デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

こもりたくなるような趣味室

2019-9-17

先月設置させて頂きましたRさんのデスクとディスプレイ収納をご紹介させて頂きます。
4月にお問合せ頂いて随分お待たせ致しました。
お伺いした時は、4畳半の個室に置かれたL字のデスクやガラスのショーケースにたくさんのフィギュアがディスプレイされていて、採寸するのにとても緊張したのを覚えています。

まだディスプレイしたいフィギュアがたくさんあるものの、市販のショーケースでは限界がありお声掛け頂きました。
エアコン横の壁面はコンクリートの壁ですが、天井いっぱいまで収納を設けるとかなりスペースが増えそうです。
またデスク周りの配線もかなり集中していて、こちらも改善するべくご提案させて頂きました。


施工当日。
この大きな囲いはデスクのベースとなる部分です。
この状態になるまでにコンセントの増設など午前中いっぱいかかりました。
1.8m×2m弱のL型の大型デスクなので、パネル状にして組み立てていきます。
パソコン本体が入る部分とコンセント増設部分、そして配線経路を配慮した形になっています。


天板が乗りました。
節のある古木のようですが、擦り傷や汚れに強いメラミン天板です。


そして壁面に大型の収納を設置してきます。
表にビスが見えないように裏で固定するので、完全に設置してから移動します。


エアコンと照明をかわしてなんとか乗りました。本当に大きいです。


そしてようやく壁面に到着。ふ~っと深呼吸です。
コンクリートで電源がなかった壁面ですが、家具の中を通してディスプレイ灯やコンセントを増設しています。


早朝から終日かかって完成間もなく、大事なフィギュアを入れて頂きました。
Rさんのコレクションの一部だそうですが、圧巻です。


モルタル調の背面とライトアップによって、静寂さと躍動感、個々にストーリーが蘇るようです。
手前のニンジャバットマンのフィギュアは対になるジョーカーと連結されて完成するそうで、普段フィギュアに無関心な私ですがそのカッコ良さにわぁ~っと思わずため息が出てしまいました。

これだけ大切なものが入る家具なので、フィギュアが映える素材をたくさんのサンプルの中から選んで頂いたり、小さなお客様のために下段だけ鍵を付けたり、Rさんのこだわりが詰まっています。


そしてデスク側は、木目を黒で引き締めたデザインです。
メラミン天板は角のエッジが効きすぎるので、黒に塗装した無垢材でパソコン操作中の腕当たりをやわらかくしています。


以前と比べてずいぶん広く感じるようになりました。
ワイドモニターなので広角カメラで撮影したようですが、普通にスマホで撮影しています。
四畳半の広さでもデスクスペースと壁面収納が充分確保できて、ずっとこもりたくなるような趣味室になりました。

「日常の中に気持ちが上がる場所がある」=サプリメントのように心が元気になる効果があるように思います。
そこで過ごす人にとってなにか意味のある家具を造っていけたらと思います。
Rさん、大変お世話になりました。
これからもよろしくお願い致します!

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