デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

想い出の欄間を素敵な収納に・・・

2024-10-18

長くお付き合い頂いてますFさんから、ご相談を頂きました。
長年ご実家に眠っていた欄間を何かに活用できませんか?というご相談です。


子供時代を過ごしたご実家で見ていた欄間を処分できずに15年程眠っていたそうです。
欄間を一から造ろうとしても今の時代なかなか造れるものじゃありません。

照明や収納にでも・・・ということで、両方含めた家具の扉として利用させて頂くことにしました。
和室の壁面に2つ、互い違いに取付ける予定です。


色々と細工を施して、取付の日です。
せっかくなら左のコンセント類を家具に取り込んで機器類をオシャレに隠したいということで、
扉は伝統を重んじつつ、本体は現代の技術とデザインのコラボレーションです(だいぶ大袈裟ですが・・・)


照明も点きました。扉が付くとどうでしょう・・・


こんな素敵な壁面収納に生まれ変わりました。


下は収納ボックスとして、上は飾りとして、壁に設置させて頂きました。


古い部分と鷹の眼(着色してあり怖かった眼)を削って塗り直して蘇りました。


本体を敢えて木目にしませんでした。
工場ではどうかな~と心配していましたが重たくなく、まるで和菓子のようで大正解でした。


欄間の裏には破れないアクリル和紙を貼っています。


8年程前に施工させて頂いたリビングの壁面収納と何となく仲良く馴染んでいて感無量でした。
Fさん、楽しいお仕事をありがとうございました。
欄間がこれからまた更に身近で愛してもらえそうで嬉しいです。
これからもよろしくお願い致します!

子供室のプライベートな空間づくり

2024-9-30

数年前にリビングの家具を製作させて頂いたYさんより、子供室のご相談を頂きました。
当時も少しお話しは伺っていましたが、年齢も性別も違う4人のお子様のプライベートな空間づくりに悩まれていました。

高校生の長女さんと中学生の長男さんで一つの部屋をどう仕切るか。
小学生の次女さんと幼児の次男さんもゆくゆくは過ごされるかもしれません。


入口が手前にあり、正面には大きな梁が下がっていて高さの制限もありそうです。
お子様中心のご家族会議で困っている事と要望をリストに上げて頂きました。
中でも、「自分の部屋と呼べる場所が欲しい」という切実なお悩みが印象的で、是非お役に立ちたいと思いました。

少々無理がありましたが、上の2案のうち右のレイアウトで具体化することに。
通路が狭いので、2段ベッドの中でも一番長さに無駄が無い市販品を先に設置頂いてから周辺を造作していきます。


横に長いお部屋の奥から設置していきます。


まずは奥に長女さんのデスクを設置しました。


そして、大きな梁型に合わせた目隠しパネルを設置していきます。


上段のベッドが奥の空間から仕切られました。


そして下段のベッドは手前から見えない状態に。
最初からこういう商品?と思ってしまうほど違和感がありません。


念願のプライバシーを守れる空間が出来ました。
決して広くはないですが、なんだか落ち着く印象です。


パネルを有孔ボードにすることで、床に物を置かずに掛けられます。
限られた空間の貴重な収納スペースです。


便利なスマホスタンドも。
色々なフックを自由に掛けて移動して、楽しみ方は無限にありそうです。


長男さんのスペースもこの通り。
毎日使う物をオシャレに掛けておけるので、床が散らかりにくいでしょうか。

エアコンの効きと照明の明るさ対策でまたお伺いしますが、プライベートな時間が保てていると良いなぁと思います。
Yさん、ご家族の皆さま、積極的に参加して頂いてありがとうございました!
今後ともよろしくお願い致します。

天然木の壁面収納

2024-9-8

朝晩、虫の音色に涼を感じるこの頃です。
最近知りましたが、虫の声を心地良いと感じるのは日本人とポリネシア人だけだそうです。とても驚きました。
他の国の人たちは右脳で聴くから雑音と感じ、私たち日本人は左脳で聴くから声として捉えられるのだとか・・・。

当たり前と思っていたことが特殊能力だったんですね。
一番良い季節なので、五感を研ぎ澄ませて過ごしたいと思います。

さて、先月になりますがHさんのマンションに壁面収納を設置させて頂きました。
人工素材が苦手なHさん。天然木にこだわってご依頼頂きました。

設置場所はリビングの壁一面。
大きな梁が2段、存在感たっぷりです。
置いている家具とのスケール感が分かりにくいですが・・・


まるで大浴場のように大きな家具です。
搬入ができないので全てパネル状にして組み立ててから起こしていきます。


梁に合わせて家具も凹状で製作しています。表からは梁が無かったことになる予定です。


内部が仕上がりました。
通常、ハンガーパイプは高い位置に設置して、長物を掛けて空いたスペースに鞄などを置くことが多いです。
もしくは上下にパイプを2段設置することも。
今回、Hさんのご希望でハンガーパイプを腰高に、その残りの使い易い高さに可動棚を設置しました。
なるほど。こうすると腰をかがめず目線の棚が使い易くなって良いアイデアでした^^


そして、完成しました。
カバ材の無垢と突板を使用した大容量の壁面収納です。


この框扉の案も、Hさんに頂いたラフ図を基に設計させて頂きました。
何もないフラットな扉と違って個性的で愛着が湧いてきます。


当初は一般的な框扉(四方に枠組みのある扉)で考えていましたが、少しのアレンジで表情が随分変わりました。


対面するキッチンにも同じ素材でカップボードを。


そして玄関は素材を変えてヒノキ材で腰高収納を製作しました。
引戸の国に生まれたかもしれないというほど引戸が大好きなHさん。
カップボードも玄関収納も同じく引戸です。

最近は戸建てでも人口素材を使うことが多くなっている中で、天然木に囲まれた空間になりました。
人口素材がかなりリアルになってきてはいるものの、やはり天然木の癒し効果は絶大でした。
眺めているだけで優しい気持ちになれそうです。

Hさん、打合せから楽しい時間をありがとうございました^^

カウンター下にピッタリ馴染む収納家具

2024-6-26

梅雨の真ん中ですね。
家の中のジメジメは嫌いですが、雨に濡れた葉や木々に落ちる雨音を聞きながら歩く林道は大好きです。
 

さて、先日Tさまの収納家具を製作させて頂きました。
キッチンのカップボードに並列されたカウンターと、ダイニングカウンター下の空いたスペースに収納をご希望でした。
 
どちらも貴重な収納スペースになりそうです。
ご希望される引出しや開閉方法など、事前に具体的なスケッチを頂いていたのでお打合せがとてもスムーズでした。


既存の家具に完全に色合わせするのは少し難しいので、いっそのこと異素材を取り入れませんか?
ということで、引出しの前板だけファブリックのような化粧板をご提案させて頂きました。
ベースの木、ハンドルのアイアン、壁のブルー、そして扉のファブリック、それぞれが引き立て合いますように・・・。

こちらは塗装前の状態です。
 
左はカップボード横の収納。4段引出しの前に1枚の引戸が行ったり来たりします。
右はダイニングカウンター下の収納。フレームのある框扉でのっぺりせずに少し表情が生まれます。
ホワイトアッシュで製作したこの2体が塗装でどんな雰囲気になるでしょうか・・・


塗装して数日後、無事に設置させて頂きました^^


少しグレーがかった難しいお色目でしたが、いつもの塗装屋さんが上手に仕上げてくれました。
良い雰囲気で馴染んでいます。


引戸を開けると引出しが隠れます。
片引戸なので、2枚の引違い扉よりスッキリして見えます。


ファブリック素材のメラミン化粧板に無垢材のフレームをまわして。
3mmの厚みを持たせることで、絶妙なアクセントになりました。
かなり手間はかかりますが、美しい納まりがデザインの一つになっています。


ダイニングカウンター側も同じ色合いで納まりました。
色も素材も同じですが、框扉にすることでまた少し違った雰囲気です。
この框扉もTさまのご希望でした。
一つ一つの選択を大事にされているTさまに選んで頂いて、家具も喜んでいるようです。
Tさま、この度はご依頼頂いてありがとうございました。
家具共々、これからもよろしくお願い致します。

 

学校道具がきれいに納まるリビング収納

2024-5-29

Oさまのリビングにテレビボードを兼ねた壁面収納を製作させて頂きました。
きっかけは下のお子様の小学校ご入学。
3人姉妹さんのランドセルや道具類の居場所がスッキリできればということでした。


大きな梁の出っ張りが目立つ壁。
壁の面積はたくさんあるので、上手に活かしていきたいと思います。
お子様の学校道具や思い出の大事な物の居場所など、入念に打合せをさせて頂きました。


お子様のご入学を過ぎてしまいましたが、いよいよ施工の日です。
テレビの同軸ケーブルやコンセントの移設や増設のために壁を開口していきます。


先に吊戸棚を付けました。
梁の底面にぴったり合わせているので以前より凹凸が気にならなくなりました。
吊戸棚下に間接照明のダウライトを仕込んでいます。


下台も取付きました。
低い収納はテレビボード、手前の高い収納がお子様専用の学校道具収納になります。


ご主人様に即決して頂いたタイルを貼って、完成しました。


ナチュラルな雰囲気に合わせて、優しい雰囲気のリビング収納です。
爽やかな風が吹いているような清々しさを感じます。


早速ランドセルを入れて頂きました^^
おさがりが出来ない年齢差だと道具類も全て3つ。
ランドセル、習字道具、絵具、裁縫道具、プールバッグなど・・・キリがない程たくさんあって大変です。
重宝して頂けると嬉しいです。
小学生の間はフルに使って頂いて、お子さまの成長と共にバスケットを入れたり他の収納にも応用が利きそうです。


ちょっとした小棚・・・と思いきや、棚の下にはペーパーレール。
書類が減ってきたといえど、学校からのお知らせや忘れてはいけない大事なメモなど気軽に掲示できて便利です。
下からスッと挟んで、軽く引っ張ると抜けます。
写真は素敵な塗り絵をお借りしました^^


Oさまのリビングだけに合う、ご家族だけのリビング収納。
施工中もお子様達にたくさん参加して頂けて楽しい時間でした。
長女さんに「良いコンビやね~」と褒められて照れくさい一日でした^^;

ご家族の皆さま、この度は大変お世話になりました。
これからも末永くお付き合いをよろしくお願い致します!

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