デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

シックモダンな大人のテレビボード

2020-2-24

随分お久しぶりの投稿になります。

昨年からお打合せしておりましたK様のテレビボードをご紹介させて頂きます。
3.3m程の幅があるリビングの壁面に、以前はスタンド型のテレビと高さの異なる家具を置かれていました。
画面の大きなディスクトップパソコンを頻繁に使用されるとこのことで、その他の機器もスッキリ見えるようにとのご要望でした。

まずはフォルムのご提案。
吊戸棚とテレビボードだけですと余白が多い反面、両サイドに収納を設けると圧迫感が・・・とのことで、Bをベースに具体化させて頂きました。

ある程度、フォルムが固まってきた段階で素材をご検討頂きました。
色はダーク系の木目、タイルもグレー系をご希望でした。

左の2枚はメラミン化粧板です。
色味はこのくらいの濃い色をご希望でしたが化粧板特有の反射が気になられるとのことで、右のウォールナットに着色ウレタン塗装を施す方向でサンプルを作成致しました。
天然木は樹種の特徴が一番活きるクリア塗装が多いのですが、素地の色だけですとインテリアの表現力としてはやはり限られてしまいます。

タイルに合わせるとより印象の違いが分かります。
下の素地のウォールナットに合わせると少しカジュアルに、上のダークトーンに合わせるとシックに、合わせる色味でタイルの印象も違って見えるから不思議です。
逆もしかりで、同じ扉に合わせるタイルが違うと印象がガラリと変わってきます。
だからインテリアは人それぞれ、自由で無限で楽しいんでしょうか^^

家具の取付の前に、下地工事をさせて頂きました。
コンクリートの壁なので騒音対策で梁と床の間に柱を立てます。こうすることで壁掛テレビの配線ルートも確保できて家具の取付がスムーズです。

5cm程手前に出てはきますが、予め電気の配線とクロス工事も同時に出来て騒音も抑えられました。


2週間後、いよいよ家具の取付です。
全く分かりませんが、先日ふかしておいた壁に取付けていきます。


吊戸下には間接照明のテープライトを仕込んでいきます。
カバーをするのでテーブライトの粒感もほぼ気にならず、収納にも影響なく最小寸法で抑えられます。


下地工事から二日目、家具の設置が終わりました。
家具だけでも以前より随分広く感じます。


最終日、タイルを貼っていきます。


タイルの割付けに合わせた両サイドの棚。
無駄な金物が見えないインロー式でタイルを貼りながら設置していきます。


テレビ、モニターを設置して無事完成しました。更に広く、すっきりとしてとても心地良い空間になりました。


充実した引出し収納は全てレールが見えないプッシュオープン式です。


両サイドは2段の引出ですが、中央は機器類の為に開き扉になっています。
ダミーの目地が繋がっているので、より幅広く見える効果があります。


テレビボードの間接照明は下からのアッパーライトを採用することが多いのですが、スピーカーや機器類で光が干渉されるので、今回は吊戸下に設けました。
光の量と、光の色を調節できる調光調色機能がついているので、様々なシーンを楽しんで頂けそうです^^


K様がご準備されていたパソコンのモニターアームをお預かりして、予め可動域を確認させて頂きました。
正面に向けた場合と右側面に寄せた場合。


実際はこんな感じで納まりました。右側の棚1枚はアームに干渉しそうで断念して頂きました。
自由に取り回しができそうですがどうでしょうか。


モニターアームの小さなデスクはキーボード用ですが、ソファーのサイドボードとしても配置を自由に変えてご利用頂けたらと思います。
明るい昼間の撮影でしたが、夜は間接照明だけの演出もとても素敵かと思います。
シックでモダンな大人の空間。
素材や機能性にこだわって頂いて、そしてお打合せも楽しんで頂いて、こちらもとても遣り甲斐があり楽しませて頂きました。
また感想などお聞かせ頂けると幸いです。
K様、大変お世話になりました。これからもよろしくお願い致します。

ページトップへ