デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

世界に一つだけのオリジナルソファ

2024-2-20

年が明けてあっという間にもう2カ月。
ポカポカ陽気も顔を出して、春まで駆け足しているようです。
こちらも猛ダッシュをしておりますが、製作が立込んで2~3ヶ月程お待たせしております。
設計共に心を込めて取り組んでおりますので、何卒ご了承頂けますと幸いです。

さて、構想から約半年。
Kさまの世界に一つだけのオリジナルソファをお届けしました。ご紹介させて頂きます。
最初は、丸く囲われたラウンド型ソファは作れますか?というご相談でした。
その後、リビングの家具やカーテンが施されていくにつれて形状も変わり、足を投げ出してゆっくる座れる下のような形に固まってきました。

フォルムが決まってから、また私が迷走しました。
ベルベット素材で、深いグリーンで1案。鮮やかなブルーの柄を数種類組み合わせた2案。
少し遠いところへ行ってしまいましたが、カーテンが下がってから方向性が定まりました。

カーテンと調和しつつ、存在感のある素材の組合せを3度目のマナトレーディングさんショールームで目一杯生地を広げて長時間お付き合い頂きました。
メイン生地の肌ざわり、アクセント生地の存在感でこれだという組合せが定まり、下のような組合せで製作させて頂くことになりました。

熟練張地職人のHさんに、「ゼロから造るのは本当に大変だから最初で最後よ」と念を押されて、年末に打合せ。

そして2月に入り、ようやく仕上り間近の姿を見ることが出来ました。
 
普段、木製で製作している私達の家具とはまた違う感動です。
ファブリックの存在感に圧倒される中、ふと搬入のことが過りました。
とても2人で運べる重さと大きさではない・・・ことに気付き、急遽応援をお願いしました。
サプライズで来てくれたMさん、本当に本当にありがとうございました。


皆さんのおかげで無事お届けが出来ました。
まるでこのソファの為につくられた空間のようです。


メインの生地は、木の幹模様のようなベルベット素材で頬ずりしたくなるような滑らかさです。
ボリュームのあるアームとヘッドが活きています。
縫い目を留めている鋲も無数の金物からセレクトしました。
苔むしたような色ムラのベース素材と、色違いの生地のクッションが、厳かな中にもラフな印象を与えてくれています。


バックには大胆にベースの生地を使用しています。
大きな面積になるほど、生地の圧倒的な存在感を感じます。
単色の生地では全く違ったものになっていたと思うと、ファブリックの力は凄いです。


メインの生地は、一見落ち着いた色に見えて、木の幹が座面から立上りまで繋がっているように見える絶妙な存在感です。
今回K様のご注文で廃番になってしまったそうで、ますます唯一無二のソファになりました。


夜のお写真を送って頂きました。
昼間とは違う表情に驚きました。
そのまま洋書の1ページになりそうな素敵な空間です。

携わって頂いた皆様、本当にありがとうございました。
色々な意味で忘れられない特別な家具になりました。

Kさま、大変お待たせ致しました。
そしてご依頼頂き本当にありがとうございました。
長くご愛用頂けますと、家具も私達も嬉しいです。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。

 

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