デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

無垢材のソファー

2016-8-16

「こんなソファーは造れますか?」
T様からお問合せを頂いたのは2ヶ月前。
海外のリゾートホテルのラウンジのようなインスタグラムの写真を貼り付けて送って下さいました。
その中に置かれていた素敵なソファー。
分厚い無垢材の上にマットを置いただけのソファーですが、その無造作でこなれた感じがなんともラグジュアリーで絶妙なバランスにうっとりするほどでした。

無垢材の分厚さだけでも写真と同じようなものになると桁違いの材料費です。
材料はこだわらずに形と雰囲気だけでも似た感じで構わないということでした。
メラミン、突き板で積算とプランをさせて頂きましたがやはり貼り物。
素材の持ち味が魅力のソファーだけに雰囲気を似せるには・・・
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考えて、考えて~

最終的に3.5cm厚の無垢材を積層にして面にする方法でご提案させて頂き製作することになりました。
製作中

デザインはこんな形です。
ソファー

材料は当初ウォールナットでお打合せを進めておりましたが、内装工事中にT様のご要望が変わり、ホワイトアッシュベースで製作することに。無垢材ながらコストダウンが図れました。

製材中は何でもない木材でしたが、面にしていくとその木目のランダム具合がいい味を出しています^^
製作中1
↑こちらはベース部分。
そしてこちらが背板部分↓
製作中3
初めて造る形とデザイン。いつも同じものを造ることはありませんが^^;
暑さと戦いながら職人高瀬、フル稼働です。
T様、ご出産までに間に合わせられるか分かりませんが心を込めて製作させて頂きます。

Y様のリビングボード 

2016-8-3

先日カップボードをご紹介させて頂きましたY様のリビングボードが完成しました。
(一週間前です。Yさん、すみません^^;)
工場へ見学に来て頂いた日が、今となっては懐かしく感じます。
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若干一名、我が社の監督さんが混ざっていましたがお子様たちにも熱心に見て頂きました。

そして施工当日。まずはコンセントや照明の配線を行っていきます。
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棚がたわまず且つすっきり見せるため、壁に金物を仕込んでいきます。
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ずいぶん前に焼印を作っておきながら活躍しなかったコンパスロゴ。
今回は扉の裏ともう一つ、見えない場所に入れさせて頂きました^^
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家具が取付いた後に、エコカラットを貼っていきます。
高さもそろわず棚もある壁に、上手く仕上がるでしょうか・・・。
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上手くいきました。完成です。
オイル塗装をしてタイルや照明が入ると、工場で見て頂いた家具と全く違って見えます。Yさまらしい雰囲気のある家具に仕上がりました。
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綿密にタイルの割付けをして家具の寸法を決めたので、美しく納まりました。
棚板の厚みはタイルと目地を考慮して24.5mm。(細かっ^^;)
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オープンスペース横はプリンターが乗るワゴンです。
奥に専用コンセントを設けているので差したままでスマートに使って頂けます。
パソコンをしながらでも、ダイニングに移動することもできて便利です。
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プリンター下の収納はコピー用紙やインクなど使える収納になっています。
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ギリギリまで場所が決まらなかったお掃除ロボットスペース。
コーナーテレビ台の下に納まりました。
ロボットが出動して自分で帰らないといけないので、開き扉や引戸はNG。
簡単で開けっ放しでも問題のないスウィングリフトアップ扉にさせて頂きました。
ロボットが通る高さだけ開けておけばいいので、テレビに干渉することも殆どなく、片手で自由な位置でとめられるのでお子様でも上手に使って頂けます。
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棚の中は Jcomの機器や、クイックルワイパーやハンドモップなどいろいろと利用して頂けるスペースがあります。
このスペースでちゃんとお掃除ロボットが帰りきれるか、家電屋さんで試運転をしてもらい大丈夫だったのですが、Yさま宅での初出動は緊張もあってか帰りきれませんでした。後日、選手交代して帰りきれるようになったそうですが、時々失敗することもあるそうで、今後の様子を見守っていきたいと思います。

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無垢材の天板と正面だけ化粧板の扉。
全てを天然木にされるか迷われましたが、それぞれの良さが引立って正解でした。軽すぎず重たすぎない程良い落ち着きと、天然木やタイルの素材感で、リビング全体の雰囲気がやわらかくなりました。

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スタイリッシュなキッチンとは形もテイストも異なりますが、床やダイニングテーブルと素材を合せたことで、お部屋の中に程よい変化と心地良さのようなものがうまれた気がします。
グリーンや小物のアクセントカラーが映えそうですね。

4月からお打合せをさせて頂いて、取付いてしまうとあっという間の楽しい時間でした。ご家族皆さまに参加して頂けて本当に嬉しかったです。
Yさん、お嫁入りした家具共々、これからもお付合いをよろしくお願いします!

オープンキッチンにとけこむカップボード

2016-7-28

Y様の製作過程をご紹介させて頂いて2週間、カップボードも合せて無事お取付け致しました。毎回更新が遅れております・・・(汗)

カップボードのご相談を頂いたときから、Y様のご要望ははっきりされていいました。
オーブンレンジ、発酵器、こね器、トースターのスペースの確保、全面収納ではなくちょっとした作業スペースがあっても良いこと、それを間口1650mmの中に納めること。
何度かお打合せさせて頂いて、図面のような形で製作させて頂くことになりました。
カップボード実施図面
最初に見せて頂いたY様の新築マンションのパンフレットを参考に、中央に黒いバックパネルをご提案させて頂きました。

そしていよいよお取付けです。
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まずは電気配線から。照明、スイッチ、コンセントの配線です。

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本体がつきました。
簡単そうに見えますが下地の微調整などここまでに数時間かかります。
壁も天井もぴったりです。

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ようやく完成です。下のオープン部分にはオーブンレンジ、手前の大きな扉には発酵器、カウンター上の扉の中にトースターが入る予定です。

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普段見せたくないトースターは使うときだけスライドして使って頂く方法に。

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お打合せの最後に天板の色を変えてもいいですねというお話しをして、大理石調のカウンターにさせて頂きました。白でもスタイリッシュにまとまっていたと思いますが、Y様だけの特別感があって良かったです。

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リビングに入ってくる方向からはトースターがスタンバイしているなんて分かりません。天板上には作業中に手元を照らすコンパクトな照明とコンセントも組込んでいます。

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リビングから見ると、最初からつくられた収納のようです。
天井下の黒、オープンキッチンのアクセントになっている黒に合せて、カップボード中央に黒をもってきたことでお部屋全体に統一感うまれました。視線が自然とカップボード中央の黒にいくので、奥行きが出てお部屋が一段と広く見えます。

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機器類で収納スペースをとられて、食器や保存食の収納量を心配しておりましたが、奥行きたっぷりの引出しと、使える高さの吊戸棚がかなり活躍してくれそうです。

オーダーならではの主張するカップボードより、お部屋全体にとけこんでよりインテリアとして素敵に映えるカップボードを造っていきたいと思います。
引き続き、リビングボードもご紹介させて頂きます^^

コーナーテレビ台とリビング収納

2016-7-14

4月にY様とお会いしてから数回、お打合せを重ね、ただいまカップボードとリビングボードを製作中です。
どちらもY様がお持ちの機器を収納できるスペースと、ご家族の住まい方を最優先にプランをさせて頂きました。

特にリビングボードに関しては、最初はまだ特別ご要望を頂かなかったので初回のラフプランはこんな感じでした ↓
リビングボード
それから少しずつ、具体的なご要望を頂いて、タイルを含めて何度もお打合せをさせて頂きました。
そしてこんな形で製作させて頂くことになりました ↓
リビングボード実施図面
初回のプランと全く違う形ですが、他にないY様だけのご要望が詰まった家具になりそうで楽しみです^^

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現地で実寸法をテーピング?させて頂きました。
無垢材と化粧板の色合わせも済み、あとはイメージ通り製作させて頂きます。

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無垢材を固めているところです。

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こちらはコーナー部分の天板になります。

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そして、コーナー部分の扉も出来ました。
テレビの下のこの部分に、お掃除ロボットが入ります。
扉のボーダーは毎回その家具に合った隙き具合で製作しています。

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全貌が見えてきました。
Yさん、工場へのお越しをお待ちしております!

余談ですが、最近増築しかけの工場へたくさんのお客様が来られます。
殿様バッタ、ヘビ、つばめ、カエル、ムカデ、カマキリ・・・・・
皆さん結構なサイズです^^;
忙しくてなかなか工場に手を付けられず塀もボロボロですが、小さな応援団のもとがんばっております。今年中にはなんとかしたいものですが。
まずはこの暑い夏を乗り切るべく、早朝スタートのサマータイムを始めました。
カエルさん、だからなるべく邪魔しないでね~。
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ステンレスと天然木の玄関収納

2016-7-2

先日ご紹介させて頂きましたF様の造作家具。
最後は玄関周りの収納です。
玄関を入ってすぐ右側に温水器を組込まれたために収納が全くない状態でご相談を頂きました。
給湯器

螺旋階段奥の温水器。
玄関の照明は縦に置かれたライン照明のみで、暗さも問題でした。

玄関施工前

玄関入ってすぐ左はコンクリートの壁。
玄関の袖扉や天井にセンサーが付いているので間口いっぱいの収納は設けられませんが、ベビーカーや掃除機など収納されたいものはたくさんありました。

玄関収納②
そこで、上のような形でご提案をさせて頂きました。
玄関ドアからすぐは奥行きが深い収納を設けられないので棚だけ伸ばし、ベビーカーなどを置くためにあえてオープンに。
木の棚だと重たい感じがするので、コンクリートの壁に合う薄い5mmのステンレスで天然木の中にスパーっと流れを通してはどうかと思いました。

温水器側はむき出しになっていた照明を床に組込ませて下からのアッパーライトに。それだけでは照度が足りないので、下駄箱側にも配線を通すことにしました。木造ですと簡単に配線ができるのですが、コンクリート造の壁は電源をもってくるだけでも大掛かりになります。
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温水器側に照明のためのボックスを埋め込み、
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下駄箱側に配線をするために床のタイルをはつり、
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配管を通していきます。
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そして一つ一つ、振動ドリルでコンクリートの壁に収納を取付けていきます。かなりの騒音ですが、CちゃんとPちゃんはすやすや眠っていてくれて助かりました。

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ようやく取り付きましたチェリーの玄関収納です。

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玄関を入って最初に目に付くステンレス棚。
斜めのラインが奥行きを感じさせてくれます。

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何も置かなくても明りだけでアクセントになります。

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後日お伺いすると、本当にすっきりに収納されていて嬉しかったです^^

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温水器側もチェリーの突き板で囲いました。
アッパーライトが幻想的です。

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靴をはいたときに見える姿見をご希望でしたので扉裏にミラーを付けました。

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手前の玄関収納は同じチェリーでも板目の突き板、温水器側は柾目の突き板でさりげない変化が楽しめます。

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今はまだ明るいチェリーですが、日に日に赤みを増してよりコンクリートの壁に生える質感になるかと思います。
F様ご家族といっしょにより味わい深く歴史を刻めていけたら嬉しく思います。

F様、搬入時やいろいろとありがとうございました!
またこれからも引き続きよろしくお願いします。

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