベンチ、折上げ天井も全て長手を意識した長方形のレイアウトでしたので、シャンデリアもバータイプに。
5種類の異なるクリスタルガラスを52本、慎重に巻き付けていくのでなかなか時間がかかりましたが、いざ点灯するとこの空間に無くてはならない存在になりました。


一見普通の白い空間に見えますが、眩しいほどの純白色ではなく落ち着いたアイボリー色を使用しています。
壁紙も家具に合わせてグレーが少し入ったアイボリー色をセレクトして頂きました。
照明もクローゼットなので、当初は自然光に近い昼白色をご希望されていましたが、少しやわらかい温白色をご提案させて頂きました。
冷たさが和らいで、生クリームのように優しく包まれるような印象です。

華やかさと高揚感、そして不思議とリラックスできる空間になっていると嬉しく思います。
次は寝室をご紹介させて頂きます。

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