デザインコンパスブログ「ポッカポカ日和」

洗練された大人の空間づくり

2019-3-23

T様に初めてお声掛け頂いたのは一昨年の11月頃でした。
ご新築マンションの設計変更がまだ受付可能な時期でしたので、間取りも含めて色々とご相談頂いたことを覚えています。
最終的に、リビング収納とカップボード、書斎の家具を製作させて頂くことになりました。
お打合せの経過と製作中も含めてご紹介をさせて頂きます。


これはある程度、方向性が固まってきてからのイメージ図です。
リビングのテレビボードと食器収納、それからカップボード、下は書斎のご提案になります。
書棚は木の温もりを感じる少しかわいらしいイメージでご提案をさせて頂きましたが・・・
書斎で選ばれているカーテン生地がシックモダンな色柄でしたので、再検討させて頂くことにしました。


全体的に大人の洗練された印象にイメージチェンジしました。
リビングのテレビボードの上はタイルの色を変えてシックな印象に。
書斎はウォールナットをベースにグレーを指し色にしたモダンな印象です。
形は同じでも素材の使い方で随分イメージが変わります。


内覧会にて現地で色柄を決めて頂いて、最終的に上のような内容で製作させて頂くことになりました。
書斎は風水の関係で大幅に形状が変わりましたが、お部屋が広く感じられて結果オーライでした。後程ご紹介させて頂きます。
簡単なイメージ図だけのご紹介ですが、実際はご要望に合わせてmm単位で設計させて頂いています。


製作中の様子です。こちらはテレビボードになります。


こちらはその横の食器収納。塗装前なので顔色が悪そうですが塗装すると別人に変わります。


こちらは書斎の家具を配置したところです。L型で正面とコーナーがデスクスペースです。


引出しの扉は厚み部分(小口)にウォールナットの無垢材を貼って縁取りしたようなアクセントに。
ライトグレーとウォールナットが相乗効果でどちらも映えます。

完成した家具たちを先週施工させて頂きました。
次回ご紹介させて頂きます。

シックモダンなカップボード

2019-3-14

昨年5月にS様からご相談頂きましたカップボード。
最初は平面図だけ送って頂き、図面上でやりとりをさせて頂きました。
冷蔵庫スペースだけ奥に凹んでいましたが、カップボードを設置できる壁の幅が128cmと限られた寸法でした。

既に施工初日の写真ですが、冷蔵庫スペースは80cm弱と少し余裕がありました。
図面上でも把握していたので、少しでも収納の幅を確保するためにカップボードを設置する壁を足してご提案させて頂きました。


たった7cmですが、カップボードで7cm幅が大きくなると見た目も収納量もかなり変わります。
マンションでは冷蔵庫スペースに少し余裕があることが殆どなので、限られたスペースには有効です。
135cmの幅のカップボードが取り付きます。


いきなり照明まで点いていますが、低めの吊戸棚に見慣れない大きなアームが伸びています。
気になりますね。


翌日のタイルまで施工を終えて、無事完成しました。
落ち着いたトーンのシックモダンなカップボード。
ザ・食器棚ではなく、お部屋の大事な要素になるインテリアとしてのカップボードです。
でも機能と収納量は食器棚に負けていません。


全開するとかなりの収納量です。
低く設定した吊戸棚は一見、圧迫感がありそうですが・・・


長身の私でも扉に頭をぶつけることなく中の収納が全て見渡せて食器も楽に取り出せます。


軽く手を掛けるとセルフクローズでゆっくりソフトに閉まります。


そして何より。横のラインが通ることで冷蔵庫までの奥行きを感じられて、視覚的な広がりに効果絶大です。
通常の縦に長い開き扉3枚の吊戸棚ですとこんなに広くは感じなかったと思います。


足した壁の側面も、ライトグレーの壁紙に合わせた化粧板で全く違和感がありません。


タイルもラグジュアリーな印象をプラスしてくれます。
先日お世話になりましたA様と偶然にも同じタイルを施工させて頂きました。
組み合わせる家具によって印象がまた違ってどちらも本当に素敵でした。
デザインコンパスのお客様にとっても人気のタイルです。


キッチンの扉と天板と全く同じ素材ではありませんでしたが、逆に家具らしく控えめながら程良い存在感で空間に寄り添えている気がしました。
最初は小さなスペースだからとあまり期待はされていませんでしたがこだわって頂いて本当に良かったです。
S様、大変お世話になりました。
ご家族の新生活、心より応援しております。

スッキリ爽やかなカップボード

2019-3-5

昨年秋にA様からお問合せ頂きましたカップボード。
お打合せと製作共にお待たせをしてしまい、先月ようやく設置致しました。
ご紹介をさせて頂きます。

こちらは施工前です↓

冷蔵庫まで入れると間口2.9mとマンションでは広めのスペースです。
作業台になるカウンターが無く、家電と食器棚で埋め尽くされていました。


こちらは左上のファーストプランから右下の実施図に至るまでの経緯です。
やりとりをさせて頂くうちに色味もそうですが、形も少しずつ変わっていきました。

当初は天井いっぱいまで収納にする予定でしたが、2.6mの高さを覆ってしまうとかなりの圧迫感です。
そこで冷蔵庫上の梁下に合わせて横のラインを強調した、間口いっぱいの吊戸棚で収納力と見た目の広がりを図ります。


工事初日。右側にしかなかったコンセントを炊飯ジャー、レンジ、作業台で使う家電用に増設していきます。


本体が取り付きました。扉が無いと収納量が一目瞭然です。


翌日、タイルの目地埋めをして完成しました。
下台はダーク系の木目、吊戸棚は明るい白木目で仕上げています。
ダーク系の木目で重心を下げることで、全体を白木目で仕上げるよりも圧迫感が解消されてスッキリ見えます。


シンクに近い引出しはゴミ箱をビルトイン。
ゴミ箱のサイズに合わせて引出しの幅を決めました。


中央は4段引出しです。
一般的なカウンター高さより5cm高くして、引出しに欲しい高さを確保しました。


その横は、食品ストック用のバスケットです。
メッシュになっているので、入っている物が確認しやすく便利です。


一番左は炊飯ジャー用のスライドカウンターと、その下はホームベーカリーがジャストサイズで納まりました。


中間の吊戸棚は、上に上がるフラップ扉です。
自由な場所で止められて、軽く閉まるソフトクローズ式です。
目線の高さなので、グラスや平皿、コーヒーやお茶など頻度の高い物の収納に向いています。
上の吊戸棚よりも奥行きを控えることで、取付高さを下げても圧迫感を感じにくくなります。


間接照明が付くと、天板に反射してふわっと幻想的な雰囲気です。
最後までタイルの色を悩まれましたが、白い天板からつながる透明のガラスタイルがより浮遊感と清潔感を感じられてとっても綺麗でした。

A様、この度は大変お待たせしました。
機能面はもちろんですが、気持ちの面でも毎日の家事と育児に少しでもお役に立てたら嬉しく思います。
これからもよろしくお願い致します!

壁紙マジック!!  ~H様邸のその後~

2019-2-15

昨年、「モダンリゾートな空間づくり」というテーマでご紹介させて頂きましたH様邸。
家具のご紹介はさせて頂いておりましたが、壁紙のご紹介が未だでした。
H様、今頃になってしまいすみません!
施工後のH様の素敵なインテリアと共にご紹介させて頂きます。

壁紙でこんなに変わる?という程、劇的ビフォーアフターです^^

まずはトイレ。白い収納が備え付けられた普通のトイレでした。
便器を変えずにどこまで変わるでしょうか。


扉を開けるとそこは南国のジャングル。
鳥のさえずりや川のせせらぎまで聞こえてきそうです。

最初のH様のコンセプトが「なんだこれ?でもなんだか落ち着く空間に」でした。
ジャングルというキーワードを頂いたので、天井までジャングルに覆われた中に大木が横たわっているイメージで材料をセレクトさせて頂きました。
扉を開けた瞬間は確かになんだこれ?ですが、瞬時に楽園へトリップできるそこはもうオアシスです。
リアルなグラッフィック壁紙と古木調のシート。
材料が届くまで不安しかありませんでしたが、視覚でマイナスイオンを感じる程お互いの相性バッチリでした^^

さて続いては、寝室です。

当初から、梁の下の一面にH様がスイスで調達されたグラフィック壁紙をというご希望でした。


同じ空間です。
H様から見せて頂いたグラフィック壁紙の写真を携帯で拝見して、周囲の壁紙を先に施工させて頂きました。
苔むしたジャングルをかき分けて辿り着いた秘境というイメージです。
こんな深い色合いの壁紙を壁と天井に貼るのは初めてで、グラフィック壁紙が到着するまでドキドキしましたが・・・無事、秘境に辿り着きました^^
H様がアレンジされた照明もとっても素敵で本当に自然の中にいるかのようでした。
滝の音が聞こえてきそうです。


こちらはゲストルームです。
他のお部屋のグラフィック壁紙のインパクトが強い中、国産壁紙でリゾート感を演出することがとても難しかったのですが・・・。
モノトーンのバナナの葉柄でシックに。そこに黒いフレームを回すことで額縁のようにグッと締まりました。


そしてこちらは和室。
昨年のブログで「絵画が飾られて完結します」とご紹介しておりましたが、絵画だけでなくシャンデリアとテーブル全てが絶妙に結び合って本当に素敵でした。
横長の壁に対して正方形に近い絵画の難しいバランスも、床座ではなく椅子座のテーブルで最高のバランスです。
自然と絵画に視線が行くテーブルランナーといい、H様のセンスに脱帽です。

施工後にもう一つ、クリスタルガラスを細工してシャンデリアとして蘇らせるという大事なお仕事を頂きました。

お預かりしたときは、吊るすことができない状態でした。
中に照明を入れて、周りをお手持ちのクリスタルで囲って・・・。

歴史ある芸術品に細工をするのは非常に気を使いましたが無事に形になりました。
お役に立てて光栄です^^


バーカウンターからの眺めも溜息が出るほど素敵でした。
間接照明にウィスキーボトルが照らされて、まるで琥珀色の宝石のようです。
グラスの奥の鏡にバルコニーから見える山の木々が写り込んで、日常を離れて別荘地に訪れた気分でした。


リビングも、竣工時よりも遥かに素敵でした。
クリスタルやアフリカの工芸品など多国籍なアイテムが絶妙に相まって、どこにもないH様だけの空間が出来上がっていました。
製作した家具たちもこんなにも魅力を引き出してもらえるとは思っていなかったと思います。
私たちを見つけてご依頼頂いたことに大変感謝しております。とっても楽しく遣り甲斐のあるお仕事でした。

H様、あらためて大変お世話になりました。
これからもどうぞよろしくお願い致します。

ナチュラルモダンな空間づくり ~リビング編~

2019-2-4

引き続き、Y様のリビングをご紹介します。
以前は何もない白い壁の空間でした。

諸々と施工中を経て・・・(←施工中の様子はこちらです)


明るく素材の温もりを感じる空間になりました。


きっと夜はまた違った雰囲気で落ち着きのある空間を楽しんで頂けるのではと思います。
調光機能付きの照明でお好きな雰囲気を見つけて頂けたら嬉しいです。


タモの無垢材を格子状に使用したテレイボードは一見、無垢材が継ぎ目なく周囲をまわっているようですが・・・


プッシュオープン式の引出しになっています。


側面から見ると、扉と側面で木目が繋がるよう細部の納まりにも気をつかっています。


全体の扉はそれぞれの用途に合わせた開閉方法で充実した収納量です。


テレビボードとL字に配したマガジン収納です。
ソファーに座ったまま出し入れできるように、一枚引戸に。
引違い戸ではないので扉が全てフラットですっきりと見えます。


中央のオープンスペースの側面と扉がぴったり合うような設計です。
上下のタモ材のカウンターに目が行くように、引手もマットなウレタン塗装で仕上げています。


FAXをよく使用されるとのことで、ソファーに座ったまま受信できる位置に電話コーナーを。
ソファーを置かれると殆ど見えなくなるので、FAX用紙や取扱説明書などの収納に役立てて頂けたらと思います。


今回、造作家具と共にブラインドや照明などもプランニングさせて頂きました。
手前からプリーツスクリーン、バーチカルブラインド(縦型ブラインド)、シャープシェードと生地は違うものの爽やかなグレートーンで統一させて頂きました。
そこで過ごされるご家族の所作や外からの見え方など、用途に合わせてそれぞれ適したものをセレクトさせて頂いています。


シンプルですが、丸い時計や照明そしてミラーも空間にやさしさを加える大事な要素になりました。
家具だけでは表現できなかった空間づくりをトータルでご依頼頂けて、本当に感謝しております。

余白を残した空間づくりを心掛けている私たちですが、お会いしていないご家族を想像しながら私たちなりに造り込ませて頂きました。
これからたくさんのご家族らしさを加えていって頂けたら本当にうれしいです。
家具や空間も可愛がって頂けるのを待ち望んでいるような気がします。

Y様、Hさん、大変お世話になりました。
過ごして頂ける日を楽しみにしています。
これからもどうぞお付き合いをよろしくお願い致します^^

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