デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

シンプルエレガントなカップボード

2023-11-15

先日、F様のカップボードをお届けしました。
最初のお打合せから約半年、じっくりご納得いくまでご検討頂きました。

大きな下がり壁のある対面キッチン。
その奥のカップボードをご希望でしたが、圧迫感のあるキッチンの吊戸棚の撤去も含めてご検討されました。
壁の撤去はご新築時の工務店さんに施工して頂き、後日カップボードをお届けしました。


以前より明るくなったキッチンにカップボードを設置していきます。
コンセントの移設や増設も済ませています。


目線の高さの吊戸棚を設置しました。
一時はこの案もご検討頂きましたが、キッチンの吊戸棚を撤去した分、天井まで収納を設置することになりました。


天井まで本体を設置しました。
かなり存在感が出てきました。


オープン棚とタイルを貼って完成です。
多少心配していた圧迫感ですが、明るい色にすることで爽やかで開放的なキッチンになりました。


ダイニングからの印象も以前とは全く違う景色になりました。
キッチンは全く見えませんが、カップボードがLDK全体のインテリアの中心になったようです。
目線高さの扉とタイルに合わせて壁紙もウォームグレーにして頂きました。


圧倒的な収納量。
家電を含めてどこに何を収納するか具体的にご検討頂いたので、整理整頓がし易くなったかと思います。


洗面所への出入り口となる左側面はオープンスペースになっています。


ちょっと飾り棚があるだけで、機能だけではなくゆとりのある空間に感じます。
全体が白いシンプルな色使いの中に、大理石調の天板が程良いアクセントになっています。


スライドカウンターは、炊飯ジャーと無水鍋がそれぞれ別々に引き出せるようになっています。
艶を抑えたゴールドの引手が差し色になっていて、F様らしい上品なエレガントさを感じるカップボードになりました。

同じ物が全く無いオーダー家具なので出来上がりの想像がし辛かったと思いますが、その分形になった時の感動は大きいと思います。
特にカップボードは毎日一番長く過ごされる場所なので、なんだかワクワクして頂けたら嬉しいなぁと思います^^
F様、長い様で短い期間、積極的に参加して頂いて本当にありがとうございました。
家具共々、これからもよろしくお願い致します。

木目が映えるグレーのカップボード

2023-9-15

先日、Yさまのカップボードと押入の改装をさせて頂きました。
ご新築マンションに住まわれて5年、ずっと念願にされていたとのことで携われてとても嬉しかったです。
打合せからとても楽しい時間でした。


まずは押入から。
よくある中段と枕棚の押入に、お仏壇と布団収納のスペースをご希望でした。


中段と枕棚は事前にご主人様に撤去して頂いたのでとても助かりました。
撤去した棚の前板を再利用させて頂きます。


左がお仏壇、右が布団を立てて収納するスペースに。
Yさまのご希望で、お仏壇の上が空きすぎるので落とし掛けのように下がり壁を設けています。


クロスを貼って仕上がりました。
お仏壇側は常に開けておくので折戸に、クロスもシックなお色味です。


扉を閉めるとフラットに。以前の襖よりスッキリしました。


そして翌日、カップボードをお持ちしました。
コンセントが左下の1カ所しかなかったので天板上に2カ所増設します。


本体を設置しました。
吊戸棚がめずらしい形をしていますが。


キッチンペーパーが正面から抜き差しできるホルダーと、その横は水筒やトレイ置きのスペースです。
どちらも【毎日使うものだけど隠しておきたいランキング】3位内にランクインしそうなアイテムです^^


扉を閉めたままペーパーを引出すことが出来るので、とてもスッキリしています。
Yさまの大事な一言で良いスペースが生まれました。


木目が映えるグレーのカップボードにタイル調のクロスが利いています。
何色もあるグレーと何種類もある木目から選んで頂いて、シンプルですが洗練されたカップボードになりました。


幅140cmとコンパクトなカップボードでも、タイルとハンドルの横ラインが強調されて実際よりも幅広く見えます。
完成すると少し寂しい気もしますが、これから永くご愛用頂けると嬉しいです。
Yさま、これからも家具共々お付き合いをよろしくお願い致します。

 

ショート丈の吊戸棚

2023-5-12

H様とS様のカップボードを製作させて頂きました。
どちらもショート丈の吊戸棚でしたが、それぞれ全く違うご要望でした。

こちらはH様のご提案。
上はお会いする前のご提案、下はお住まいを拝見してからのご提案です。
黒い家電が印象的でしたので、モノトーンの配色で。
隠す収納と見せる収納のバランスを意識してご提案させて頂きました。


製作期間を頂いて、図面の通り完成しました。
見せるものが整然と並んでいて、表に出していてもスッキリと美しく見えます。


真っ白に見えますが、キッチンに合わせた白い木目の扉です。


吊戸棚のオープンスペースにはダークグレーのバスケットがジャストサイズで納まっています。
こちらは設計段階で調度良い色とサイズのものを探してお客様に取寄せて頂きました。


引出しは一列だけになりましたが、天板高さを高めに設定したことで予想以上の収納力でした。
ご依頼頂くまで、キッチンメーカーなどかなり探されてご希望に沿うものが無く、オーダー家具をご検討されたそうです。
最初のお問合せの時点でご要望が明確でしたので、お打合せもスムーズでした。
H様、ご依頼頂きありがとうございました。


こちらはS様のカップボードです。
同じくハイカウンター収納とショート丈の吊戸棚ですが、全く違った雰囲気です。

 
吊戸棚は扉下の削ぎ面に手を掛けて上に開けて、閉めるときはゆっくりソフトに締まります。


天板と扉の色柄をかなり悩んで決めて頂きましたが、ホテルのような高級感ある組合せになったような気がします。
S様、製作に至るまで熱心に参加して頂いてありがとうございました。

ショート丈の吊戸棚は収納量こそ少なくはなりますが、上部に抜きが出来ることで横長くスッキリ見える効果があります。
下台とのバランスも頭でっかちにならず、圧迫感が解消されて垢抜けてみえるかと思います。
フラップの扉はご身長によって使い易い高さが違うので、機能とデザイン、色々な面でご提案できればと思います^^

5m超のキッチンダイニング収納

2023-5-2

先日、S様のキッチンからダイニングに繋がるカウンター収納を造作させて頂きました。


雰囲気があってとっても素敵なダイニングキッチンでしたが、収納力や使い勝手に問題がありました。

 
ご新築時に大工さんが造り付けられた棚は食器収納に向かず、スペースはあっても収納としてはあまり機能していませんでした。
食器はキッチンから遠いダイニング側の食器棚まで出し入れされていて、毎日となるとかなり負担になる家事動線です。
反りが激しくお手入れがしづらい無垢材のカウンターもお悩みの種でした。ファンヒーターのガスコックも考えたいところです。


左の壁から冷蔵庫まで、間口は約5.1m。この幅を活かさない手はありません。
収納力はもちろん、スッキリとお部屋がより広く見えるようなご提案をさせて頂きました。
以前は左側面の壁に置かれていたテレビもカウンターの上に乗せて、LDKに必要な収納を全て組込みたいと思います。


製作期間を頂いていよいよ施工の日です。
既存の造り付け収納はS様ご依頼の大工さんに撤去して頂きました。


こちらはダイニング収納。テレビ台も兼ねた一番左側にはレコーダーが入る予定です。


キッチン側の収納も連結させました。高さが揃うだけで感じる広さが違います。


長い長いカウンター。スリスリしたくなるほど気持ちが良いです。
格子天井と木目がリンクしていて良いアクセントになっています。


完成しました。
爽やかな風が通り過ぎていくような清々しく心地良いダイニングキッチンです。
施工の直前まで白で良かったのか不安で・・・と仰られていましたが、断然良かったと思います^^
以前よりも既存の格子天井と飾り棚が映えて、シンプルながらも名脇役な家具になりました。

 
機能も充実しています。
ガス式の炊飯ジャーの為、ガスコックのホースが極力邪魔にならないよう、下のスライドカウンターに落しています。


以前は目の高さの食器棚に重ねて収納されていた平皿や大皿類。
今度は引出し収納になったので、お皿を立てて収納できるアイテムがピッタリ入るサイズに設計させて頂きました。
キッチンを振返るとすぐ使いたいお皿が取り出せる・・・なんて気持ちが良いんでしょう!


まるで列車のような引出たち。意味もなく開け閉めしてしまいそうです。
キッチン側の引出しはハンドルを付けてゆっくり閉まる機能を、ダイニング側の引出しはプッシュオープン式で凹凸なくスッキリと。
S様のご要望がかたちになりました。

 
そして一ヶ所だけ台輪がない扉には、ガスファンヒーターを収納できるようになっています。
ずっとここで使用される物なので、一年中の定位置です。わざわざ別の場所にしまいにいくこともありません。
冬は内部のガスコックに差したまま、扉下の隙間からホースだけを出してスマートにご使用頂けます。
すぐ横の台輪部分にコンセントを仕込んでいるので、ファンヒーターはもちろんホットプレート等にも何かと重宝して頂けそうです。


カップボードとTVボード、リビング収納、全ての要素がこのカウンター収納に集約されました。
在宅されている時間のほとんどがここで過ごされると仰られていたので、より居心地の良い場所になっていると嬉しいです。
今はまだ出来たてホヤホヤで家電やテレビも緊張気味ですが、これから色々なアイテムやS様らしさが加わってどんどん素敵になっていくと思います。

S様、この度は大変お世話になりました。
これからのお家時間もたくさん楽しんでください^^
今後ともよろしくお願い致します。

和モダンなカップボード

2023-4-24

先週末、W様のカップボードを設置させて頂きました。

最初は、既製品の食器棚のサイトと共に「こんな感じで費用はどのくらいかかりますか?」というお問合せでした。
お会いする前に、W様の設置寸法とご要望に合った仕様でご提案をさせて頂きました。


吊戸棚と引出しともに縦格子の和を感じるデザインでしたが、既製品に比べるとやはり費用がかかります。
でも置き家具ではなくピッタリサイズで造り付けをご希望でした。
そこで、現在お困りな事や使用感などお伺いするために、実際に拝見させて頂きました。


天井は高いものの一部凹凸があり、作業台の高さや引出しの数(それぞれの必要高)、ゴミ箱の容量など、W様だけの仕様がありました。
既製品だとあるものに自分を合わせなければいけませんし、何より天井高や梁など設置状況に合わせることは難しかったと思います。


最終的には当初とは全く違う、右下の仕様で製作させて頂くことになりました。
天板高は1m15cm、引出しは5杯など、背の高いW様だけの仕様になっています。
デザインは、和モダン且つお部屋に合う素材で・・・とうことで、上部に格子を用いることになりました。

製作期間を頂いて、いよいよ施工の日です。

以前と冷蔵庫の位置を変えて、奥側に家具を設置していきます。


コンセントを増設しながら下台を設置しました。


冷蔵庫上にも吊戸棚を設置します。
天井が高いので、ここだけでもかなりの収納量が期待できそうです。


凹凸のある天井に合わせて隙間なく設置していきます。


完成しました。
格子扉が印象的な趣きのあるカップボードです。


下台はタモの天然木突板、吊戸棚はタモの無垢材を格子状にしています。
上下共に格子にする案もありましたが、リビングから見える上部だけに用いました。
細い格子にすることで、モダンなインテリアにも違和感なく調和しつつ、しっかりと和の風合いを感じます。


引出しもかなりの収納量です。
5段それぞれ、W様が収納し易い食器の高さに合わせています。
以前は奥のパントリーにしまわれていた食器も、これなら出番が増えること間違えなしです^^

 
ゴミ箱もスッキリ納まりました。ゴミ箱の容量に合わせて引出しの寸法を決めました。


引出しの木目を合わせた美しい納まりです。
取っ手の凹凸がないほうが・・・ということで、J型の引手加工が施されています。


吊戸棚を細格子にしたことで扉の境目が目立たず、全面が大きなパネルのようにも見えます。
よりスッキリ、幅が広く感じるようになりました。


W様だけの使い易さとこだわりが詰まった特別なカップボードになりました。
ほんのキッチンの一角ですが、このスペースが変わるだけでお部屋全体の気や物の流れが変わります。
お仕事でお忙しい日々も、キッチンに居る時間はちょっと気分が違う ♪
元気を充電できるような場所になると良いなぁと思います。

W様、この度は本当にありがとうございました。
これからも家具共々、お付き合いをよろしくお願い致します。

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