グレーのキッチンカップボード
2023-4-15先日、M様のご新築マンションに合わせてカップボードを設置させて頂きました。
最初にお問合せ頂いた時点では、セミオーダーの既製品と迷われているとのことでした。
平面図を拝見させて頂くと、間口が2.48mとマンションにしてはかなり広い間口です(実際は2.5m超でした)。
既製品では2.4m迄で隙間が空くかフィラーで隠すことになるので、それはかなり勿体ないことです。
是非ともお役に立ちたいと思いました。
その後、素材のショールームと現地とでお打合せをさせて頂き、特に素材は真剣に悩んで頂きました。
上部の圧迫感解消の為に、一時は壁紙に近いオフホワイトで壁化させる方向で、壁パネルの色をご検討頂きました。
最終的にはやはりキッチンと同色のグレーで統一して、壁パネルは同じグレー基調で雰囲気のある素材で決まりました。
シンプルに見えますが、内部の有効高さや奥行きは全てM様仕様です。
間接照明も、この間口の広さをより活かす為に採用して頂きました。
製作期間を頂いて、いざ設置です。
図面の通り、間に小壁があります。
予め電気配線を行っています。
下台が付きました。
天板と壁パネルを一体化させています。
一体化させたことで、壁パネルを正面からコーキングする必要がなく、美しく仕上がります。
梁の下の吊戸棚まで、凹凸も隙間も無くフラットに仕上がりました。
完成です!
シンプルな中にも研ぎ澄まされた静寂さを感じます。
揃えられた引出しのラインがより奥行きを感じさせてくれます。
壁と天板の境目も、予め接続して設置したおかげでコーキングもなくスッキリしました。
天板のスイッチコンセントは白、壁のコンセントはグレー、それぞれ目立ちにくくしています。
ダイニングからの景色です。
扉の色をキッチンと合わせました。
それだけだと無機質で寂しい印象ですが、正面の壁に重きを置くことで、全く違った印象になりました。
幻想的な光が浮遊感を感じさせてくれます。
食後のリラックスタイムにゆっくり眺めながらホッと一息・・・家事プラスαの時間も楽しんで頂けたら嬉しいです^^
キッチンとは天板の高さも素材も異なりますが、そんなことは全く気になりません。
それ以上に、スッと奥まで伸びる掘込み引手と光のラインの美しさに心地良さを感じます。
冷蔵庫の上まで同じ素材で統一したことで、LDKの空間がよりダイナミックに広がりました。
当初予定されていた吊戸棚を明るい色で壁化する案も良かったとは思います。
でも全てグレーにしたことで、よりアクセントの壁が際立ち、リビングダイニングを大きく取り込んだ空間になりました。
ご入居に間に合わせるために少し急かしてしまいましたが、真剣に熟考して頂いた結果ご満足頂けて本当に良かったです。
オーダー家具は規格品のように実物を見て頂くことが出来ないので、皆さん悩まれます。
でも真剣に悩んで頂いた程、完成した時の感動と、お気に入りに包まれる満足度が大きいような気がします。
M様、短い間でしたがお付き合い頂きありがとうございました。
これからもどうぞよろしくお願い致します。