デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

カップボードの設計デザイン

2025-5-14

新緑がまぶしい季節ですね。
工場近くのグリーンパークも瑞々しい緑が生い茂っていて何だか元気になります。

さて、今月末に設置を予定していますO様の家具たち。
設計段階~製作~お届け までのプロセスをご紹介させていただきます。

カップボード設計時ですが、まず最初に大まかなお好みのスタイルをお伺いします。
カウンタータイプでオシャレに見せたい~、全面扉で隠したい~などです。
→O様はカウンタータイプをご希望でした。

そして置かれる家電やゴミ箱等のアイテムを伺います。
→その上で、考えられるプランを比較できるようにご提案させていただきます。

何もない中でご自分に合ったかたちを見付けるのは難しい事ですが、こうして絵で見ると優先順位が見えてきます。


お話しの中で、絞られた2案です。
上部を木目に、目線の高さで収納を変えずに扉でスッキリ見せたい・・・など色々なことが見えてきました。
その後、壁のデザインをポイントにされたいということで、左のプランで色や素材を選んでいきます。
ご希望のプランに近づくまで、お好みを知る自己分析のようです。
このプロセスが大事ですし、一番楽しい時間です。

扉やカウンターの色と素材が決まり、最後に壁の素材選びです。
クロスではなくグリーン系のタイルをご希望で、イメージを比較してみました。
同じ家具でもタイルが違うと印象が全く違って見えてきますね。
中央下の特徴的なタイルになりました。
想い出づくりにO様ご自身でタイルを貼られたいとのことで、しっかり割付図を書いてサポートしたいと思います。


色柄や見た目のデザインと同時に、収納や使い勝手など実用的な部分もしっかり詰めていきます。
例えば引出しの高さも入れたい物があと少しで入らない・・・というショックがないように予めお伺いしています。
規格がないオーダーだからこそ、細部までこだわって楽しんでいただきたいです。

リビング壁面のテレビボードと装飾を含めて、しっかりお打合せさせていただいた後に職人高瀬にバトンタッチです。
次は製作時の様子もご紹介させていただきます。

シックモダンな大人の空間 ~クローゼット~

2025-4-10

引き続き、Y様のクローゼットをご紹介させていただきます。
こちらは昨年末に施工途中の様子をご紹介しておりました壁面になります。


左側は鞄置きも兼ねて日常オープンにしておいて、
右側はクローゼットとして日常隠しておく予定です。

まずは左側。
正面壁のデザインクロスが欠品中で納期に3カ月かかりましたが、待っていただいた甲斐がありました。
調和と主張、艶感などバランスが調度良いデザインです。

  
引戸の場合、姿見のミラーを扉裏に付けることができないので、こんなアイテムを使用しました。
引出して回転させると、どの立ち位置でも全身を見渡せます。


人工大理石のカウンターは奥行き70cm。
大きなスーツケースを広げてもゆっくり見渡せるサイズです。
こちらのハンガーには、長物のコートやジャケット等を掛けていただくイメージです。
サイドに鞄掛けのフックも。ちょっとあると便利です。


奥行きが深いので、収納量もたっぷり。
箱ごとごっそり入れても、リネン類のストック場所としても良いかもしれません。


そして右側。
こちらは4段引出しの畳む衣類収納と、右下はスラックスハンガーになっています。


スラックスハンガーの上は、ベルトや時計など上から見て一目瞭然に引出しです。
ウォールナットの仕切り板が少し違った特別感があります。


日常は左側をオープン。


衣類の出し入れは右側をオープン。

2枚の引違い扉は2枚分の厚みが必要ですが、1枚だとスッキリ。
何より半分はお部屋として取り込んだ方が、抜きができて垢抜けて見えます。
このサイズでも製作が可能なRaikiのガラス扉を採用しました。
下地補強や搬入など、家具以外でも職人の方々のお力のおかげで空間が完成しました。

棚下の間接照明は見やすい利便性はもちろん、インテリアとしての華やかさがあります。
ハンガーパイプはブロンズ色の角材を使用しています。
よりシックでモダンな印象になりました。


昨年の施工前と、3回に分けてご紹介させていただきました書斎・寝室・クローゼット。
もちろん仕上りのイメージして設計デザインをして、その通りの形になりました。
でも何度経験しても、施工中から完成したとき、心が躍るような感動があります。
造り手(夫)と出来る範囲は限られますが、この感動を大事に二人三脚で励んでいきたいです。

Y様、T様、長期間快くお待ちいただいてありがとうございました。
家具共々、末永くお付き合いをどうぞよろしくお願い致します。

シックモダンな大人の空間 ~寝室~

2025-4-9

書斎に続きまして、Y様のベッド周りをご紹介させていただきます。
先日ご紹介しましたデスク面と対面する壁に設置していきます。


昨年末に西日本住設(株)さんに大事なベース工事をしていただきました。
写真右がベッド周りの壁面収納が取付く予定ですが、以前は西日(にしび)が強い掃出し窓があったので塞いでいただきました。


電気配線も先行していただいていたので、設置がとてもスムーズでした。
Yさん、いつもありがとうございます。


こちらもデスク面と同じように天井いっぱいの収納で埋め尽くされました。
圧迫感は大丈夫でしょうか・・・


配線が接続されて無事点灯しました。
いつもこの時にホッと安心すると同時に気持ちがグ~ンと高鳴ります。


ガラス扉、ヘッドボードやベッドも設置して完成しました。
目線の高さをポイントに、上下はクロスに同化する色使いにしたことで、圧迫感が随分解消されました。

 
横から見ると、ベッドを凹ませたことで生まれる光と影がとても素敵で、照明を点けても消しても良い雰囲気になりました。
枕元のプライベートを保ちつつ、空間に変化が生まれました。

 
枕元の両側面にはUSBと電源、スイッチと調光器を組込んでいます。


ライン照明は、上からよりも下から照らす方が日の出や日の入りのように幻想的で寝室の空間づくりには最適です。
ベッドに入って直接光源が見えないので、就寝前や起床後に点灯していただけると身体にやさしい気がします。


ベッドフレームは、デスクやクローゼットと素材をリンクさせています。
脚はお掃除ロボットが通過する高さで、装飾を施したデザインに調色塗装しました。
少しの違いですが、印象が違って見えます。


書籍が多いけど飾りたい物もあるY様。
隠す収納に対して、見せる収納を少し高めに設定したバランスが、お部屋全体の印象を変えました。
これからお気に入りのアイテムを飾っていただくほど、更に素敵な空間になっていくと思います。
家具たちが喜んでいる気がします^^

次はクローゼットをご紹介させていただきます。

 

シックモダンな大人の空間 ~書斎~

2025-4-8

昨年末にご紹介していましたY様の書斎・寝室・クローゼットが完成しました。
まずは書斎からご紹介させていただきます。(レイアウトは↑をご覧ください)


入口ドアを入ってすぐの壁面を天井いっぱいまでの収納で覆っていきます。


出来るだけ表にビスやビスキャップを見せたくないので、こうして裏で固定しています。


天井いっぱいの吊戸棚が乗りました。デスク周りと思えない存在感です。


照明と壁パネル、デスクを設置して完成です。

中央のデスクがなぜ両サイドと分かれているかというと、実はこのデスク、上下に昇降するんです。
座りっ放しのデスクワークが身体に良くないということで、立位でも調度良い高さでパソコン操作ができるよう初めて昇降システムを導入しました。
伸び縮みするコードの処理など見えないところも細工しています。
滑らかな動きの動画はインスタグラムでご覧ください  ↓


そして壁面はグレージュ色のマグネットパネルを施工しているので、140cm幅全面どこにでも大事な書類を貼っていただけます。


ハンドルレスのご要望が多い中、敢えてブロンズ色でポイントとなる手掛けを採用しました。
木目の書棚とリンクして、良いアクセントになっています。

 
デスク上のコンセントはUSBも兼ねてスライド蓋で隠せるようにしています。
吊戸棚と間接照明のスイッチは昇降デスクに組込めなかったので、サイドボードの天板に。


全体的にスモーキーカラー(くすみ感のある色)で統一しているので、少し表情のある素材を使用しました。
古木調の木目に、なぐり加工のようなオープン棚を組み合わせています。
彫刻刀で削ったような表情ですが、触るとフラットでモダンな素材です。


入口ドアを開けて入ると、2.6mのカウンターが奥まで伸びて、天井までの圧迫感よりもお部屋の広さを感じます。


機能性と収納力、デザインと調和、色々な目的を叶えた書斎になりました。
次は寝室になるベッド面をご紹介させていただきます。

シンプルなフロートテレビボード

2025-4-7

木々や草花が芽吹き、あちこちで春の香りが漂って幸せな気分になりますね。
  
愛犬ポッカもクンクンお花見(嗅き)しましたよ。

さて、先日Mさまのご新築マンションに合わせてテレビボードとカップボードをお届けしました。

既存のコンセント移設や、壁掛けテレビの配線ルートを確保するために、継ぎはぎだらけの壁下地ですが・・・


綺麗にタイルを貼って、スッキリスタイリッシュなテレビボードを設置しました。


扉を開けると奥の配線が行き来できるようになっています。


無駄のない嘘のない誠実なテレビボード。そんなイメージです。


カップボードもグレージュ一色でシンプルに造作させていただきました。


60cmの深い奥行きを無駄なく使用するために、内部には内引出しを設けています。
閉じた時に引出しの数が少なく見えるので、うるさくなくスッキリ見えます。
どちらもシンプルを極めたデザインですが、シンプルなほど美しい納まりが大事なので丁寧に施工させていただきました。

センスの良いMさま仕様にたくさん使いこなしていただけると嬉しいです。

昨年夏からメールのやり取りだけのお打合せでしたが、具体的にご要望をお伝えいただけたので製作までとてもスムーズでした。
Mさま、お会い出来てからあっという間でしたが、これからもお付き合いをよろしくお願い致します!

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