デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

グレーと木目のカップボード

2021-8-29

先週お届けしましたI様のカップボードをご紹介させて頂きます。
長年ご愛用されていた食器棚をデザイン的にも機能的にも一新されたいとのことで、ご相談を頂きました。

当初からご要望を明確にお伝え頂けたので、ご提案もスムーズでした。
・吊戸棚を冷蔵庫上までつなげる
・カウンターの高さを1mくらいの高めに設定
・グレー基調で壁にはエコカラットタイルを
・目線の高さに飾り棚を設けたい
・家電はできるだけパントリーに移動してスッキリさせたい
以上のようなご要望を基に、何度かやりとりをさせて頂きました。


左から徐々にI様の理想の形に近づけていきました。
ゴミ箱スペースやその上の可動棚、目線の飾り棚などの見せる収納と隠す収納のバランス。
また収納する物に合わせた寸法設定など、事細かに打合せ重ねて、右上のイメージで製作させて頂くことになりました。


製作期間を頂いて、施工当日。
設置する壁は1m35cmと限られているものの冷蔵庫スペースに余裕があります。
そこで最近よくさせて頂く秘策が・・・


タイルを貼る前提ではありますが、壁を足して少しでも広いカップボードを設置します。
これで1m52cm。カップボードでこの差は、収納力も見た目の効果も随分変わります。
もちろん奥の側面もクロスの色で仕上げてあるので、タイルを貼ってしまえば違和感なく納まります。


吊戸棚が付きました。初日はここまでで翌日にタイルを貼ります。
冷蔵庫上まで吊戸棚を設けたことで、随分幅が広く見えるようになりました。
早速場所をとってしまうコストコキッチンペーパーのストックを特等席に^^


翌日お伺いすると予定されていた物が綺麗に入っていました。
収納ケースに合わせて高さと奥行きを設定しました吊戸棚。
冷蔵庫上は押入並みの70cm近い奥行きがあります。
通常であれば使えない収納かもしれませんが、年に一度の節句人形がジャストサイズで納まっていました。
脚立に乗らなければ届かない高さではありますが、頻度が低くてかさばるアイテムには重宝するスペースかもしれません。


完成しました。
ウォームグレーと木目、タイルの組合せがI様にぴったりの素敵なカップボードになりました。


以前と同じアングルで・・・


吊戸棚が奥までつながったことで、随分広く感じられるようになりました。
キッチンだけでなく、リビングダイニング全体の雰囲気が変わったような気がします。


数日後、I様にお写真を送って頂きました。
I様お気に入りアイテムとカップボードが本当に仲良く楽しそうで、こちらまで幸せな気持ちになりました。
スッキリ洗練された部分と遊び心のある垢抜けた部分がI様らしくてとっても素敵です。


毎日生活している場所は特に、物が壊れたりやむを得ずのことがないと変えるきっかけがなかなかないかもしれません。
I様の場合、産休中の家事の時間に不便に思うことが多く、職場復帰までに環境を整えたかったということでした。

きっかけはストレスかもしれませんが、毎日過ごす場所にワクワクが加わると、家の中にいる時だけでなく外で過ごす時間も確実に力がみなぎってきます。
家事、育児、仕事、趣味、皆さん活躍の場は様々ですが、そんなパワーの源になるような空間をつくりたいと思っています。

I様、この度は大変お世話になりました。
家具共々、これからもよろしくお願いします^^

横ラインのテレビボード

2021-8-12

先々週に施工させて頂きましたS様のテレビボードをご紹介致します。
ご新築マンションに合わせてご入居前に施工が間に合うよう、唯一現地を拝見できる内覧会の日に内容をご確認頂きました。


平面図上で把握してました通り、正面には梁、右側にはカーテンボックスの凹凸があります。
正方形に近い壁量です。


最近のテレビの大型化に伴い、壁掛けタイプにされる方が圧倒的に増えています。
その時に大事なのが壁とのバランスです。
横長のテレビ画面に対して壁もやはり横長の方がお部屋が広く見えてバランスも良いです。
そこで正面の梁を隠し、右側のカーテンボックスに高さを合わせてご提案させて頂きました。

ご要望は上と下に分かれる収納ではなく、目線で収納できるトールキャビネットを取り入れて欲しいとのことでした。
そこで、左は床置きタイプの両サイド収納、中央は宙に浮かせた両サイド収納、そして右は宙に浮かせて片側収納と段階的にご提案をさせて頂きました。

図だけでも、右にいくにつれて広く感じるのが分かります。
横のラインを強調した右側のバランスで製作させて頂くことになりました。


施工当日。初日に壁の造作工事を行いました。
梁の下から壁をふかし、棚板や壁掛け金具が取付く部分に下地を入れていきます。


右の外壁側にしかなかったコンセントから、中央と左そして間接照明の電源へ配線します。


家具本体が取付きました。吊戸の上をボードで塞いで、梁の存在が分からなくなりました。
右の棚板は、下地を入れて差し込んでいるので、余計な金物も見えません。
これから中央にタイルを貼り、上下にはクロスを貼ります。


完成しました。
全体のフォルム、扉の木目、タイルの形状等、横のラインを強調したことで、以前よりお部屋が随分広く感じられます。


収納量も抜群です。収納する物に合わせて計画させて頂きました。


当初、決めて頂いた素材では、木目の方向を横に使うことができず、急遽変更して頂きました。
その時は冷や汗がでましたが、結果オーライ^^;
こちらの素材で正解でした。フローリングとリンクしつつ、特長のある柄が垢抜けて見えます。
S様、その節は慌てて失礼しました!


同じ奥行きで3方を囲っているので、間接照明がコの面に照らされて、幻想的な雰囲気です。


そして手前に見えますこのファブリック。実はカーペットではありません。
設置するまで、いや設置後S様にご覧頂くまで、自信がなかったテーブルです。


テレビボードをご発注時にご依頼頂いたダイニングテーブル。
椅子は既製品を購入されてセットのテーブルもあったそうですが、汚れにくく特徴のある天板をご希望でご相談頂きました。


ファブリックのように見えますが、ツルンとしたメラミン化粧板です。
椅子の座面との相性によっては有りかも?と半信半疑でご提案させて頂いた柄です。
このサンプルを持って椅子の販売店へ行き、相性の良さそうな座面の生地をピックアップして、S様にご報告しました。


その後、ご家族皆さんテーブルがお気に入りです!と伺って本当にホッとしました。
お引越し後にお邪魔しましたが、椅子との相性も良く、ご家族に受け入れられているようで安心しました。

S様、短い間でしたが楽しい時間をありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。

ラグジュアリーなカップボード

2021-8-5

Y様のご新築マンションに合わせてカップボードを製作させて頂きました。
ご入居前の昨年にお声掛け頂いていたので、図面上である程度のやり取りをさせて頂いておりました。

フォルムは早い段階で固まっていましたが、ゴミ箱を扉を開けずに投入できる方法と引出しの中に格納する方法とで悩まれていました。
そして全体の色柄も実際の空間を拝見してみないと分からないので、現地で決めましょう~ということで内覧会の日にお伺いさせて頂きました。

床は色ムラのある明るいウォールナット色、キッチンは木目が主張するくすみのある色柄でした。
スモーキーカラー、アッシュカラーなどくすみのある色柄はファッションだけでなくインテリアにも人気でよく取り入れられていますが、木目の色を調和させるには難しい色だと思います。

用意していたサンプルでは相性が良い色が見つからなかったので、持ち帰って何色かの組合せを画像で送らせて頂きました。
(本来ならばじっくり大きなサンプルを見て決めて頂くのですが、お引越しに間に合わせるため慌ててしまい失礼しました!)

何度かやりとりさせて頂いて、図面右下のトーンで製作させて頂くことになりました。
ゴミ箱はジャストサイズで引出に格納できるよう翌日に実物を送って頂き、ゴミ箱に合わせた寸法で扉の割付けを決めて製作をさせて頂きました。


そして施工当日。
コンセントが右側面の壁にしかなかったので、炊飯ジャーと天板のコンセント、それからダウンライトとスイッチと予め配線をしていきます。


下台が付きました。
右側面の壁にジャストで納まるようミリ単位での寸法です。


宙に浮いた収納です。目線の高さの収納になります。


天井までの収納が取付きました。
タイルがぴったり納まるようにタイルの粒に合わせてスペースを空けています。


タイルを貼りました。ラグジュアリーモザイクという名前の通り、一気に高級感のある雰囲気に変わりました。


扉をつけて完成です。
ラグジュアリーながらも気負わないカジュアルさも感じるY様ご夫婦にぴったりのカップボートになりました。


リビングからも違和感なく納まりました。
キッチンがオリーブアッシュだとすると、カップボードはラベンダーアッシュでしょうか。
ブルーグレーのタイルとも相性が良い色柄でより落ち着いた大人の印象です。


天板はY様のご希望でセラミック調の色柄で製作させて頂きました。
ハンドルやダークグレーガラスと同じく全体を引き締めながら、表情のある素材感がタイルと調和して良い雰囲気です。


視線の高さの収納は楽に開いてソフトに閉まります。
よく使うグラスや食器、調味料やティータイムセットなど何でも適しています。


充実した引出収納は、奥行きを最大限に利用しています。
既製品の引出しは内部の奥行きが浅いものが多くみられますが、5cm10cmの違いは大きいです。


そして肝心のゴミ箱スペースは、前後に2つ入るようジャストサイズの設定です。


ゴミ箱のフタを折り曲げて開くタイプにして頂いたので、ゴミの投入もし易そうです。
キャスター付きのゴミ箱をその都度引っ張って使用するよりも、高い位置で投入できて引出の開閉もスムーズなのでお勧めです。
お引越し後に「早速ゴミ箱が大活躍です!」とのお言葉を頂きました。


扉と天板、ハンドルも全てキッチンとは違う色柄ですが、仲良く調和することができました。
新生活がますますハッピーで素敵な毎日になりますように・・・家具と一緒に応援しております^^
今後ともどうぞよろしくお願い致します!

ベッドルームが完成しました。

2021-7-30

引き続き、K様のベッドルームをご紹介させて頂きます。
引戸内部のクローゼットまでご紹介しておりましたが、3枚の引戸が取付きました。


全開すると扉2枚分の幅が開口します。


閉めていると素材感が印象的な落ち着きのある空間になりました。


建具はオーク材に着色ウレタン塗装を施した本体に、サイザル麻素材の特殊紙布を貼りました。
サイザル麻のここの部分に合わせて調色して~と塗装屋さんにわがままを言って色合わせしてもらった唯一無二の建具です。


そして、ベッドのヘッドボードも建具と同じ素材です。


コーナーの形状、ボタン締めしたファブリック周辺のモールディングもK様のお好みを想像しながら製作させて頂きました。
ドレスルームとは違う落ち着きのある雰囲気は、色と素材はもちろん、細かい装飾からもそう感じるかもしれません。
ベンチのクッションとよく似ていますが、それぞれの空間に合った異なる色をセレクトして頂いています。


ベッドサイドにあるニッチ。K様ご指定の深いグリーンでアクセントになりました。
右は間接照明とダウンライトのスイッチそしてコンセント。
携帯の充電にピッタリの小さなスペースです。
左は就寝前の読書に本が数冊入る程良いスペースです。


着工前にわざわざベッドに座って頂いて、調度良い高さをご確認頂きました。
裏の収納を少し狭めて、建築会社様に指定した寸法で開口して頂きました。
サイドボードを置くまでもなく、ちょっとあると本当に便利な収納棚です。


写真には写っていませんが、ちょうどベッドから見える窓辺の景色がとても素敵でずっと眺めていたい程でした。
以前の間取りでは衣類に隠れて殆ど見えなかった景色が一望できて、更に良い気が巡り始めたようなそんな印象でした。

デザインはもちろんですが、機能的にもそれぞれの居場所を細部にわたって組み込ませて頂きました。
家具だけでなく、中に収納されるアイテムたちも喜んでいると嬉しいなぁと思います。
K様、昨年から本当にお世話になりました。
これからまた家具共々、お付き合いをよろしくお願い致します。

ドレスルームが完成しました。

2021-7-30

連日オリンピック選手にたくさんの感動をもらいながら、自分が出来ることを頑張ろうと思う日々です。
さて、製作からご紹介しておりましたK様のお部屋が完成しましたのでご紹介させて頂きます。


前回はこの状態までご紹介していましたが・・・


中央に配置する家具を組み立てています。


オペ中です。
(天板の大理石を固めているところです)


そして、ついに完成しました。
昨年からお打合せを重ね、図面上でしかなかったイメージが実現しました。
製作期間は約2カ月、それを搬入して一週間程で少しずつ形になっていくのですが、
出来上がっていく姿を目の当たりにしていても完成したときは感無量です。

仕上りをイメージして頂くためのパース通りになったでしょうか。


配置はその通りでしたが、パースでは感じられなかった質感、景色、自然光と間接照明光が相まって想像できなかった空間になったような気がします。


入口の扉を開けた時のアングルです。
ガラスの扉にはお手持ちのバッグが隙間なく入る予定です。
サイズ違いで5種類あるバッグをそれぞれ隈なく数え、全てが入るよう居場所を決めて計画させて頂きました。


センターのカウンター収納は、天板を2カ所開口した部分に強化ガラスを入れて上から見えるようにしています。
ここにはクラッチバックや長財布などの小さなアイテムが入ります。
クラッチバックもお手持ちのものを全て採寸して、2カ所に納まるよう設計させて頂きました。


収納したときも取り出すときも常に見えているので、その日に合ったアイテムを選択しやすく便利です。
以前はバッグを掛けて置かれていましたが、こうしておくと忘れさられてしまうこともなく、常にお気に入りのアイテムたちが嬉しそうに顔を出していそうです^^


引出しもただあれば良い3段引出しではなく、収納するものに合わせてミリ単位で設計されたK様専用の引出収納です。
框扉同士が合わさる角部分も美しく納まりました。


センター収納のガラス扉は、両側面から奥行きの違うガラスの収納棚になっています。
ちょうど中心で割り振ると、ミドルサイズのバッグが入らずスモールサイズには余裕があり・・・
それぞれのサイズのバッグを収納する面を決めて、寸法違いで製作させて頂きました。
ちょっとしたことですが、これもK様だけの仕様です。


収納力抜群の引出収納は全てソフトクローズ式の引出です。軽く押すだけでスッと入っていきます。
収納でコンセントが埋まってしまうので、蹴込みの見えにくい部分に家具コンセントを増設しています。


本体を入れるのにとても苦労しましたコーナー部分。
通常の開き扉は105°までしか開きませんが、広角の155°まで開く丁番を使用して、狭い間口も見渡せるような工夫をしています。


寝室を兼ねているとミラーは落ち着かないかもしれませんが、ここには最適でした。
全てが白い框扉だった場合を想像すると違いは歴然です。
ただ広く見せる効果以上に抜きが出て、晴れやかで清々しい気持ちにさせてくれます。
K様の一言が素敵な空間づくりに繋がりました。あらためて感謝です。


照明も計画させて頂きました。
天井の間接照明は調光式にして、センターのカウンター上部には華やかなシャンデリアを設けました。
カウンター収納やベンチ、折上げ天井も全て長手を意識した長方形のレイアウトでしたので、シャンデリアもバータイプに。
5種類の異なるクリスタルガラスを52本、慎重に巻き付けていくのでなかなか時間がかかりましたが、いざ点灯するとこの空間に無くてはならない存在になりました。


一見普通の白い空間に見えますが、眩しいほどの純白色ではなく落ち着いたアイボリー色を使用しています。
壁紙も家具に合わせてグレーが少し入ったアイボリー色をセレクトして頂きました。
照明もクローゼットなので、当初は自然光に近い昼白色をご希望されていましたが、少しやわらかい温白色をご提案させて頂きました。
冷たさが和らいで、生クリームのように優しく包まれるような印象です。

華やかさと高揚感、そして不思議とリラックスできる空間になっていると嬉しく思います。
次は寝室をご紹介させて頂きます。

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